葉っぱを食べる

2011-03-31 | 【樹木】ETC
 「万物流転」「火」の哲学で有名なヘラクレイトスは、人と顔を合わせたり、言葉をかわすのが嫌で、山にこもり、散歩がてら、そこらの木の葉っぱなどを食べていて、からだの具合が悪くなって死んでしまったとか。

おだやかな春

2011-03-25 | 【樹木】ETC
 三月下旬。
 木瓜の花の蕾がふくらんでいる。
 鶯の声がする。
 「桜の季節になったら、いっぱいやろうね」
 幾人かと、そんな言葉をかわしている。
 だけど、心からおだやかな春は遠そうである。

ツクシンボに気づく

2011-03-17 | 【草花】ETC
 川沿いの道を歩いて、ツクシンボを見つける。
 ここのところ、野の草花をよく見なくなっているなと思う。
 おそらく、それだけ、大事なものを失っているのだろう。

 西脇順三郎・旅人かへらず・152
 杉菜を摘む
 この里に住めるひとの
 淋しき


大きな地震があって

2011-03-13 | 【断想】ETC
 木立の向こうにオレンジ色の朝の光を見る。
 ひんやりした空気を吸う。
 なにかが、俺を呼んでいる気がする。
 君にはこの世で果たすべきことがあると。
 大きな地震があった。
 いまこそ転機なのだと。
 君が幼い頃から感じてきたことをと。

夢もこの世も

2011-03-10 | 【断想】ETC
 白露も夢もこの世も幻もたとへていはば久しかりけり(和泉式部)
 なんだかとても久しい
 苦しいくらいになつかしい
 はかなくもあるけど
 白露も
 夢も幻も
 そして、この世のことも
 さようなら
 いつか、さようなら
 詞書にとらわれず、ただ、ならんだ言葉からうける印象は、・・・・。

そして帰った

2011-03-08 | 【断想】ETC
 ひとり静かに、夜空を眺めていれば、気持ちも落ちつくさ。
 水の流れる音に気づきもするさ。
 逝った友のことも思うさ。
 女の切なさにも思いいたるさ。
 夢まぼろしよ。
 先日、吉野梅郷の入り口まで行った。
 そして、帰った。

花は匂ひて見えず

2011-03-01 | 【樹木】梅
 馬場あき子の「和泉式部」(河出文庫)を読んでいる。
 梅の花をよみこんだ歌のひとつ。
 帥宮の薨去で喪に服している折に、「これ見て慰めよ」と梅花が届けられた。
 これに応じての一首。
 世に経れど君におくれてをる花は匂ひて見えず墨染にして