イオンのこと

2015-01-19 00:00:31 | マーケティング
大西宏さんが、『衰退してきた「総合スーパー」からイオンは脱却できるか』の中で指摘されているように、ホールディングの中で総合スーパー事業を担当するイオンリテールの売上(&利益)が不振に至っている。

たまたま、倉敷にいるので、イオンモール倉敷と言うのがあって、さらに先月、岡山駅前に西日本最大のショッピングモールと言われるイオンモール岡山が完成したというので行ってみたのだが、倉敷(8万㎡)に対し岡山は(10万㎡)というのでは、大して変わらないような気がしていたのだが、最大の違いは、モールの一部となるイオン自身の出店形態だった。倉敷の方は、まさに総合スーパーが出店していて、モールの中の店舗との関係が未整理の感じがして、さらにショッピングモールの楽しさである「非日常性」に対するスーパーの「日常性」が打ち消し合っていて残念としか言えないのだが、岡山の場合は、スーパーではなく「イオンスタイル」という形態で組み込まれているので、非日常性は全体として保たれている(しかし、イオアンスタイルなんて中途半端なものは必要ないと思うが)

もっとも、仕掛けは立派でも、岡山も倉敷も大都市じゃないので、各店舗が集められる人員の質・量とも限定されているのだろうが、オペレーター(店員)の不慣れ度は相当なもので、その対応はなかなか短期間では無理かもしれない。なにしろ日本は労働人口が、これから急激に減るので、大変なのだ。

横浜にもある中華料理店で食事をしたのだが、同じ料理でも、味は本家からはまったく落ちているし、サービスもでたらめ。まあそのうち何とかなるのだろうけど。

で、最近イオンが力を入れているのが、「おうちでイオン」。いわゆる宅配というかネット通販と言うか。午後3時までにネット上でオーダーすると、夜9時までに配達してもらえる。

ビール、米、缶詰のように重い物や冷凍製品、アイスクリームなど、溶けやすいものを運んでくれる。さっそく、新規加入して利用してみると、かなり親切な方が9時前に運んできてくれた。きっと、大流行するのだろうが、それを支える流通部門を組み立てられるのかが、今後の問題だろう。

一応、イオンモールのリートへ個人的に出資しているので、イオンの浮沈は気になるのだが、セブンと違っていて気がかりなのが、商品の安売り。5の付く日はイオンカード(WAONも)だと安くなったりする。また15日にイオンのレジでポイントについてガタガタしていたおじさんがいたのだが、どうも55歳以上の人はイオンカードの割引が多い日のようだ。値引きや上乗せポイントを売上減にしているのか販売奨励金にしているのかわからないが、実質的な商品値引きである。思えば、マックや吉野家も自社商品の価値を自ら貶めるように値引きを続けてしまい、レッドオーシャンで漂流中である。

そして、岡山と言えば、イオン王国なのだが、まったく不思議なのが「ミニ・ストップ」がないこと。ミニ・ストップのファンとしてはそれだけで不信感をもってしまうわけだ。スーパーの配送体制の中に組み込んでしまえば簡単なのに、なんで出店しないのだろう。セブン、ローソン、ファミマだらけで、隙間がなくなってしまうのではないだろうか。