ロルカの「死」

2022-12-31 | 読書

 昨日、ショスタコビッチの「死者の歌」を聞いたとき、ロルカ詩集を開いた。
 長谷川四郎訳、みすず書房、1967年発行。
 かつて読んで、ページのはしを折り曲げたところがある。
 そこらをいくつか読んだ。
 死がよく登場する。死が散乱している。孤独な死。
 死は、神がともにあるように、いつもともにある。
 そのイメージを訳をもとに以下、勝手に書きならべてみた。
 〈不意打ち〉
 街路に胸に短刀をさされた男がころがっていた。
 死んでいた。
 誰も彼を知らなかった。                                           
  〈おとむらいの鐘の音〉
 一本道。
 「死」が胸に萎れたオレンジ色の花をつけて、歌いながら歩いて行く。
 〈騎馬行〉
 コルドバの塔のうえから、「死」が僕を見ている。
 「死」が僕を待っている。
 コルドバに着くことはないだろう。


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