夏休み明けの将棋教室で起きたことは

2004-09-12 14:18:32 | しょうぎ
efb73483.jpg小学校の夏休みもおわり、隔週土曜のわんぱく将棋教室も再開だ。
私は将棋を指しながら馬齢を重ね、アマ五段になってしまい、感謝の気持ちでボランティアで講師をしている。

教室は小学校低学年を中心として層が厚い。本当は4年になるまでに有段に育てたいが、なかなか大変だ。将棋はゼロサムゲームで、勝つ子と同数の負ける子が存在する。きょうはハプニングが二件。
一件目は、必勝だった将棋を逆転負けした1年の男の子が、同級生の相手になぐりかかったのだ。負けた方の子も勝った方の子もいわゆる才気走るタイプで、チームを作るなら、正選手なのに。
突っかかられた子も反撃するので容易じゃない。それにけんかのやり方もしらない。私もこどもの頃はお里が知れない方なので、けんか術の講師をしようかと思ったが、自分の方が地区センターを「破門」されそうなので思いとどまった。一人の子はキリスト教系の学校だが、自分で頬を出したりはしないだろう。まだ1年生だ。私が心から敬愛するキング牧師だって6歳の時は、殴り合いしていただろう。

そして、もっとも重要なのは、負けたことは自分のせいであり、相手をとがめてもしかたがないということだ。もし、将棋に負けて、けんかに勝ってもうれしいことなどなにもない。

その子の負けた将棋はあらかた見ていたが、確かに、この上ないほど悔しい負け方だ。必勝形でゆるんだ一瞬の隙に詰められた終局図をみれば、プロ棋士だって泣き出したくなる。でもそんなこともある。

もう一つの事件は。始めて参加した子が3局続けて負けて、教室の外で待つ父親のところへ行って泣き出したことだ。男の子が父親の前で泣くなんて人生の大事件だ。

でも、たかが3連敗だ。私なんか人生で10連敗中みたいなものだ。

最後に一言、「みんな必死だ。きっと世界は前に進むよ。」


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