「遠き山に日はおちて」

2020-09-29 | 【断想】音楽

 昨夜、アイク・ケベックで「ゴーイン・ホーム(家路)」を聞いた。
 くすんだようなテナー・サックスの音、それはそれでいい。
 今夜、ブルーノ・ワルター指揮、コロンビア交響楽団で、ドヴォルザークの「交響曲第9番(新世界より)第2楽章」(SONY)を聞いた。
 「家路」のもとを聞き直したかった。
 なんだか、そんなによくなかった。
 後で、もう一度ゆっくり聞こう。
 続けて、アート・ペッパーの「ゴーイン・ホーム」を聞いた。
 こちらの方が、しんみり、郷愁感に満ちている。
  次に、カラヤン指揮、ベルリン・フィルで聞く。
 ワルター盤より、音が鮮明、メリハリがあるな。
 でも、なんだか、きれいなだけのようでもある。
 もう一度、ワルター盤で。
 さっきより、いいな。
 俺の気分が落ち着いてきて、集中できるようになってきてるのかな。
 とてもいい。


テレマンのヴィオラ

2020-09-27 | 【断想】音楽

 ゲオルク・フィリップ・テレマン(1681-1767)
 ヴィオラ協奏曲 ト長調 (4楽章)
 ネヴィル・マリナー指揮
 アカデミー室内管弦楽団
 LONDON ロンドン・ルネッサンス/バロック音楽シリーズ
 テレマンの晴れやかな音楽に接したかった。
 わたしのお気に入りの印を付けてあるCD。


ジ・アメイジング・バド・パウエルVol.1

2020-09-26 | 【断想】音楽

 「ジ・アメイジング・バド・パウエルVol.1」(1949 Blue Note)
 【パーソネル】
 バド・パウエル(p)
 ファッツ・ナバロ(tp)
 ソニー・ロリンズ(ts)
 トミー・ポッター(b)
 ロイ・ヘインズ(ds)
 カーリー・ラッセル(b)
 アックス・ローチ(ds)
 【収録曲】
 1.ウン・ポコ・ロコ(1st take)
 2.ウン・ポコ・ロコ(2nd take)
 3.ウン・ポコ・ロコ
 4.異教徒たちの踊り
 5.52丁目のテーマ
 6.イット・グッド・ハプン・トゥ・ユー
 7.チュニジアの夜(Alternate Master)
 8.チュニジアの夜
 9.ウェイル
 10.オーニソロジー
 11.バウンシン・ウィズ・バド
 12.パリジャン・ソロフェア
 41歳で亡くなった天才ピアニスト。
 その天才技は、彼の病気とは無縁でなかろう。
 この前の「ザ・シーン・チェンジズ」でも感じたが、常人ではなせぬ演奏だ。
 鬼気迫るところがある。いや、全編そうだと言える。


ニューヨーク・アルバム

2020-09-26 | 【断想】音楽

 アート・ペッパーの「ニューヨーク・アルバム」。
 日本語の解説が付いたCDのケースの背には、片側は、「NEW YORK ALBUM」とある。
 反対の背には、「チュニジアの夜●アーチストハウスのアート・ペッパーⅢ」とある。
 1979年、ニューヨークでの録音である。ビクターから発売されている。
 アート・ペッパーのラスト・レコーディングとされる「ゴーイン・ホーム」は、1982年録音だから、その3年前の記録と言うことになる。
 演奏者は、以下の4人。
 アート・ペッパー(as)
 ハンク・ジョーンズ(p)
 ロン・カーター(b)
  アル・フォスター(ds)
 収録曲は、5曲。
 1.チュニジアの夜
 2.ラバー・マン
 3.ウトレイト・ノー・チェイサー
 4.デュオ・ブルース
 5.マイ・フレンド・ジョン
 1曲目の「チュニジアの夜」を聞いて、なんだか、頼りないな、優しいなという感じ。
 アート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャーズによる同曲の演奏の印象が強いからだと思う。
 その演奏は、幾つかレコードになっているが、ホーンが2本で迫力満点の記憶がある。
 トランペットがリー・モーガン、テナーがウェイン・ショーターのを聞いてみよう。
 アート・ブレイキーの爆発的ドラムではじまる。カスタネットが効いている。
 一般的に言って、エネルギー量の差が歴然としている。
 アート・ペッパーに悪いが、この曲は、こちらがいい。
  頑強なスポーツマン、愁いにみちた文学青年、人の好みはいろいろだけど、女性にもてるのは、普通は前者。


