ジミー・スミスが、ルー・ドナルドソンと演った「サマータイム」を「ジミー・スミス・アット・ジ・オルガン vol.1」聞いて、この曲を他の人ので聞きたいと思った。
まず、アルバート・アイラー、「マイ・ネイム・イズ・アルバート・アイラー」で。昂ぶる感情のままに・・・・。
次に、アート・ペッパーの「モダン・アート」で。これもかなり昂ぶっている。
チェット・ベイカーの「チェット・ベイカー・カルテット・プレイス・サタンダーズ」と「マイ、フェバリット・ソングス」で。大袈裟にならずにね・・・・。
スタンリー・タレンタインの「アップ・アット・ミントンズ vol.2」で。これは、しっっとり、しんみり。
デューク・ジョーダンの「トリオ&クインテット」で。これは、ホーンなし。
エディ・ヒギンズの「イフ・ドリームス・カム・トルゥー」で。これも、ホーンなし。ベースがいやにうなる。これは、ジャズの雰囲気を愉しむと言うスタイル。
とてもイカした一枚。
気に入りで、お薦めの一枚である。
ジミー・スミス、ルー・ドナルドソン、ケニー・バレル、アート・ブレイキーの4人が、とってもジャージーな世界を創りだしている。
収められた4曲とも何ともたまらない。
ハモンド・オルガンの表現域に感嘆。
1.サマータイム
2.ゼアズ・ア・スモール・ホテル
3.オール・ディ・ロング
4.ヤードバード組曲
1曲目は、おなじみのスタンダードをジミー・スミスとルー・ドナルドソンの二人で。
オルガンとアルト・サックスの二つの楽器で、しっとり聞かせる。何という哀愁のメロディ。
ルー・ドナルドソンのアルト・サックスが空気を震わせて、魅力的なジャズ・ナンバーへとしている。
2曲目は、ジミー・スミス、ケニー・バレル、アート・ブレイキーのジャズ魂が横溢した三人の演奏。そこに生まれるもの、言うまでもないじゃないか。
ここでは、アート・ブレイキーのドラム・ソロにも聞き惚れる。
3~4曲目は、四人で、素敵な空間をひろげます。
「オール・ディ・ロング」、全日、ジャズびたり。面白味のある演奏。
「ヤードバード組曲」は、チャーリー・パーカー作の曲。時代を感じる。
このアルバムは、「 ジミー・スミス・アット・ジ・オルガン vol.1」(1957年2月12日録音、ブルノート1551)
ブルー・ノート1500番台の一枚。
1957年5月8日録音の「プレイズ・プリティ・ジャスト・フォー・ユー」は、ジミー・スミスの初期のアルバムである。
そして、初期のものの評価が高い。
いわゆるジャズっぽいものとして。
演奏しているのは、以下の3人。
エディー・マクファーデン(g)
ジミー・スミス(org)
ドナルド・ベイリー(ds)
収録されているのは、バラード系のスタンダード・ナンバー8曲。
1.ニアネス・オブ・ユー
2.ジター・バグ・ワルツ
3.イースト・オウ・ザ・サン
4.ニューヨークの秋
5.ペント・ハウス・セレナーデ
6.ザ・ベーリー・トゥナイト・オブ・ユー(君を想いて)
7.アイ・キャント・ゲット・スターテッド(言い出しかねて)
8.オールド・デヴィル・ムーン
1500番台、何を持っているだろうか。
1525 ジ・インクレディブル・ジミー・スミス・アット・ジ・オルガン(1956.6.17)
1528 アット・クラブ・ベイビー・グランド vol.1(1956.8.4)
1551 ジミー・スミス・アット・ジ・オルガン vol.1(1957.2.12)
1563 プレイズ・プリティ・ジャスト・フォー・ユー(1957.5.8)
マル・ウォルドロンのマル・シリーズの第2弾。
「マル-2:MAL-2」(1957.4.19&5.17 Prestige)。
このアルバムのセールス・ポイントのひとつは、ジャッキー・マクリーンやジョン・コルトレーンとともに演奏していることだろう。
CDに8曲収まっているが、そのうち3曲にコルトレーン、5曲にマクリーンが登場する。
1.フロム・ジス・モーメント・オン
2.ジャッキー・マクリーンズ・ドリーム・ドール
3.今宵の君は
4.ワン・バイ・ワン
5.ドント・エクスプレイン
6.ポットプーリ
