アルバート・アイラーの「スピリッツ:ヴィッチーズ・アンド・デヴィルズ」。
元々、「スピリッツ」と言う名前で出たアルバムだが、セッションの出来映えから、「ヴィッチーズ・アンド・デヴィルズ」に変更されたそうだ。
だけど、現在、中古で入手しやすいのは、「スピリッツ」名のCDでないだろうか。
モダン・ジャズの傑作中の傑作。
大ヒットした「モーニン」。
日本では、蕎麦屋の兄ちゃんも自転車で出前をしながら口ずさんだ。
これが、ファンキーと、みんなに聞かれた。
アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズの「モーニン」。
1958年録音のBLUE NOTE 4003。
手元LP盤には、Blue Note ST-84003と表記されている。
プレイしているのは、リー・モガン、ベニー・ゴルソン、ボビー・ティモンズ、ジミー・メリット、アート・ブレイキー。
第2面の2曲目は、「ブルース・マーチ」。
ジャッキー・マクリーンのアルバム「ザ・ジャッキー・マクリーン・クインテット」。
ジャケットが猫の絵、二種類あって、どちらもいい。
収録曲の最後が「ラバー・マン」。
この曲の演奏は、カルテットとなっている。
ジャッキー・マクリーン(as)
マル・ウォルドロン(p)
ダグ・ワトキンス(b)
ロナルド・タッカー(ds)
しっとりとしたバラード。
マル・ウォルドロンのピアノではじまる。
静かで哀切なムード。
ジャッキー・マクリーンのテナーの音に透明感。
すすり上げるような音ともよく言われる。
このアルバムは、彼の初リーダー盤、23歳の時のもの。
1955年の録音である。
「横浜にいらしたら、ディープなお店に案内するわ」
そう言われてから、何年も経ってしまった。
振り返れば、永田町で同業にあったこと
歌舞伎町で僕はウィスキーを飲み
彼女が、それを注いでくれた時もあったこと
どんどん時間が流れてしまった
“ディープ・ナイト”
ソニー・クラークの「クール・ストラッティン」で
アート・ファーマー
ジャッキー・マクリーン
ポール・チェンバース
フィリー・ジョー・ジョーンズ
これがメンバー
ハービー・ハンコックの「ヘッド・ハンターズ」(1973 CBS)。
ジャズ史上の話題作である。
このアルバムの登場で、ブラック・ファンクなる言葉が定着。
要するに、ジャズ・ミュージックにひとつの転機をもたらしたのである。
CDには、4曲。
1.カメレオン
2.ウォーターメロン・マン
3.スライ
4.ベイン・メルタ
ハービー・ハンコックが評価の高いミュージシャンであることは、あちこちで書かれていて、知っているが、わたし自身は、そんなに魅力を感じたことがない。
「テイキン・オフ」の「ウォーターメロン・マン」は、とても親しみやすく、大ヒットした。わたしも好きな曲・演奏である。
このアルバムの「ウォーターメロン・マン」は、同じ曲だが、聞く耳には異なもの。
「ソニー・ロリンズ 第2集」(1957 BLUE NOTE)。
前年の「第1集:Vol.1」に続くアルバムとなる。
演奏メンバーは、第1集からは変わっている。
第2集の演奏は、錚々たる顔ぶれで行われている。
以下に、記す。
CDの3曲目「ミステリオーソ」は、セロニアス・モンクの曲。
このアルバムでは、モンクとホレス・シルヴァーの連弾が聞かれる。
〈パーソネル〉
ジェイ・ジェイ・ジョンソン(tb)
ソニー・ロリンズ(ts)
ホレス・シルヴァー(p)
セロニアス・モンク(p)
ポール・チェンバース(b)
アート・ブレイキー(ds)
ブルー・ノートからの「ソニー・ロリンズ 第1集」。
1956年にリリースされたアルバムのようだ。
ソニー・ロリンズは、1930年の生まれだから、25、6歳の頃のレコーディング。
その音は、とらわれなき魂、世間に毒されていない魂を感じさせる。
SIDE 1-1 デシジョン
1-2 ブルースノート
1-3 ハウ・ア・シングス・イン・グロッカ・モラ
SIDE 2-1 プレイン・ジェーン
2-2 ソニースフェア
ソニー・ロリンズ(ts)、ドナルド・バード(tp)、ウィントン・ケリー(p)、ジーン・ラミー(b)、マックス・ローチ(dms)が演奏。
ケニー・ドリューのピアノ・ソロ・アルバム「エヴリシング・アイ・ラブ」。
1973年、コペンハーゲンでのレコーディングである。
1980年の「ヨーロッパの午後」に始まる一連のシリーズの前、1973年の「デュオ」、1974年の「ダーク・ビューティ」の頃のものである。
聞いていると、1980年からの日本で人気を博したシリーズの美しさが既にあるように感じる。