シークレット・ストーリー

2020-09-25 | 【断想】音楽

 パット・メセニーは、1954年、アメリカ・ミズーリ州生まれのギタリスト。
 アルバムは、ECMからのものが多いようで、その音楽の傾向が推察される。
 これまでに、チャーリー・ヘイデンとの「ミズーリの空高く」(1996 verve)で聞いたことがあるくらい。
 特別の印象は残っていない。
 だけど、「ワン・クワイエット・ナイト」を聞いてみたいなと思っていた。
 しかし、それが、入った店に売ってなかった。
 かわりにと「パット・メセニー/シークレット・ストーリー:SECRET STORY/GEFFEN」を入手した。 
 よくあるフュージョン。美しい音の流れで、大自然の映像に合わせて使えそうだ。
 実際、そのようにつくられているようだ。
 ただ、今は、こう言うのを聞く気分ではない。
 ジャズと言うつもりで聞くと、がっかり。
 これは、集団で創り上げた音楽。
  俺の好みではない。
 14曲、収録されている。


CHET BAKER WITH STRINGS

2020-09-20 | 【断想】音楽

 アルバムのトップにボーナス・トラックが収められている。
 販売のための方便か。
 「マイ・ファニー・ヴァレンタイン~チェット・ベイカー・ウィズ・ストリングス」。
 「CHET BAKER WITH FIFTY ITALIAN STRINGS」(1959 ミラノ jazzland)。
 1.マイ・ファニー・ヴァレンタイン
 2.アイ・シュッド・ケア
 3.コートにすみれを
 4.ソング・イズ・ユー
 5.ホエン・アイ・フォール・イン・ラブ
 6.グッドバイ
 7.ニューヨークの秋
 8.エンジェル・アイズ
 9.ストリート・オブ。ドリームス
 10.フォゲットフル
 11.ディープ・イン・ア・ドリーム
 「ウィズ・ストリングス」、必ずしもよくないな。


“west coast jazz ”

2020-09-20 | 【断想】音楽

 ジャケットには、“the west coast jazz of GERRR MULLIGAN”(CROWN)とある。
 ジェリー・マリガンのアルバムの観だが、8曲収録のうちの2曲だけである。
 3人名義の演奏のカップリング盤。
 Track List
 1.Knights Of The Square Table
 2.Joggin'
 3.Criss Cross
 4.Gray Skies
 5.Turnstile
 6.X-15
 7.Gerald's Train
 8.Lights Out
 ●1953年録音の1と5の演奏メンバー。
 ジェリー・マリガン(bs)
 チェット・ベイカー(t)
 チコ・ハミルトン(ds)
 カーソン・スミス(b)
  ●2は、バディ・コレット(ts)
  ●3,4,6,7,8は、ピアノのジェラルド・ウィギンス名義のトリオの演奏。
  ウエスト・コーストが賑やかだった頃の雰囲気がわかる一枚。


ムーン・リバー

2020-09-20 | 【断想】音楽

 比較的新しい女性ヴォーカルのアルバム。
 ニッキ・パロットの「ムーン・リバー」(2007 VENUS)。
 ベーシストでもあるニッキ・パロットのファースト・アルバムである。
 スイッング・ジャーナル選定のゴールド・ディスク。
 ニッキ・パロット(vo,b)
 ハリー・アレン(ts)
 ジュン・ディ・マルティーノ(p)
 ポール・マイヤーズ(g)
 ビリー・ドラモンド(d)
 1.ムーン・リバー
 2.イズ・ユー・イズ・オア・イズ・ユー・エイント・マイ・ベイビー
 3.セイ・イット・イズント・ソー
 4.ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホー・トゥ
 5.恋のチャンス
 6.アイ・ドント・ノウ・イナフ・アバウト・ユー
 7.メイキン・ウービー
 8.クライ・ミー・ア・リバー
 9.縁は異なもの
 10.ベサメ・ムーチョ
 11.捧ぐるは愛のみ
 12.ニッキのブルース
 13.ザ・モア・アイ・シー・ユー
 ヴィーナス・レコードから出ているアルバムを見ていて、聞いてみようかと思った。
 ニッキ・パロットの歌声を聞いて、バラード調のものより、テンポの速い曲の方が魅力が出るのでないかと感じた。
 1曲目の「ムーン・リバー」でそう感じた。
 スローで低い部分に、意地悪な女の響きが感じられたりする。
 でも、そうでもないかとも。
 聞き進むうちに、余り気にならなくなった。
 声の質の好みは、人それぞれ。
 総じて、よし。
 ところどころ、ベースを弾きながらの歌が聞ける。
 わるくない。
 セクシーとの評もある。
 そう思って聞けば、そんな風である。