7.ブルー・カリプソ
8.恋に恋して
「フロム・ジス・モーメント・オン」、コルトレーンの音がする。なめらかで、うまいなあと思うが、特別の魅力は感じない。
それに較べ、「ジャッキー・マクリーンズ・ドリーム・ドール」のマクリーンの音には、哀感があり、マルのピアノと相俟って、魅力的な曲になっている。二人の相性がいいのを感じる。
マルのピアノの魅力のひとつは、力強い打楽器的奏法でないかと思う。ハードな演奏でもいいが、静かな曲で、あれが入ると、グッと効果をあげたりする。
「ワン・バイ・ワン」も愉しめる曲。コルトレーンのサックスの音、あの特徴は何と表現したらいいのだろうか。男性ヴォーカルでいったら、フランク・シナトラ的な正道の魅力とつまらなさと言うことだろうか。トランペットが熱演。
「ドント・エクスプレイン」は面白味を感じさせる。マクリーンの哀感たっぷりの音が合いい。
「今宵の君は」や「ポットプーリ」は、平常の雰囲気。
オーネット・コールマンは、1958年11月に、ニューヨークのファイブ・スポットにデビューする。
翌1959年5月22日にレコーディングした「ジャズ来るべきもの:THE SHAPE OF JAZZ TO COME」(Atlantic)は、フリー・ジャズ・ファースト・アルバムとも言えるものとなった。
次に出したアルバムが、「世紀の転換:Change Of The Century」(Atlantic)。いずれも凄い名前だ。
そして、1960年12月のそのものズバリの「フリー・ジャズFree Jazz」(Atlantic)へと続く。
僕が、ジャズを聞くようになった頃、「フリー・ジャズ」は、新しいものであつた。しかし、今となっては、半世紀以上前のものである。
「世紀の転換」のLPに針を落としたが、こう言うのがセンセーションを呼んだのかと懐かしく感じた次第。
キース・ジャレットの「スタンダーズVOL.1:STANDARDS,Vol.1」(ECM 1983.1)を聞こうかと思った。
その中に、「God Bless The Child」が収められており、その演奏が名演との評を目にしたからである。
そして、このアルバムは、キース・ジャレットの歩みの中で、どの時期にあたるか確認しておきたいと思った。
CD棚のキース・ジャレットのアルバムを録音順にならべてみた。
1974.10.9-10 DEATH AND FLOWER(impulse!)
1975.01.24 THE KÖLN CONCERT(ECM)
1976.04. THE SURVIVORS' SUITE(ECM)
1977.11. MY SONG(ECM)
1983.1. STANDARDS,Vol.1(ECM)
1985.07.02 STANDARDS LIVE(ECM)
1986.07.13 STILL LIVE(ECM)
*1989. GOLDBERG VARIATIONS(ECM)
1991.10.12 BYE BYE BLACKBIRD(ECM)
*1999. THE MELODY AT NIGHT,WITH YOU(ECM)
録音順に並べただけだけど、なんとなく、理解が進んだ気になれる。
「STANDARDS,Vol.1」の演奏メンバーは、キース・ジャレット(p)、ゲイリー・ピーコック(b)、ジャック・ディジョネット(ds)。
以下の5曲ガ収録されている。
1.ミーニング・オブ・ザ・ブルース
2.オール・ザ・シングズ・ユー・アー
3.イット・ネヴァー・エンタード・マイ・マインド
4.ザ・マスカレイド・イズ・オーヴァー
5.ゴッド・ブレス・ザ・チャイルド
たくみなトリオ演奏、ハード・バップでないジャズの世界が展開されている。
昨夜、「ゴッド・ブレス・ザ・チャイルド」だけを聞いたときと、「小気味いいい、素晴らしい」と感じた。
今は他のことに気を取られながら聞いた。もったいないことをした。
機会を改めて、聞き直そう。
マル・ウォルドロンのピアノ・トリオでのアルバム「クワイエット・テンプル」(1963 Freedom)を見つけることができたら、入手したいと思っている。
