久間発言の許容できない点

2007-07-02 00:00:19 | 市民A
久間発言の許容できない点
「原爆投下に理解を示した」久間発言について、既に批判の嵐が起きていて、あえてさらに書くか、と思うが、どうしても書きたいことがいくつかある。

a8a72cf2.jpg1.彼個人の歴史認識の危うさ
 「米国による原爆投下はソ連の参戦を牽制し、その後の冷戦構造で有利にはかるため」、という主旨なのだろうが、ソ連参戦はすでに1945年2月のヤルタ会議で決定済み。第一、広島に原爆が落とされた8月9日、ソ連参戦(宣戦布告は8日深夜)。むしろ、米国による原爆投下によって終戦になり、参戦の時期を失うことをソ連は恐れていたはずだ。ドイツ戦線終戦直前に英国がドレスデン大空襲を仕掛けたように、最後に自国の貢献を印象付けるのは戦勝国側の常套手段だ。もともと、ずいぶん前から米国は原爆を開発していて、擬似原爆の投下実験も繰り返している。

2.日米戦争→原爆投下→戦後日米同盟による復興→そして今
 米国によって原爆を二発も投下され、一瞬にして巨大な被害を蒙り、その後、その米国の援助の元に復興した、という世界史に例のない複雑な戦後史について、日本人の誰一人が、すっきり納得した解釈をしているわけではない。多くの国民が「議論してもしかたなく、心にわだかまりを秘めている」といったことではないだろうか。さらに、まさに今、もっとも重要なのは日米関係だというのに、安易な保守主義が米国人を怒らせつつあるのだと思えてくる。
 たとえば、英国はかつて米国と戦争をしたのだが、今、英・米両国は絶対的な絆でつながっている。どちらの政府が交替したとしても、国民的な信頼関係ができているわけだ。
 日米だって、あと一歩なのだろう。米国側だって、口にはしないが、若干の後悔はあるはずだ。あれから一度も使ってないじゃないか。

3.国民を代表する意見のように思われたら困る
 2の中で書いたように、この問題の解釈は、日本国民の一人一人が心の中で割り切れていない問題。国民にとってタッチーであるとともに、一大臣が偉そうに発言する問題なのか、ということだ。あなたの個人的解釈であって、大臣としての発言ではないことを表明すべきだ。

4.防衛大臣が「原爆落とされてもしかたがない」という発言は国防上極めて極めて危険
 まさに、原爆が飛んでくるかもしれないというのに、それを食い止めるのが、あなたの仕事ではないか。
 戦争に負ける話をすることなど、防衛大臣として失格としか思えない。弱気の防衛大臣が隣の国にいたら、あなたが隣国の大将だったら、どう考えるのか、ということ。

5.広島・長崎市民の感情を踏みつけるような無神経大臣がいる、と世界中からあきれられる
 即時、クビが妥当と思う。厚労大臣→農水大臣→防衛大臣と徐々にヒドさが加速している。今回は、国家的大損害に発展する可能性を感じる。


blog改善のため、再チャレンジ始めました。

↓GOODなブログと思われたら、プリーズ・クリック




↓BADなブログと思われたら、プリーズ・クリック



最新の画像もっと見る

コメントを投稿