本場で{ひつまぶし」

2012-03-16 00:00:17 | あじ
最近、愛知県に行った折に、「ひつまぶし」を食べることができた。実は「ひつまぶし」という言葉は登録商標らしいのだが、今やどこでも使われている。東京のうなぎ有名店でも、ニセひつまぶしを供していて、本場のものとは全く異なるインチキメニューで、本当にがっかりするが、やはりこれは愛知・三重に限る。

ウナギと言えば静岡が有名なのだが、実際のところ、県別養殖量の1位は鹿児島(全国の40%)。2位が愛知(25%)で3位が宮崎(17%)、4位静岡(9%)という順だ。この4件で全国の90%を占める。


hitumabushi


今年はウナギが品薄ということで、メニューの3000円に横棒を引いて、3000円3500円と表示してある。こんなところにも名古屋人らしさがうかがわれる。あの市長が誕生したのも頷ける。

念のため女性従業員に食べ方を確認するとカタコトの日本語で、「マゼテカラ、イッパイメエワ、ソノママデエ、ニハイメワ ヤクミデエ、サンハイメエワ オチャズケネ」ということだそうだ。そのとおりだ。

今やウナギの数量減の元凶は天然ウナギの捕獲にあるというのが定説になっているのだが、江戸時代には誰しもが天然ウナギを食べていたわけで、ウナギの中には固くて蒲焼にしただけでは食べにくい場合もあったらしく、小さく刻んでお茶漬けにしたところから、この食べ方が考えられたそうだ。これも名古屋的だ。

そして、皮がパリッと焼かれたウナギは、一杯目はそのままで、といわれる通り熱いご飯と味がよく馴染むし、ちょっと冷めてきた時分にワサビと刻みネギでアクセントのついた二杯目をいただき、三杯目はお茶漬けで流し込む。


しかし、名古屋の味って、このひつまぶしを始め、味噌煮込みうどん、あんかけスパゲティ、コメダ珈琲店の海老フライなど、どうして東京では再現できないのだろうか。400年前に江戸を都会にしたのは名古屋出身者だというのにだ・・


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