後に、「オール・アローン」の名で広く知られることになった「クワイエット・テンプル」が収録されているからである。
レコード・ショップに行ったときには、さがしてみるが、見かけたことがない。
しかも、アルバム「オール・アローン」も、中古のLPは見かけるが、CDを見たことがない。CD化されていない気配である。
そんな中、マル・ウォルドロンのピアノ・ソロ集となっている「アンド・アローン」と言うCDを見つけた。
1985年9月に日本で録音され、CBS/SONYからリリースされている。
先般、ジャッキー・マクリーンと、やはり日本で、1986年に録音された「オール・アローン」を聞いた。KING RECORDからの「レフト・アローン '86」と言うアルバムで。
とても、よかった。だけど、マル・ウォルドロン独壇場というもので、いつでも気軽に聞けるCDになっているものが欲しかったので、その思いにかなっていた。
CDプレイヤーにかけて、おおいに満足。
マル・ウォルドロンの孤愁にひたった。
ひとの悲痛におのれの慰めを得ているのかも知れない。
アルバート・アイラーの「スイング・ロウ、スイート・スピリチュアル」(1064 Osmosis Records / DIW)を聞く。
このLPの紹介で、油井正一氏は、アイラーのルーツがわかる貴重なアルバムと言っている。どれも郷愁を感じさせる曲で、そのように演奏されている。
・ゴーイング・ホーム
・オールド・マン・リバー(テイク1&2))
・ノーボディ・ノウズ・ザ・トラブル・アイブ・シーン
・聖者の行進
・スイング・ロウ、スイート・スピリチュアル
・ディープ・リバー
このアルバム、後に、フリーダムから「ゴーイン・ホーム」と言う名前で、収録曲を追加して出ている。
心の平静を求めていたアイラー、現実との乖離、やるせなさ・・・、こう言うのを聞くと悲しくなる。
僕たちの社会のこと、不幸、悲劇の連続。
なのに、何も出来ず、愚かで、無力な自分のこと。
・・・・But god bless' the child that's got his own!・・・・
こう歌われるのは、ビリー・ホリディ作詞のジャズのスタンダード・ナンバーである「ゴッド・ブレス・ザ・チャイルド」である。
ビリー・ホリディは、当然ながら、よく歌ったそうだ。
器楽演奏のもので、ここのところ、エリック・ドルフィー、ジャッキー・マクリーンとマル・ウォルドロンのを聞いた。
ソニー・ロリンズの「橋」(コロンムビア)に収録されているのも聞いた。
キース・ジャレットも弾いているようだ。
ドルフィーのバス・クラリネット独奏のをもう一度聞こうか。
エリック・ドルフィーの「UNREALIZED TAPES」と言うCDを入手した。のちに改題され、「Last Recordings:ラスト・レコーディングス」の名でリリースされたアルバムである。
ジャケットに、「The Very Last Recording 1964」とあり、「RECORDING MADE IN PARIS,JUNE 11,1964」と表記されている。
ドルフィーが亡くなったのは6月29日で、その18日前の録音である。死後、WEST WINDから、1988年に世に出た。
これのもともとの録音は、日本のNHKにあたるフランス放送協会(ORTF)のラジオ番組のためのものである。ORTFが録音していた他の曲も加えたりした「ネイマ:Naima」と言うLP,CDがある。参考に記しておく。
エリック・ドルフィーの主なアルバムのほとんどを聞いているが、この「Last Recordings」には接していなかった。
先日、エリック・ドルフィーのディスコグラフィーを見ていて、改めてそのことを思い、CDなりを見つけたら入手しようと思っていた。
このアルバムの演奏に加わっているのは、以下の7名である。
Eric Dolphy(as,bcl)
Donald Byrd(tp)
Nathan Davis(ts)
Jack Diéval(p)
Jacques Hess(b)
Franco Monzecci(ds)
Jacky Bambou(congas)
