ひびレビ

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「天気の子」を見て

2020-10-13 07:56:05 | テレビ・映画・ドラマ
 2019年のアニメ映画「天気の子」を見ました。

 最初に言っておく!「あ、このキャラ○○さん(声優さん)っぽい声だ。多分合ってると思うけど…まぁEDクレジット見るぐらいならネタバレにならんだろ…」という軽い気持ちでEDを先に見てはいけない(汗。この作品に関しては予告以上の情報を仕入れていなかったので、本当に見るんじゃなかったと後悔しました…


 まぁそれはそれとして、本作の舞台は雨続きの東京。家出少年の帆高が東京で出会った100%の晴れ女・陽菜。生活に困っていた2人は陽菜の弟の凪も巻き込んで、色んな人の「晴れて欲しい」という願いを叶えることに。順風満帆に見えた彼らの前に立ちはだかる想像だにしなかった現実とは…といった感じの物語。

 あまりにも切なすぎる恋物語「秒速5センチメートル」や、本作と同じく「雨」の中で物語が展開していく「言の葉の庭」、そして入れ替わり、すれ違い続ける2人の少年少女の壮大な恋物語である「君の名は。」と、新海誠さんの作品はいくつか見てきましたが、その中でも本作はひと際「スリル」が溢れているように思えます。
 狂いだす天気、逃げられない過去、直面する危機、それらを乗り越えるためにまた危険を冒す…と、中盤から終盤にかけてはなかなかにスリリングな展開が続きます。「君の名は。」の後半もだいぶハラハラさせられましたが、アレとはまた違うハラハラ感がありました。そうした危険を冒すたびに、帆高の彼女への想いが何度となく伝わってきました。

 そしてあのラストよ…そう来るかぁ…帆高のナレーションを聴いて「マジかぁ…」と思っていたら「え…?マジで…?すげぇな…」と思いながら人々の行く末を見ていました。初見では目を疑いましたが、でもよくよく考えてみたら、現実においてもあそこまで極端ではなくとも、人間はああいう風に目の前の出来事をそれが当たり前であるかのように受け止めながら、受け止めようと努力しながら暮らしているのかもしれないと感じました。
 
 タイトルの「天気の子」は、晴れ女である陽菜を指しているものだと思っていましたが、見終わった後は特定の誰かを指しているわけではないのでは?と考えるようになりました。天気に左右され、一喜一憂されるという点では誰しも同じ。ならば全ての人間が「天気の子」なのではないかと。そんな風に思います。
 

 天気を、現実を受け入れて、それでも前に進んでいく強さが描かれた「天気の子」でした。それにしても「花澤綾音」とはまた分かりやすい…(笑。
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