ブルースをそっと

2020-09-19 | 【断想】音楽

 アート・ファーマーの「ブルースをそっと歌って」(1965 Atlantic)。
 アート・ファーマー(flh)
 スティーブ・キューン(p)
 スティーブ・スワロー(b)
 ビート・ラロカ(ds)
 1.ブルースをそっと歌って
 2.アド・インフィニタム
 3.プチ・ベル
 4.ティアーズ
 5.君を待ちわび
 6.マジッドの為に
 アート・ファーマーの音には、どうしてか魅かれない。
 ソフトな感じはいいが、それだけで、デーモニッシュなものがない。
 ジェリー・マリガンの「ナイト・ライツ」などでは、とてもいいんだけれど。


バド・パウエルのピアノ

2020-09-19 | 【断想】音楽

 「ピアノのチャーリー・パーカー」であるとか、バド・パウエルの高名は耳にしているが、まともに聞いたことはないように思う。
 何十年も前から、「バド・パウエルの芸術」なるアルバムは、LP盤で持っていて、何度か聞いているのに、これといった印象が残っていない。
 そんなこともあって、「ザ・シーン・チェンジズ」(1958 Blue Note)を聞くことにした。その直接のきっかけとなったのは、先日、デヴィット・ヘイゼルタインで、バド・パウエル作曲の「クレオパトラの夢」を聞いて、ご本家をと思った。
 このアルバムの本タイトルは、「ザ・アメイジング・バド・パウエル」で、その5つからなるシリーズの第5集という位置付けである。
 「ザ・シーン・チェンジズ」の演奏メンバーは、バド・パウエル(ピアノ)、ポール・チェンバース(ベース)、アート・テイラー(ドラムス)である。
 収録曲のトップが「クレオパトラの夢」。
 1.クレオパトラの夢
 2.デューイット・ディード
 3.ダウン・ウィズ・イット
 4.ダンスランド
 5.ホーダーリック
 6.クロッシン・ザ・チャンネル
 7.カミン・アップ
 8.ゲッティング・ゼア
 9.ザ・シーン・チェンジズ
 バド・パウエルのピアノは、音の輪郭がきわめて明確な感じだ。キレがいいと言っても良いか。
 それに、実にきめこまやかで丁寧な表現がされているように思う。  
 クラシックで感じる音色がある。
 まぎれもない正統派、ゆえに、そこから多くが派生する。
 このアルバムの曲は、どれもテンポが速い。
 そうでないのも、聞いてみたいな。
 あきらかな高揚感の欠如、落ちそうで落ちないネットが張られているような感覚。
 さて、クレオパトラは、どんな夢をみただろうか。
 広い海、大きなナイルの流れ、砂漠、星空・・・。


クレオパトラの夢

2020-09-12 | 【断想】音楽

 クレオパトラの夢/デヴィット・ヘイゼルタイン・トリオ/ヴィーナス/2005
 バド・パウエルの曲をデヴィット・ヘイゼルタインが弾いたアルバム。
 スイング・ジャーナル選定ゴールドディスクとなっている。
 パーソネル
 デヴィット・ヘイゼルタイン(p)
 ジョージ・ムラツ(b)
 ビリー・ドラモント(ds)
 収録曲は、「クレオパトラの夢」にはじまる10曲で、うち1曲がヘイゼルタイン作。


