因果な業 2013-06-30 | 【断想】ETC 年は寄っても尚身を苦しめる 因果な業が色欲なのさ パルラダース(沓掛良彦訳)の「女人不信」という詩の一部です。そういうことで、いわゆる「あやまち」の繰り返しということになる。でも、これがなかったら、つまらないだけの世の中じゃありませんか。
「虎の尾」 2013-06-24 | 【草花】ETC 花穂の形状から、「虎の尾」との名。 岡に生え、花穂の先が曲がるのがオカトラノオ(岡虎の尾)。 沼に生え、花穂の先が立つのがヌマトラノオ(沼虎の尾)。 サクラソウ科の野の植物。 穂をなしている白くて小さな花をよく見るといい。
楮でないか 2013-06-21 | 【樹木】ETC 窓の外の赤い実のついた木は、何か。 どうでもいいような雑木の体をしている。 低木である。 前から、窓の外は見るが、気にとめる木ではなかった。 赤い実を見つけて、気になった。 常緑樹ではない。 ここ何年かに育った落葉樹である。 細い枝がスーッと伸びている。 葉は互生している。 卵形をして、先が尖り伸びている。 実は赤く、粒々のイチゴに似ている。 1センチくらいの球形である。 以上、この時期、多摩で、視覚だけでの観察である。 クワ科のコウゾ(楮)でないかというのが結論である。 コウゾの実は甘いそうだ。 窓の外には、多くの木々が生えている。 その赤い実をつけた木は、梅と柿の間で光を得ている。
ロボとモロの子ども達 2013-06-20 | 【断想】ETC どの狼が、誰か。 以下のうち、ミロとチロは、からだにはっきりしたダメージがあって、見分けられる。 あとが、問題である。 オスとメスの区別はつきそうである。 からだの大きさは、皆が一緒にいるところを見ると分かる。 一頭づつの写真を撮り、その特徴をつかむことが第一歩か。 動き回っている状態では、把握しにくい。 ミロ♀(2005.03.22生まれ)☑ チロ♀(2006.04.17生まれ)☑ ロト♂(2007.05.13生まれ) ロイ♂(2007.05.13生まれ) セロ♂(2007.05.13生まれ) マロ♀(2007.05.13生まれ) ネロ♂(2008.04.27生まれ) ロキ♂(2008.04.27生まれ) メロ♀(2008.04.27生まれ) リロ♀(2008.04.27生まれ)
梅雨空の朝 2013-06-20 | 【樹木】ETC 朝、灰色の空。 それでも、小鳥たちの声はする。 かすかに揺れていた梢が、さわさわ揺れだした。 風が吹き出したのだ。 気持ちがいい。 窓を開けている。 今朝は、時鳥の声が聞こえないな。 窓の外の木に、赤い実ができている。 何だろう。 また、課題がひとつできた。 いま、遠くから、かすかに時鳥の声がしてきた。
多摩の狼たち 2013-06-16 | 【断想】ETC 多摩動物公園のタイリクオオカミ。これまでのブログ記事などから、以下をまとめてみた。間違いがないように思っているが、全面的に自信があるわけではない。 ●モロ♀(1998.05.09モスクワ動物園生まれ)※2001.08.09来園 ●ロボ♂(2000.05.07モスクワ動物園生まれ)※2001.08.09来園 ロボとモロから、以下の子どもたちが生まれる。モロには、かしこいなという印象がある。以前、わたしの顔を見分けていたと思う。群れの中で一番年寄りで、今では、放飼場でなく室内(檻)で、昼間は静養。ロボは、迫力を感じさせない顔をしている。 ○ゾロ♂(2005.03.22生まれ)※他園へ ○ポロ♂(2005.03.22生まれ、2008.12.20死亡) ○サン♀(2005.03.22生まれ)※他園へ ○ロコ♀(2005.03.22生まれ)※他園へ ●ミロ♀(2005.03.22生まれ)※両耳にダメージ。お父さん似かな。 ○ロン♂(2006.04.17生まれ、2013年春、死亡) ●チロ♀(2006.04.17生まれ)※片耳、脚にダメージ ●ロト♂(2007.05.13生まれ) ●ロイ♂(2007.05.13生まれ) ●セロ♂(2007.05.13生まれ) ●マロ♀(2007.05.13生まれ) ●ネロ♂(2008.04.27生まれ) ●ロキ♂(2008.04.27生まれ) ●メロ♀(2008.04.27生まれ) ●リロ♀(2008.04.27生まれ) ●印が、現在、多摩動物公園にいるものである。 ・2005年に生まれ、他園に行った3頭の雌雄が不確か。現在、どうしているかは不明。他園に行ったのは、まだ幼い頃だった。 ・ロンの死亡月日が不明確。3月27日か。性格的に群れでの暮らしに合わないようで、隔離されていた。トラブルメーカーと言えよう。群れで暮らす狼にとって、社会性の欠如は致命的。親兄弟と同じ放飼場にいた頃も、皆と離れていることが多かった。皆に嫌われていて、制裁の対象になるからだろう。昨秋、檻のなかにいるのを何度か見た。ひとりで、しょんぼりしているかと思ったが、よく動き、元気そうだった。そういうところがまた、嫌われる原因でもあったろう。 ・雌のミロやチロは、かつては端正な顔立ちだったが、今は傷を負っている。萎縮しているのが、はっきり分かる。その姿を見ると、あんなふうにはなりたくないものと思う。 ・以前、いつも穴のなかにこもっている引っ込み思案のがいたが、どれだろうか。 多摩動物公園の狼たちを見だして、随分経つ。かつては、獣舎で、肉をむさぼるところも見た。飼育員が馬肉などをやるのである。最近は見ない。 時折、とても熱心に、狼たちにカメラを向ける人が現れる。わたしは、それなりにコンスタントに行くが、いつも見かけることになる。そして、いつしか、いなくなる。
「ちいさな鐘」 2013-06-13 | 【草花】ETC 梅雨の野の花。 ホタルブクロが木陰に咲いていた。 学名は、カンパニュラ。 「ちいさな鐘」とのこと。 花は、下向きに咲く。 花の中に雨がたまらないため。 花粉が濡れないように。 子孫繁栄のため。
「船弁慶」 2013-06-13 | 【断想】ETC 和田萬吉編の「謡曲物語」で「船弁慶」を読む。 後段、「此船には物怪がつきたり・・・」 「大薙刀を構へて義経に」呼びかけるのは平知盛である。 「此処にて再会せし上は後身(おんみ)をも海に沈めでは措かじ。・・・」 「薙刀執直して水車の如く打振り、潮を蹴立て悪風を吹きかけて・・・・」 以下はイメージ。 嵐すさぶなか、海は暗く黒い。 その海上に、亡びし平家の者どもの屍体が無数に浮かびあがる。 武将たちの亡霊が立ち現れる。 あの緋色は鎧か血か。 大薙刀を振るうのは平知盛の亡霊。 その姿、見上げるばかりに大きい。 その怨念のごとくに大きい。
今日思ひ立つ旅衣 2013-06-12 | 【断想】ETC 知人に能楽の案内をもらった。 「高砂」、「船弁慶」がプログラムにあった。 それで、有朋堂文庫の謡曲集で「船弁慶」を読んだ。 「今日思ひ立つ旅衣、今日思ひ立つ旅衣、・・・」とはじまる。 源義経が、兄頼朝にうとまれる。「御中たがはれ候」とある。 義経は、西国に逃れることとなり、大物の浦で、静と別れを惜しむ。 「涙に咽ぶ御別れ、見る目もあはれなりけり」 この都落ちには、弁慶が同行。 前段は、「えいやえいやと夕汐に、つれて舟をぞ出だしける」と終わる。 後段は、「あら笑止や風が変はつて候」とはじまる。 天候が一変、荒れた海上には亡霊たちがあらわれる。 「西国にて亡びし平家の一門、おのおの浮み出でたるぞや」と。 そして、怨をはらさんと、平知盛の幽霊があらわれる。 「抑抑是は、桓武天皇九代の後胤、平の知盛幽霊なり」 長刀をもって、義経に迫る。 「その時義経少しも騒がず・・・」 霊力をもって鎮めるしかないと、弁慶が数珠をとる。 祈りでもって、「悪霊次第に遠ざかれば、・・」となる。 怨霊がつきまとうのを「追つ払ひ祈りのけ」、静けさがもどる。 久しぶりに、謡曲を読んだ。 謡曲の言葉づかいにはリズムがあっていい。 読んでも楽しい。
「タオ」 2013-06-08 | 読書 ●タオ 老子/加島祥造/ちくま文庫/2006年10月10日発行 「タオ 老子」をザッと読んだ。 ザッと読む類の本ではないだろう。 「老子道徳経」八十一章を加島祥造氏が口語の散文詩にしたものである。口語なので、なにしろ読むのは簡単である。 だけど、老子の思想について、いくらか理解を深めたかと聞かれても、肯くことはできない。 本書の帯に名訳と宣伝していたが、名訳なのだろうか。 わたしの感性に足りないところがあるのか、その訳は、ハートに響いてくるものがなかった。 これで、老子の易しい訳・解釈の本を三冊読んだことになる。