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危険運転致死傷罪と危険運転のこと

2008-01-10 00:00:58 | 市民A
福岡地裁で、3児水死事件の加害者の元福岡市職員(動物に関する仕事をしていたらしい)に対し、危険運転致死傷罪の適用が見送られた。別に加害者の肩を持つ気はまったくないが、中途半端な法律を作って、適用するかしないかを裁判官(そのうち裁判員)に任せるというのは問題というのと、この事件に関しては、もっと別の角度の問題もあるように思っている。

もともと、一般の殺人(傷害)罪が故意によるものを指し、なんらかの成り行き上、死亡(致傷)させたケースと区別しているのと、同様の法律であるので、「危険がある」と思っていながら運転した場合を適用対象にしている。逆に言えば、「危ない」と自分で認識するなら最初から運転しないわけなので、この法律自体が適用されること自体、ややおかしいとも言える。

さらに本件についていえば、飲んだ量からいって、ほろ酔いであったとしても泥酔していたとは思えないし、呼気中のアルコール濃度も、「そんなもの」かなって気がする。

問題は、「そんなもの」でも、平常とはかなり運転上、瞬間的動作に差があって、ブレーキやハンドルによる事故回避が難しいということだろう。そして、事故規模が巨大だった最大の原因はスピードなのだが、追突車は100キロ程度だったと判断されたようだ。

事故のあった海上の長大な道路は、まったく人工的に作られた橋である。博多湾を囲うように長く延びた海の中道と博多の間に作られた人工島(オリンピック用という説もある)を通るショートカットの道を作るところまではいいのだが、東京湾のアクアラインと同様に横からの進入路がないのだから、ドライバーは高速で走りたくなる。そして、何台もがスピード違反をしていると、ゆっくり走ること自体が危険になっていくわけだ。

低くて弱いガードレールのまま、高速走行を続けさせていた、行政と警察にも反省すべき点はあるだろう。事故が起きなければ対策を立てない体質といえばそれまでだが、落水車より、もっと重心位置の高い観光バスなども走っている。海の中道を先端まで走れば、志賀島があり、そこは日本史上、有名な金印が発見された史跡がある。例えば、道路のところどころに凸凹をつけ、高速運転を妨げるような仕組みを作ったり、海上部分には落下防止柵を設置したりしておく必要があったのではないだろうか。

また、法律で言えば、道交法側で「危険運転罪」というのを単独で規定して、刑法と並科するような考え方の方が合理的ではないかと思う。

ワイドショーで、コメンテーターが世論誘導をしようとしているが、そういう形で世論が形成されるというのは、非常に危険である。日本は民主的な法治国家であるのだから、法律に問題があるならば、議会で法令を整えるべきである。この民主主義という概念はデモクラシーの一つの訳語であり、語源を古代ギリシアに求めることができるのだが、隣り合わせのもう一つの意味を持っている。それは「衆愚政治」という政治的概念なのである。


ところで、年末、年始とあちこちに車で移動したのだが、通常なら、3車線の高速道路の場合、夜になると150キロ以上で走る凶暴人間がいるのだが、今年は、ほとんど見かけなかった。おそらく、燃費は速度の2乗~3乗に比例するという法則が行き渡って、凶暴ドライバーが金欠に陥った効果ではないか、と思えるわけだ。ガソリン高騰にもプラス効果があったわけだ。

そして、そういう状況下に挑戦的に新発売されたクルマの話題がある。J-CASTニュースから。

日産GT-Rは客寄せパンダ 「試乗は困る」という販売店も
1月6日17時22分配信 J-CASTニュース

販売店はGT-Rの扱いに苦心している

日産自動車の元気さを示したとも言われている「NISSAN GT-R」。
2007年9月の先行受注開始から2カ月弱で月販計画の11倍超の受注実績をあげるなど、日産が予想した以上に人気の高い商品となっている。2007年12月6日発売され、実車を見ようと展示車を置く販売店舗を訪れるユーザーは多い。だが販売店ではその動きに不安を隠せない。受注は好調でも1台800万円もする車を日産がどれだけ供給してくれるのか。新車販売が厳しい環境の中で、販売店は「量を稼げない車の展示車や試乗車に傷が付いたら大変」だと心配している。

「走り屋」や購買力無いマニアが訪れることを警戒
GT-Rの月販計画は200台。9月26日の購入予約開始から11月14日の時点までの累計予約台数は2282台となり、その後も受注は伸び続けているという。生産する栃木工場での生産計画は月間1000台。このうち国内向けにどこまで供給されるのかが大きな関心事だが、生産台数すべてが国内に回されることはあるわけがなく、販売店の収益に対する貢献度は低い車となっている。

このため販売店では777万~834万7500円という高額車の扱いに苦労している。GT-Rの展示車や試乗車を置くのは、日産が認定した販売店舗内に設けた日産ハイパフォーマンスセンター(NHPC)のみが原則。ユーザーにしてみれば全国160カ所のNHPCに行けば、試乗ができると考えるのはあたりまえだ。しかし販売店側は高額車を試乗車として提供することに難色を示している。

とくにGT-Rの試乗に「走り屋」やGT-Rの購買力が無いマニアたちが訪れることを警戒。高額かつ走行性能の高いスーパーカーで供給台数も少ないからこそ、公道でその高性能な走りを試されては周辺地域に迷惑をかける。それだけでなく、もしも傷でも付いたら代わりの車は用意し難い。販売店にとってGT-Rは、リスクの高い車と考えられているのだ。

お店に行けば、誰もが乗れるわけでは無い
このため展示車と試乗車用に2台のGT-Rを確保した販売店のなかには、試乗車を置かないところも存在する。本来、試乗車とする予定だった車両は広報車の位置付けとし、誰もが乗れるわけでは無い車とした。通常の販売店舗に置かれている試乗車とは異なり、一般公募によるサーキット走行会や商談時の車両確認用などでしか、ユーザーには乗らせないようにしたわけだ。

さらに1台はNHPCでの展示車に、もう1台は他のNHPCではない販売店舗で客寄せ用の展示車としてGT-Rを使いはじめたところもある。GT-Rは俗に言う客寄せパンダとしての能力に優れている。GT-Rを飾ることで販売店の来場者を増やし、「スカイライン」や「スカイラインクーペ」、「フーガ」などの販売に繋げようと目論んでいる。


日産自動車が集めているのは、『走り屋』と『購買力ないマニア』ということになるのだろうか・・

誰も来店しないよりは、いいような気もするが。

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