インディアスの悲劇

2013-07-18 | 読書
●インディアスの破壊についての簡潔な報告/ラス・カサス著、染田秀藤訳/岩波文庫/600円
 1492年、コロンブスのインディアス(現在の西インド諸島、南アメリカ及び北アメリカの一部)発見以降、スペインは、その地域を征服していく。その征服の過程で、悪逆非道な蛮行が繰り返された。著者は、現地に赴いていたカトリックの司教であり、その悪行をやめさせるべく、スペイン国王カルロス一世への実態報告のためにまとめたものが本書となっている。1541年から1546年頃に作成された。
 インディオの従順な性格や武力の圧倒的な差によって、いともたやすく虐殺が続けられ行くさまが生々しく語られている。
 読み進んで感じたところをあげてみる。
 ひとつは、インディオたちの驚くべき従順性である。どうして自分たちに害を加えそうなスペイン人に貢ぎ物をするのか。その要求に唯々諾々と従ってしまうのか。世知辛い現代に生きるわれわれからすれば、いささか信じがたいところがある。人を疑うとか、今後に起きる事態への予測能力の欠如なのか。それとも、何か他の事情はあったのか。
 また、いったん悪行に手を染めたスペイン人の歯止めなき悪逆ぶりについては、人間というのは、かくも困ったものかと思わされる。同じホモサピエンスでありながら、かくも性格に違いがでるのはどうしてなのか。
 人間の長い歴史を振り返れば、その残虐性が露骨に表面化することは屡々である。スペイン人に限ったことではない。スペイン人を非難してお終いということにはならない。だからといって、スペイン人たちの行為が赦されるわけではないが。
 われわれの文化や文明とは何なのか、人間性とどう関わるのか。われわれは、あのような残虐な行為をしなくても、生き延びることもできるのである。われわれは、その方法、あり方を探らなければならない。
 老子の言葉より。
 「故に足るを知るの足るは、常に足る」(第46章)
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額は伏せつつ

2013-07-16 | 【草花】ETC
 山百合を近くで見たときの生々しさとは、いささか異なる。
 山川登美子の白百合の歌。
 「髪ながき少女とうまれしろ百合に額は伏せつつ君をこそ思へ」
 写真は、擬宝珠。
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けばい色気

2013-07-15 | 【草花】ETC
 山百合のはなが咲いていた。
 けばい色気をただよわせて。
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知らなきゃ・・・

2013-07-13 | 【樹木】ETC
 凌霄花はノウゼンカズラとよむ。
 知らなきゃ、よめない。
 まして、書けない。
 君とたまたま会わなきゃ、他人のままだった。
 まして、愛してしまうなんて。
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それぞれに

2013-07-12 | 【草花】ETC
 待宵草の花は夜ひらく。
 生命をのちにつなぐため。
 それには虫たちに花粉を運んでもらわなくてはならない。
 夜は他の花との競争が少ない。
 それぞれの生き方。
 さまざまな方法で生命をつなぐのだ。
 人はいつ花をひらくのか。
 夜ですか。
 青年の頃、また、若さが終わる頃。
 それとも、老いて。
 さまざま。
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七夕も過ぎ

2013-07-09 | 【草花】ETC
ほととぎすの声を聞いた。
待宵草の黄色の花を見た。
七夕から二日目の朝である。
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「モントブレチア」

2013-07-09 | 【草花】ETC
 明治時代に、モントブレチアと言う名で渡日。
 日本では、姫檜扇水仙(ヒメヒオウギズイセン)と名乗る。
 朱赤色の花が野で目をひく。
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蝶鳥の如し

2013-07-08 | 読書
 先般、謡曲の「船弁慶」を読んだ。
 その流れで、今度は、「橋弁慶」を読んだ。
 有朋堂文庫の謡曲集下巻所載である。
 その内容は、五條大橋での弁慶と義経の出会い。
 「見れば女の姿」「まだいとけなき姿」の牛若の動きについては「蝶鳥の如く」と表現されている。
 解説に、二人の出会いの場所は、義経記では「天神の築土の辺」となっているとあった。
 
