ひびレビ

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ウルトラマン80 第28話「渡り鳥怪獣の子守歌」

2020-10-09 07:39:14 | ウルトラシリーズ
ウルトラマン80 第28話「渡り鳥怪獣の子守歌」

 第28話は渡り鳥怪獣バルとその天敵であるスペース・ジョーズのザキラが登場。にしても城野博士、思ったよりも出番あるうえに、怪獣に詳しいですね…
 
 突然空から隕石に交じってバルの卵が降ってきた!…のかと思いきや、何と隕石だと思われたものは「焼けただれた怪獣の破片」という恐ろしいことがナレーションによって明かされました。後にそれは渡りの最中であるバルの群れを狙ったザキラの仕業であることが判明するわけですが、となるとバルの卵はザキラに襲われた親バルが子孫を残そうと必死に産み落としたものだった可能性が考えられます。
 卵から孵った子バルはUGMによって保護され、生まれて初めて見た猛をお母さんだと思い込んでしまう…というやり取りは非常に和やかな雰囲気が漂っていましたが、それとは対照的にザキラの行動によってなおも空からバルの破片が降り注ぐってのは不気味でしかない。穏やかなサブタイトルとは裏腹に、気味の悪い事態に陥ってますね、今回。

 とはいえ、ザキラがバルを食い殺すこと自体は、自然の摂理に反していません。自然界…というか宇宙においてザキラはバルの天敵として、バルの数が増え過ぎないように調整する役割を担っているのであれば、ザキラはその役割を遂行しているだけに過ぎない。UGMも宇宙空間でザキラがバルを貪り食っているのを調査したものの、その場でザキラを倒そうとまではしていませんでした。
 何の罪もないバルが襲われるのは見ていて痛ましいですが、自然界の仕組みであればそこに人間が介入する必要は無いでしょう。ザキラを倒したことでバルが極端に増え過ぎた結果、どういう事態に陥るのか誰も想像できませんしね。

 が、それで地球を侵略しようとしているのであれば話は別。UGMもウルトラマン80もザキラを相手取ることになったわけですが、このザキラがまぁ強いのなんの。目からの光線以外は己の肉体1つで戦うザキラですが、バルを貪り食ったその肉体に秘められたパワーは凄まじく、エミ曰く「周囲500㎞は台風並みの影響があります!」とのこと。周囲500㎞って相当ヤバいですよね…
 ザキラは地球に飛来した際は目の前の子バルを見てよだれを流しているようにも見えましたし、全体的に丸っこいフォルムのバルに対してトゲトゲしている見た目を含め、非常に凶悪な怪獣でした。

 何より80が倒れたまま目を覚まさないって、相当なレベルですよ。ヤバいヤバいと思っていたところへ、子バル決死の行動…しかし80が目を覚ます気配は一向に無い…それでも80を守るために懸命に立ち向かう子バル…あまりにも健気な行動に、ちょっと涙腺が刺激されました。まだ飛ぶことも知らないわけですから、戦い方なんてそれこそ知るはずも無く。自分を守ろうとしてくれていた80が猛だと気づいていたのかどうかは定かではありませんが、自分を守ろうとしてくれている人のために立ち上がれる勇気と優しさを持った子だったんだなって…

 何とも湿っぽいラストになってしまった今回。80は子バルの亡骸をせめて宇宙に運んでやるのかと思っていましたが、そういった描写はありませんでした。子バルに自分の翼で宇宙に飛んで行って欲しかったという思いがあったために、敢えて運ばなかったのかもしれません。
 これまでの80の中でも、特に印象に残る1話となりました。そんなこんなでまた次回。次回は「怪獣帝王の怒り」…大丈夫?その帝王、自称だったりしない?(汗。
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