トゲのないヒイラギの葉

2008-05-31 | 【樹木】ETC
 しばしば出かける先の庭に、ヒイラギ(柊)の木が植えられた。
 ヒイラギは、トゲトゲの葉をしていて、生け垣などによく使われる。しっかり刈り込んで目の詰まった状態にすれば、確かに外部からの侵入を防げそうだ。
 しかし、ヒイラギの葉は、必ずしもトゲトゲしているわけではない。高木となると丸くなる。全縁の葉となる。動物に食べられる心配のない高い位置の葉ほど全縁となる。老木になると全縁となるという言い方もできる。
 そう、生命維持が確保されるならば、肩をいからすこともないのである。ゆとりがないからトゲが出る。トゲが出るから、「さようなら」。

蕾のままで

2008-05-30 | 【樹木】ETC
 花を咲かすことなく蕾のままという「花」が、閉鎖花。確実に子孫をのこすための戦略である。蕾の中で、自分の雄蕊の花粉を自分の雌蕊につけ、種をつくるのである。風や虫まかせでは、どうなるか分からないのでというわけである。したたかと言えば、したたかだが、さみしいといえば、さみしい。

イチジクと「子女の教育」

2008-05-30 | 【樹木】ETC
 昨日のブログにあげた「無花果を屋敷内に植えると病人絶え間なし」という物言いは、「カラーブックス植物 故事ことわざ(近藤浩文著・保育社)」に載っていたものだ。そのように言われるわけを記したあとに、イチジクが厭われる因のひとつとして「その果実の色や姿が、子女の教育上、好ましくないことにもよる」とあった。
 イチジクの実のポッテリした感じから、何を連想してのことかは分かる。しかも、実をもぐと白い液が出たり、実の尻にある穴も気にすればと言うことで、連想はひとつのエリアに集まる。確か、あの穴は、蜂の出入り口。実とされる内にある粒々は花で、その花が受粉するための蜂の出入り口であるが。
 淫猥系で言い出したらきりがない。ポッテリした実をパックリと口に入れるなんてということにもなる。それにしても「子女の教育」とは、よかったな。

無花果の葉の裂

2008-05-30 | 【樹木】ETC
 葉の形、その裂から桑の木と見分けた。しかし、桑の木の葉が、はじめから、皆同じ形をしているわけではない。時とともに変化する。無花果の葉を見ていると、はじめから無花果の葉らしい裂をもったもの、丸っこい葉が次第に裂をつくっていくものがある。
 丸い形の葉、裂が半端な葉、その葉だけを見たら、無花果とは判別できないかも知れない。
 アダムとイブが、つづりあわせて腰を覆ったという無花果の葉は、どんなサイズで、どんな裂をしていたのか。どんな風につづりあわせたのか、なんとなく想像してみるが、はっきりと思い描くことができない。

陰を得るための無花果

2008-05-29 | 【樹木】ETC
 挿し木のイチジクは、二枚目の葉を出そうとしている。なかなか芽を出さず、単なる木の棒として捨てようかとしたが、ここまで来れば大丈夫だろう。生命力の強さを感じさせる。
 こんなイチジクは、次のような言われ方もされる。
 「無花果を屋敷内に植えると病人絶え間なし」
 要するに、生命力の強さがあだで、葉が繁りすぎて陽の光や風を遮り、陰湿となり、健康によくないというわけである。そういえば、無花果が植えられている場所は、屋敷内の陰なるところが多いように思われる。どちらかというと、目立たないようにという感じである。
 また、ベランダの既に大きな葉をひろげたイチジクを見ていると、蝿がとまっていることがあり、蝿に好まれているのかなと思う。そう言うところも不衛生とされる因かと考えてみたりする。
 こういうようなことだが、私がベランダにイチジクをおいたのは、葉を繁らせ、夏場、少しでも陽を遮ってくれればいいということでだった。陰を得るためであった。

柿の実とアルコール

2008-05-27 | 【樹木】ETC
 窓の外に柿の木の艶やかな葉。季節はずれであるが、柿の実のこと。
 柿の実に含まれる酵素はアルコールの分解を促進、カロチンやビタミンCは肝臓のはたらきを高めるという。タンニンは血液中のアルコール濃度の高まりを抑えるという。
 「柿食えば酒を飲めども秋の空」、悪酔い防止、二日酔い解消に効能あり。

赤紫のケムリノキ

2008-05-26 | 【樹木】ETC
 しばしば散歩をする多摩動物公園。オランウータン舎の裏に植えてある木に付いていたプレートを見たのは、もうかなり前だ。「スモーク・ツリー」と書いてあった。以降、近くを通るたびに気にしている。何週か前に見たときは、そうではなかったのに、先日は、鮮やかな赤紫色をして、大きめの丸っこい葉を広げていた。調べてみたら、ロイヤルパープルという品種だった。スモーク・ツリーのすべてが、こんな色の葉をつけるわけではない。
 ロイヤルパープルは、初夏に葉の縁をピンクにするそうだ。そして、夏には全体が緑になるらしい。スモークとたとえられた花も見たいし、見る機会があるかどうか分からぬが、その変化を今後も気にしたいと思う。
 スモーク・ツリーは、ウルシ科。カスミノキとかケムリノキとも呼ばれる。

スズナスズシロ

2008-05-26 | 【草花】ETC
 スズナ(蕪)とスズシロ(大根)はともにアブラナ科。科はおなじでも、前者はアブラナ属、後者はダイコン属と異なる。誰でも、蕪と大根の違いぐらいは、見分けがつくと思うところだが、いざとなると、外見からは区別できないということである。大根にも根がまるいもの、蕪にも根の長いもの、花や葉にしても品種も多く、変異も多いということである。そういうことで、染色体の数をかぞえて、はじめて判別ということになるそうだ。

季節のなかで

2008-05-26 | 【樹木】ETC
 窓を開け放って気持ちのいい朝、5月も最後の週。
 薔薇の枝は、一日に数糎も伸びている。
 エゴノキの白い花が、地に散っている。
 幹を切ったドラセナ・コンシンネの切り口のしたあたりに、膨らみが生じているように見える。
 季節のなかで、俺もあたらしいステップを踏むことはできるか。

グレーな午後

2008-05-24 | 【断想】ETC
午後、風が吹き出し、木々がざわめいている。
ダークグレーの雲が近づいてくる。
もうすぐ、雨がきそうだ。

なにやら、余計なことを言ったような気がして、悔やまれる。
おのれのいたらなさに、ふと窓を見る。

「宴」の側芽

2008-05-23 | 【樹木】ETC
 「宴」という名の薔薇は、赤い見事な花をひととき見せてくれた。
 その花が終わり、切り取った。今、その切り口のすぐ下の側芽がグングン伸びている。そして、その下方の芽も伸び出している。
 植物のたくましさ。植物ホルモンの作用。頂芽を切り取ると側芽が成長する。