憂愁の美しさ、人を愛しむやさしさ・・・・、以下の収録曲のいずれにも、それを感じる。
ジャズというジャンルを超えて見事な演奏。
1.サンセット
2.マリアンの肖像
3.ニールスに捧ぐブルース
4.イエスタディズ
5.エヴリシング・アイ・ラブ
6.フラミンゴ
7.フィンガリング
8.ウィンター・フラワー
9.フォール
10.言い出しかねて
11.ドント・エクスプレイン
「フォール」、何が落ちるのか、降るのか、下るのか。
雨か雪か、光か、気持ちか。
今日は雨降り
もう夕方
これから動物園には行けない
やむを得ぬ
スティーヴ・レイシーの“ZOO”でも聞こうか。
STEVE LACY QUARTET / THE FOREST AND THE ZOO
/ 1966 / ESP1060 / BASE RECORD
どういうわけか、スティーヴ・レイシーのLPが数枚ある。
いずれも、昔々、購入したものだ。
いいと感じたことないのに。
レッド・ガーランドのピアノ、ポール・チェンバースのベース、アート・テイラーのドラムスによるグルーヴィーなハード・バップをLP盤で聞きたかった。
その名も、「グルーヴィー」と言うアルバム。
1956年録音、モノラルである。
レーベルは、プレスティッジ。
ジャケットは、どこかの壁の写真。
“GO RED GO”との落書きがある。
レッド・ガーランドは、元ボクサー。
マイルス・ディヴィスのバンドでピアノを弾いていて広く知られるようになった。
このアルバムの収録曲の中では、「Cジャム・ブルース」の人気が高い。
ソニー・ロリンズ「イースト・ブロードウェイ・ラン・ダウン」(1966 インパルス!)
ボブ・シールのプロデュースによるスタジオ録音。
ロリンズがインパルス!・レコードから発表した最後のアルバム。
ロリンズは、以後6年間くらい活動停止。
20分に及ぶ「イースト・ブロードウェイ・ラン・ダウン」の演奏後半、ロリンズが、マウスピースのみで吹くところがある。
フレディ・ハバードは、この曲の演奏のみに参加。
以上、このアルバムのトピックス。
このアルバムを聞くのは、何十年ぶりだろうか。
いま、手元にあるのは、CDだけど、昔、LPで持っていた。
だけど、そのLPは、僕のところに遊びに来ていた後輩にプレゼントした。
そんなに、愛着をもてないアルバムだったのだろうと思う。
さて、久しぶりに聞いてどうだろうか。
2曲目の「ブレッシング・イン・ディスガイズ」から。
ロリンズらしい好ましい性格を感じさせるおおらかで豊かな音。
あららめていいなと感じる。
ジョン・コルトレーンみたいに求道者ぶったところがない。
あっけらかんとしたところが素晴らしい。 次に、「ウィ・キス・イン・ア・シャドウ」、少しセンチなところが感じられる。
やっぱり、ロリンズ、いい奴。
そして、「イースト・ブロードウェイ・ラン・ダウン」。
いささか、肩肘はった作品になっているかな。
ロリンズのいいところは、リラックスして演っているムードだと思うけど。
マウス・ピースでは、なにがなんだか分からない。
つまり、僕は、オーソドックスなロリンズが好きなのだ。
エルビン・ジョーンズのドラミング、なんだか空疎。
〈収録曲〉
1.イースト・ブロードウェイ・ラン・ダウン(East Broadway Run Down)Sonny Rollins
2.ブレッシング・イン・ディスガイズ(Blessing In Disguise)S. Rollins
3.ウィ・キス・イン・ア・シャドウ(We Kiss In A Shadow)R. Rodgers, O. Hammerstein II)
〈パーソネル〉
ソニー・ロリンズ (ts)
フレディ・ハバード (tp)on 1
ジミー・ギャリソン(b)
エルビン・ジョーンズ(ds)
ゴールデン・サークルのオーネット・コールマン 第1集(1965 Blue Note)
THE ORNETTE COLEMAN TRIO / AT THE “GOLDEN CIRCLE” STOCKHOLM
オーネット・コールマン(as)
デビッド・アイゼンソン(b)
チャールズ・モフェット(ds)
僕にとっては、懐かしいアルバムだ。
これに初めて接したとき、オーネット・コールマンにしては、随分聞きやすくなったなあと感じた。
今、聞いて、僕には、懐かしさも感じる音だけど、一般には、楽しめない音楽だろうなと思う。
この第1集には、A面、B面、それぞれ2曲づつ収録。
1.フェイセス・アンド・プレイセス
2.ヨーロピアン・エコーズ
3.ディー・ディー
4.ダウン(夜明け)
第2集にも4曲。