収録曲は、以下の4曲。
1.Springtime:スプリングタイム
2.245
3.GW
4.Serene:シリーン
「スプリングタイム」は、演奏時間が19分を超える。
3ホーンで、ドラム、コンガが響き、勇壮で、エキゾチックな感じがする。
小川隆夫氏は、「イン・ヨーロッパ Vol.2」の解説で、次のように述べていた。
「・・・6月2日に録音された『ラスト・デイト』(フォンタナ)、あるいは後年になって発見された6月11日のパリ録音(『ラスト・レコーディングス』としてDIWより発売)に耳を傾けると、“馬のいななき"と形容されたドルフィーの独特の咆哮が静寂さの中に溶け込み、それまで彼が示してきた異様な緊張感とはうって変わった世界が表出されているのがわかる。」
確かにそうなのだ。全体に整然としたおもむきがあり、ドルフィーの“いななき"に魅力を感じていた者を「アレッ」と思わせる。
何か、心境面でも、変化があったのだろうかと思わせる。
アルバート・アイラーのファースト・レコーディングのレコード、以前から気になっていた。
SONETからの「albert ayler / the first recordings」と言うLPは、何十年も前から持っていた。1962年10月25日、スウェーデン・ストックホルムでの録音である。
日本版は、テイチクから。
しかし、それは、その時に録音されたものの半分でしかないことを後に知った。
そして、残りの半分のレコードもvol.1、vol.2と言うように分けられて出ていること、さらに、vol.1、vol.2をまとめたアルバムが出ていることを知った。
アルバート・アイラー好きのわたしとしては、持っておきたいアルバムである。
それを入手した。
「SOMETHING DIFFERENT!!!! / THE FIRST RECORDINGS VOL.1&2」である。
もともとのレーベルは、Bird Note、入手したのは、GO! BOP!盤である。
無意味な騒音とも感じさせるフリー・ジャズだが、アイラーのサウンドには、ひきつけられるものがある。魂の救済を求める真摯な姿勢が感じられるからだろうか。
アイラーは、結局、魂の平安を、みずから死を招いて得た。
平安・平静への渇望、彼の音楽には、それが感じられる。
過度のストレス、やさしい心性、不安定な精神、病・・・34歳の死。
1.Softly As In A Morning Sunrise
2.I Didn't Know What time It Was
3.Moanin':モーニン
4.Good Bait:グッド・バイト
5.I'll Remember Aprill:アイル・リメンバー・エイプリル:4月の思い出
6.Rollins' Tune:ロリンズ・チューン
7.Tune Up!:チューン・アップ
8.Free:フリー
5~8は、「albert ayler / the first recordings」(SONET)に収録。
「エリック・ドルフィー・イン・ヨーロッパ Vol.3」(Prestige)。
1961年9月6日、8日、コペンハーゲンで録音。
リリースされたのは、1965年で、Vol.2と同じく、ドルフィーの死後だった。
Prestigeより、1973年に、「コペンハーゲン・コンサート」と言うアルバムが出ており、これは、「イン・ヨーロッパ Vol.2、Vol.3」のカップリング。
「Vol.3」の収録曲。
1.WOODY'N YOU:ウッディン・ユー
2.WHEN LIGHTS ARE LOW:フェン・ライツ・アー・ロウ
3.IN THE BLUES:イン・ザ・ブルース(テイク1~3)
さて、所感。
「クラシックを聞きなれているヨーロッパ人」、エリック・ドルフィーは、ヨーロッパで演奏するとき、そんな意識を持っていなかったろうか。
憂愁やメランコリーと言う心理への親しみが、アメリカ人とヨーロッパの人たちでは異なっていることを思わなかっただろうか。
何か、そんな意識の反映が、ドルフィーの音から聞こえてくるような気がする。
WOODY'N YOUを聞いていて思う。