魅せられし心

2020-09-12 | 【断想】音楽

 Eddie Higgins:エディ・ヒギンズ/Haunted Heart: 魅せられし心/Venus Records/ 1997
 EDDIE HIGGINS TRIO :エディ・ヒギンズ・トリオ
 Eddie Higgins:エディ・ヒギンズ(p)
 Ray Drummond :レイ・ドラモンンド(b)
 Ben Riley:ベン・ライリー(ds)
 収録曲    
 1.MY FUNNY VALENTINE :マイ・ファニー・バレンタイン
 2.HAUNTED HEART:魅せられし心
 3.STOLEN MOMENTS/ ISRAEL:ストールン・モーメンツ/イスラエル
 4.LUSH LIFE:ラッシュ・ライフ
 5.HOW MY HEART SINGS:ハウ・マイ・ハート・シングス
 6.SOMEONE TO WATCH OVER ME:サムワン・トゥ・ウォッチ・オーバー・ミー
 7. I SHOULD CARE:アイ・シュッド・ケア
 8.LOVER COME BACK TO ME:恋人よ我に帰れ
 9.ISN'T IT ROMANTIC?ロマンティックじゃない?
 エディ・ヒギンズのアルバムは数多く出ている。
 オリジナルなもの、2つのアルバムをセットにしたもの、幾つかのアルバムからセレクトしてつくられたものがある。
 それから、もともとのトリオで演奏されているもの、誰かをフューチャーしたものなど。
 ヴィーナス・レコードからのものしか知らないが、ジャケットの写真が魅力的だ。
 「魅せられし心」は、オリジナルで、トリオで演奏されたものである。
 今日は雨降り
 気温が低めで過ごしやすい
 窓のそとの緑を見ながら聞いている
 穏やかだ
 眠くなる


Chet Is Back

2020-09-10 | 【断想】音楽

 麻薬で服役、そして出所。
 ムショ帰りということで、「チェット・イズ・バック:chet is back!」。
 とてもいきいきとした音色のトランペットが心地よい。
 溌剌としたチェット・ベイカーに接することができる。
 1962年、イタリアのミラノで録音されている。
 レーベルは、RCA ITALIANA。
 テナー・サックス、ギターを加えてのセクステットでの演奏。
 6曲目、7曲目に、フルートが入る。
 メンバーは、以下。
 チェット・ベイカー(tp)
 ボビー・ジャスパー(ts,fl)
 アメディオ・トマシ(p)
 ルネ・トーマ(g)
 ペヌワ・クエルシン(b)
 ダニエル・ユメール(ds)
 1.Well,You Needn't:ウェル・ユー・ニードント(モンク)
 2.These Foolish Things:ジーズ・フーリッシュ・スイングス
 3.Barbados:バルバドス(パーカー)
 4.Star Eyes:スター・アイズ
 5.Over The Rainbow:オーバーー・ザ・レインボー
 6.Rent Up House:レント・アップ・ハウス
 7Ballata In Forma Di Blues
 8.Blues In The Closet
 他にボーナス・トラックで4曲(CD盤)。
 ボーナス・トラックでは、エンリコ・モリオーネ楽団をバックに、チェット・ベイカーが歌う。ファンタステックなものだ。
 録音はよろしくない感じ。
 
 高齢者になってしまった
 わすれものをしたようだ
 じぶんの気持ちがわからない
 いろいろごちゃ混ぜなんだ
 好きなのか嫌いなのか
 わずらわしいことは御免だ
 そのままに
 時だけが過ぎていく


ジャズ・イン・パリ

2020-09-09 | 【断想】音楽

 Jazz in Paris Chet Baker Quartet plays standards(1955 Emacy)
 チェット・ベイカー:Chet Baker(tp)
 ジェラール・グスタン:Gérard Gustin(p)
 ジミー・ボンド:Jimmy Bond(b)
 バート・ダーランダー:Bent Dahlander(ds)
 収録曲は、サマータイム(Summertime)にはじまるスタンダード・ナンバーで8曲。
 ヴォーカルなしで、若きチェット・ベイカーのみずみずしいトランペットが愉しめる。
 チェット・ベイカーなる個性・・・その個性への思いをもって、すべての演奏に耳を傾けることになる。
 はっきりした息づかいが感じられるプレイヤーである。
 ひとつのイメージが結ばれると、それに基づいて接することになる。
 そのイメージがよくないと、遠ざけてしまうことになる。
 チェット・ベイカーはいいイメージである。
 もう一度聞こうという気持ちになる。


My Funny Valentine

2020-09-06 | 【断想】音楽

 Eddie Higgins Quartet featuring Scott Hamilton / My Funny Valentine / 2004 / VENUS
 エディ・ヒギンズとスコット・ハミルトン、いつも、満足させてくれる。
 精神の安定・平静、すばらしい技倆があって、かもし出されるジャズの世界。
 エディ・ヒギンズ(p)
 スコット・ハミルトン(ts)
 ジェイ・レオンハート(b)
 ジョー・アシオーネ(ds)