ここ数日、気温の高い日がつづいている。
あちこちの梅が、花を咲き匂わせるようになった。
陽当たりのよくない窓の外の白梅も花の数が増えた。
そうして、時が過ぎていく。
梅の花香はことごとに匂へども色は色にも匂ひぬるかな(和泉式部)
あちこちの梅が、花を咲き匂わせるようになった。
陽当たりのよくない窓の外の白梅も花の数が増えた。
そうして、時が過ぎていく。
梅の花香はことごとに匂へども色は色にも匂ひぬるかな(和泉式部)
三好達治の「世はさながらに」という詩の一節。
かぐはしきこのくれなゐの
梅の花さけるしたかげ
この春、梅の花さけるしたかげを歩めるだろうか。
かぐはしきこのくれなゐの
梅の花さけるしたかげ
この春、梅の花さけるしたかげを歩めるだろうか。
万葉集から、大伴旅人の歌。二首。
験なきものを思はずは一坏の濁れる酒を飲むべくあるらし
「験」は「しるし」、「一坏」は「ひとつき」とよむ。
つまらないことに思い沈むのだったら、一杯の酒だね。
我妹子が植ゑし梅の木見るごとに心咽せつつ涙し流る
梅の香に気分転換というのもいいね。
験なきものを思はずは一坏の濁れる酒を飲むべくあるらし
「験」は「しるし」、「一坏」は「ひとつき」とよむ。
つまらないことに思い沈むのだったら、一杯の酒だね。
我妹子が植ゑし梅の木見るごとに心咽せつつ涙し流る
梅の香に気分転換というのもいいね。
ももしきの大宮人は暇あれや梅をかざしてここに集へる(万葉集・作者未詳)
現世で梅をかざして遊べるよろこび。
一昨年、梅の季節に逝ってしまった友を思う。
少年時代に一緒に遊んだきりだった。
荒井由美の「瞳を閉じて」につぎの歌詞。
風がやんだら
沖まで船を出そう
手紙を入れたガラスびんをもって
遠いところへ行った友達に
潮騒の音がもう一度届くように
今 海に流そう
彼に手紙でも書こうか。
今年も梅が咲いたよと。
現世で梅をかざして遊べるよろこび。
一昨年、梅の季節に逝ってしまった友を思う。
少年時代に一緒に遊んだきりだった。
荒井由美の「瞳を閉じて」につぎの歌詞。
風がやんだら
沖まで船を出そう
手紙を入れたガラスびんをもって
遠いところへ行った友達に
潮騒の音がもう一度届くように
今 海に流そう
彼に手紙でも書こうか。
今年も梅が咲いたよと。
二月下旬。
多摩動物公園を散歩。
毎年、その花を見る。
たいした花ではない。
たいしたことでもない。
だけど。
見ないと気持ちがおさまらない。
八重の紅梅である。
次は、恋をしないと気持ちがおさまらない和泉式部の一首。
春はただわが宿にのみ梅咲かば離れにし人も見にと来なまし
多摩動物公園を散歩。
毎年、その花を見る。
たいした花ではない。
たいしたことでもない。
だけど。
見ないと気持ちがおさまらない。
八重の紅梅である。
次は、恋をしないと気持ちがおさまらない和泉式部の一首。
春はただわが宿にのみ梅咲かば離れにし人も見にと来なまし
願はくは暗きこの世の闇を出でてあかき蓮の身ともならばや
和泉式部の一首。
どのような状況での作かは知らないが、実際に死にのぞんだとき、このように詠めるだろうか。
和泉式部の一首。
どのような状況での作かは知らないが、実際に死にのぞんだとき、このように詠めるだろうか。
駐車場わきの梅の木に、白い花がついていた。
近づいて、よく見ようと思ったが、時間がなかった。
そのまま出かけて、夕刻帰ったときは、もう暗くなっていた。
そう言えば、多摩動物公園のオランウータン舎近くの梅の花は咲いたろうか。
毎年、その香りにしばし足をとどめているのだが。
程久保川べりの枝垂れ梅はどうだろうか。
毎年、はやめに花をつける梅の木なのだが。
ここのところ、いささかゆとりがない。
近づいて、よく見ようと思ったが、時間がなかった。
そのまま出かけて、夕刻帰ったときは、もう暗くなっていた。
そう言えば、多摩動物公園のオランウータン舎近くの梅の花は咲いたろうか。
毎年、その香りにしばし足をとどめているのだが。
程久保川べりの枝垂れ梅はどうだろうか。
毎年、はやめに花をつける梅の木なのだが。
ここのところ、いささかゆとりがない。
ひとそれぞれに、春を過ごす。
その春もまぼろしのごときひととき。
されど、されど、はなのひかり。
この世にはわすれぬ春のおもかげよ朧月夜のはなのひかりに(式子内親王)
その春もまぼろしのごときひととき。
されど、されど、はなのひかり。
この世にはわすれぬ春のおもかげよ朧月夜のはなのひかりに(式子内親王)