 
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10時間後の開花

2013-07-08 | 読書
●植物のあっぱれな生き方/田中修著/幻冬舎新書/2013年5月30日発行/760円
 植物たちが生存、命の継承のために何を行っているかが、分かりやすく語られている。田中氏の著書は、これまでに何冊か読んでおり、まったく新しい知見に接することはなかったように思うが、それでもとても興味深く、楽しく読んだ。
 ソメイヨシノの東京での開花が、四国や九州より早くなったりする理由についても語られており、その季節に桜の話題が出たら、友人に話してやれるなと思った。
 また、ゴーヤなどナス科では、一つの株に、雄花と雌花が別々に咲くこと、その理由についても、ゴーヤのカーテンをつくっている人も周辺にいるので、機会をみつけて話ができるなと思った。
 アサガオのツボミが開く時刻は、どのように決められているかも、この季節の話題にできる。朝となって明るくなって開くのでなく、前日、暗くなってから約10時間後に開くということである。
 どうも私の読書は、自分の「物知り」をアピールするためにあるかのようだ。
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同じところに

2013-07-08 | 【草花】ETC
 藪萱草が程久保川に咲いていた。
 ユリ科の多年草である。
 毎年、同じあたりに咲く。
 同じ仲間に一重咲きの野萱草(ノカンゾウ)がある。
 藪萱草(ヤブカンゾウ)は八重咲きである。
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梅雨明けの夕暮れ

2013-07-08 | 【断想】ETC
 昨日の夕方、ひぐらしの声を聞いた。
 今年、はじめてである。
 まだ、梅雨明けしたばかりだが。
 古今和歌集より、よも人しらずの一首。
 「日ぐらしのなく山里のゆふぐれは風よりほかにとふ人もなし」
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いつもの白い花

2013-07-03 | 【樹木】ETC
 四谷で電車の窓からトウネズミモチ(唐鼠黐)の花。
 木にうえにべったりというくらいに咲いていた。
 それに刺激された。
 住まいの窓からいつものトウネズミモチを見る。
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こころの平静を

2013-07-02 | 読書
【本の紹介】
●老荘思想の心理学/叢小榕編著/新潮新書/2013年2月15日発行/714円(税込み)
 老子や荘子の思想を紹介した本はあまたある。高尚なのはとっつきにくく、俗なるのは躊躇らわれる。心理学の側面から解説を試みた本書はほどよいレベル。多事多端、情報横溢する現代を心静かに生きるヒントが語られている。「西施の顰み」「上善水のごとし」「足るを知る」等、よく耳にする言葉の原典を知ることもできる。政治家の演説に役立つ知恵も記されている。敗軍の将は、「また敗れました。力不足です」と謝るより、「幾度敗れても、俺は戦う」と言った方が好感をもたれると。
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ビロードの肌

2013-07-02 | 【草花】ETC
 石垣のしたあたりから、太い茎を直立させている。
 1メートルは優に超えている。
 しかも、全体が白っぽくて、病気かと思わせる。
 当然、触ってみる気にもならない。
 「何だ、こいつは」と見つめた。
 白っぽいのは、葉などに毛が生えているから。
 図鑑を開いていたら、その名はあっけなく判明した。
 地中海沿岸原産の「ビロードモウズイカ」であった。
 花は、淡い黄色で、茎先に集中して幾つも。
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「仙人掌」

2013-07-01 | 【草花】ETC
 そのサボテン、久しぶりに見た。
 一段と立派になっていた。
 ちょうど黄色い花をつけていた。
 サボテンは、漢字では「仙人掌」と書く。
 知っていないと読めない。
 サボテンは、常緑の多年草。
 CAM植物である。
 乾燥地で生き抜く仕組みを持っている。
 夜に気孔を開いて、二酸化炭素を体内に取り込み、蓄積する。
 それを光のある昼間に、光合成に使う。
 気孔は閉じたままである。
 水分の蒸散を防ぐためである。
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