人の意識との乖離、理解不能な逸脱とは無縁である。常に整っている。整いつつ、表現の領域を広げている。そんな風に感じられる。
WHEN LIGHTS ARE LOW、何て訳せばいいのだろうか。“灯りが落とされるとき”、違っているだろうか。“薄暗い時”だろうか。
何だか洒落たジャズ気分になっていないだろうか。
曲を聞きながら、このように書いていると、聞くということへの意識の集中が削がれてしまう。いつものことだけど。
IN THE BLUES、ブルースなのだ。世間を生きていくうえで思い、感じること、さまざまな理不尽なことへの怒りや諦め、悔しさ・・・。そんなことを思いながらの表現となると・・・・。こういう風になるのか。
フリーは、うまく使えば、そんな表現に適している。
エリック・ドルフィーのイメージ、わたしの勝手なイメージ。
物凄く人に気をつかうやさしい青年。
エリック・ドルフィーが、チャールズ・ミンガスとのヨーロッパ・ツアーを終え、そのあとに録音された最後のアルバムが以下の2枚である。
エリック・ドルフィーは、1964年6月29日に、36歳の生涯を閉じている。その6月に演奏され、録音されたものである。
・ラスト・デイト(1964.06.02録音 LIMLIGHT)1964リリース
・ラスト・レコーディングス(1964.06.11録音 West Wind/DIW)1988リリース
「ラスト・デイト」は、1964年に発売されており、ひろく知れていた。
わたしも、LIMLIGHTとfontanaのLP、LIMLIGHTとEmarcyのCD、4枚を持っている。
《「ジャズ・アンド・ジャズ」(講談社)にレーベルのこと。「マーキュリー傘下のジャズ部門としてはエマーシーがあったが、60年代半ばに新たにできたレーベルがライムライトである」》
LIMLIGHT盤に、児玉紀芳氏による解説が付いている。エリック・ドルフィーのヨーロッパでの最後の日々の足どりが詳しく記されている。
ドルフィーの「音楽は空中に消えていく・・・」との有名な言葉が、最初どこで使われたかも紹介されていた。
ジャズだとか、その中のフリーだとか、そんなことを超えて、すばしい音楽が、そこにあると感じる。そして、それが、エリック・ドルフィーが存在して、そこにあると感じる。
エリック・ドルフィーの1961年9月6日、8日のプレイ。
コペンハーゲンでのライブ録音である。
「エリック・ドルフィー・イン・ヨーロッパ Vol.2」(Prestige)。
1.ドント・ブレイム・ミー(テイク1)
2.今宵の君は
3.ミス・アン
4.ローラ
5.ドント・ブレイム・ミー(テイク2)
このレコードの解説として小川隆夫氏が書いたものが付いていた。
エリック・ドルフィーの音楽の歩み、その中のハイライトについて、コンパクトにまとめられている。ドルフィーの音楽全体を捉え、凄く整理されていると感じた。分かりやすく、成る程と納得した。
ドルフィーのジャズの変化が語られ、確かにそれは感じられ、果たして自分は、ドルフィーのどこに魅かれたのだろうかと考えさせられた。
恐らく音。
ドルフィーなる存在の色は、初リーダー盤等の初期のもので鮮明に出ている。
音楽的に求め、実現してきたものの最初のハイライトは、ブッカー・リトルとの「アット・ザ・ファイブ・スポット」とある。
それを小川氏は、「ハード・バップの極限状態のような演奏」と表現していた。
この「イン・ヨーロッパ」は、三つあるハイライトの2番目をなすものであるとあった。
さて、三つ目のハイライトにあたる「ラスト・デイト」、「ラスト・レコーディングス」については、改めて、しっかり聞きたい。
「ディジー・ガレスピー=チャーリー・パーカー・イン・コンサート」(コロムビア)。
1947年9月29日、ニューヨーク・カーネギー・ホールでの録音。
第二次世界大戦が終結して、まもなくの頃である。
サイド1が、ディジー・ガレスピーとチャーリー・パーカーの共演の記録で、「チュニジアの夜」他が収められている。モノラルである。
ともかく、熱い熱い燃え上がるような演奏である。