「万物流転」「火」の哲学で有名なヘラクレイトスは、人と顔を合わせたり、言葉をかわすのが嫌で、山にこもり、散歩がてら、そこらの木の葉っぱなどを食べていて、からだの具合が悪くなって死んでしまったとか。
三月下旬。
木瓜の花の蕾がふくらんでいる。
鶯の声がする。
「桜の季節になったら、いっぱいやろうね」
幾人かと、そんな言葉をかわしている。
だけど、心からおだやかな春は遠そうである。
木瓜の花の蕾がふくらんでいる。
鶯の声がする。
「桜の季節になったら、いっぱいやろうね」
幾人かと、そんな言葉をかわしている。
だけど、心からおだやかな春は遠そうである。
川沿いの道を歩いて、ツクシンボを見つける。
ここのところ、野の草花をよく見なくなっているなと思う。
おそらく、それだけ、大事なものを失っているのだろう。
西脇順三郎・旅人かへらず・152
杉菜を摘む
この里に住めるひとの
淋しき
ここのところ、野の草花をよく見なくなっているなと思う。
おそらく、それだけ、大事なものを失っているのだろう。
西脇順三郎・旅人かへらず・152
杉菜を摘む
この里に住めるひとの
淋しき
木立の向こうにオレンジ色の朝の光を見る。
ひんやりした空気を吸う。
なにかが、俺を呼んでいる気がする。
君にはこの世で果たすべきことがあると。
大きな地震があった。
いまこそ転機なのだと。
君が幼い頃から感じてきたことをと。
ひんやりした空気を吸う。
なにかが、俺を呼んでいる気がする。
君にはこの世で果たすべきことがあると。
大きな地震があった。
いまこそ転機なのだと。
君が幼い頃から感じてきたことをと。
白露も夢もこの世も幻もたとへていはば久しかりけり(和泉式部)
なんだかとても久しい
苦しいくらいになつかしい
はかなくもあるけど
白露も
夢も幻も
そして、この世のことも
さようなら
いつか、さようなら
詞書にとらわれず、ただ、ならんだ言葉からうける印象は、・・・・。
なんだかとても久しい
苦しいくらいになつかしい
はかなくもあるけど
白露も
夢も幻も
そして、この世のことも
さようなら
いつか、さようなら
詞書にとらわれず、ただ、ならんだ言葉からうける印象は、・・・・。
ひとり静かに、夜空を眺めていれば、気持ちも落ちつくさ。
水の流れる音に気づきもするさ。
逝った友のことも思うさ。
女の切なさにも思いいたるさ。
夢まぼろしよ。
先日、吉野梅郷の入り口まで行った。
そして、帰った。
水の流れる音に気づきもするさ。
逝った友のことも思うさ。
女の切なさにも思いいたるさ。
夢まぼろしよ。
先日、吉野梅郷の入り口まで行った。
そして、帰った。
馬場あき子の「和泉式部」(河出文庫)を読んでいる。
梅の花をよみこんだ歌のひとつ。
帥宮の薨去で喪に服している折に、「これ見て慰めよ」と梅花が届けられた。
これに応じての一首。
世に経れど君におくれてをる花は匂ひて見えず墨染にして
梅の花をよみこんだ歌のひとつ。
帥宮の薨去で喪に服している折に、「これ見て慰めよ」と梅花が届けられた。
これに応じての一首。
世に経れど君におくれてをる花は匂ひて見えず墨染にして