思い出す臘梅

2015-01-16 | 【樹木】ETC
 先日、吉野街道を通った。
 なれた道だ。
 澤ノ井で、豆腐料理を食べた。
 そこの店の庭で、臘梅の花が咲いているのを見た。
 そう言えば、吉野梅郷の入り口に臘梅があったと思い出した。
 これまでに見たあちこちの臘梅のことが思い出された。
 臘梅の玲瓏とした美しさ。
 その透明感。
 それらが好きで、故に、思いだし、愉しむこともできる。

日本の木を楽しむ

2015-01-06 | 読書
【本の紹介】
●日本の樹木/舘野正樹著/ちくま新書/2014年10月10日発行/950円(税込み)
 日本の代表的樹木三十六種について、その生態や関連エピソード等が語られている。また、著者自身の撮影によるカラー写真が載せられていて、見るだけでも楽しい一書。植物学に関わる記述がいささか教科書風なのが難点と言えるか。散歩の道すがら見かける木について、知識を得ることは、散歩そのものの楽しさを倍加させる。本書を読めば、「柳の枝は垂れているけど、あれは、人の好みがそうさせたんだよ。自然の中では枝垂れ柳はないんだよ」と恋人に語りながらひと時を過ごせられるようになる。

「自分の一生」を

2015-01-05 | 読書
【本の紹介】
●無名の人生/渡辺京二著/文春新書/2014年8月20日発行/810円(税込み)
 本書が「幸福論」であるとの紹介に接し、いまさらと読むのをためらったが、著者が自らの人生を顧みながら語っているのは、近現代文明への痛烈な批判であった。江戸期の人々の幸福に触れるところは、マルクス史観にとらわれた進歩的文化人の愚昧さの指摘となっている。国家が、個人の暮らしの隅々にまで関与する今の時代にあって、自分が自分の一生の主人であるためにとるべき精神のありようが示唆されている。世評にとらわれた現代人の自己愛の強さが不幸を招いていると。

花芽

2015-01-03 | 【樹木】櫻
 うき雲の風にまかする大空の行くへもしらぬはてぞ悲しき(式子内親王)
 今日は、浮き雲のひとつもない青空
 富士山もよく眺められた
 鎌倉の霊園に墓参り
 花のない桜の木の道を歩く
 あの芽、春にはひらく
 かならず、花となる、葉となる
 俺たちの行方にはさだかならぬところ多いが

福梅

2015-01-02 | 【樹木】梅
 むめの花こひしきことの色ぞそふうたて匂ひのきえぬころもに(式子内親王)
 梅の花の季節はまだ
 花はまだだが、梅の菓子
 生まれ故郷の金沢の
 正月のお菓子
 福梅
 今年も食べることができた
 その形などの由来は前に書いた