実生のクヌギ

2010-06-30 | 【樹木】櫟
 枝葉残さず、地表から30センチばかりのところで幹をバッサリ。
 樹齢4年、枯死してもやむを得ないと思っていた。
 それが2週間くらい前のことである。
 ところが今や、枝を何本ものばし、葉をつけている。
 すばらしい生命力である。
 もとは、多摩動物公園で拾っててきた櫟の実。
 ベランダの鉢で生きている。
 ※6月19日のブログに写真掲載。

三年前の合歓の花

2010-06-29 | 【樹木】ETC
 三年前のこの時期。
 琵琶湖岸で花をいっぱいつけた合歓木(ネムノキ)を見た。
 合歓木がめずらしかったわけではない。
 格別の合歓木というわけでもない。
 ただ、その日、その時の合歓の花が記憶に残った。
 俺のうちなるものによるのであろう。
 そういうことなのだ。  

やさしげな夏の椿

2010-06-28 | 【樹木】ETC
 川沿いの散歩道の木に白い花が咲いていた。
 やさしげな白い花である。
 近づくと、花の形のまま地に落ちたのが散乱していた。
 花びらの縁のギザギザが目につく。
 夏椿(ナツツバキ)である。
 ツバキ科ナツツバキ属の高木。
 ツバキは常緑だが、ナツツバキは落葉である。
 椿といえ、葉は、やわらかな感じ。
 樹肌はすべしたした感じでまだら模様。
 サルスベリなどと同じく、樹皮が剥がれ落ちる。
 ナツツバキは、シャラノキと呼ばれもする。
 沙羅双樹のシャラである。
 いにしえ、仏典にあった沙羅双樹を、このナツツバキのことと思った人がいたようだ。
 この間違いのせいで、寺の境内にナツツバキを植えた坊さんも数知れず。
 沙羅双樹のことは、だいぶ前に、このブログに書いた。

額紫陽花の小さな花

2010-06-27 | 【樹木】ETC
 アジサイの母種たるガクアジサイ(額紫陽花)。
 中央に小形の両性花が多数、その周囲に装飾花。
 粒々が集まって見えるのが花の部分。
 粒が開くと、花といえる状態。
 花びらというのか、萼というのかが開いている。
 その真ん中に花柱、雄蕊が立つ。

集藍の花

2010-06-26 | 【樹木】ETC
 集(アツ)と藍(アイ)で集藍。
 これが訛ってアジサイ。
 藍色の花が集まって咲くから。
 ところが、その花とされているのは、もともと花を保護するための萼片。
 このようなのを装飾花と言う。
 アジサイの花のつき方はさまざま。
 品種も多く、説明しようとすると、かなりやっかい。

そぼつるもの

2010-06-25 | 【草花】ETC
 ベランダの河原撫子は、白い花をつぎつぎつけている。
 和泉式部の歌をひとつ。
  かくばかりそぼつるものはいづこにか唐にもあらん大和撫子
 こんなに「そぼつるもの」は、どこにもないよ。
 大和撫子よ。

「蜻蛉日記」二○

2010-06-22 | 読書
●「蜻蛉日記」二○
 ・蜻蛉日記/上村悦子全訳注/講談社学術文庫
 ・二○/時雨の夜
 十月、時雨と言うには強い雨の夜更け。
 夫の兼家が、用事があるので帰ると言う。
 「強ひたる人あらむやは」
 こんな時に無理矢理、外に出る人はあるものかしら、と。
 ここには、植物は出てこない。
 186項にわたる蜻蛉日記のうち、20項まで読んだ。
 ここのところ、いささかつまらない。
 女の繰り言を聞くのに飽きたかな。
 ここらで、ひと休みにしようかと思う。
 休みっぱなしになるかどうかは、今後の気分次第。

花序は捩れて

2010-06-22 | 【草花】ETC
 淡い紅色のかわいい花。
 花茎が捩れて、螺旋状に小花が咲き連なる。
 ラン科の野の花。
 それはネジバナ(捩花)。
 ネジバナの捩れ方。
 右巻き、左巻き、途中で逆転と気まぐれ。
 ときに、捩れることがないという。
 さて、あなたの心の捩れ具合は。
 昨年の総選挙まで、わが国立法府は、「ネジレ国会」と呼ばれた。
 国会の売店では、「ネジレ饅頭」なるものが売られ、案外うまかった。

白い河原撫子

2010-06-21 | 【草花】ETC
 六月下旬となる。
 「チョットコイ、チョットコイ」と、コジュケイ(小綬鶏)の声がする。
 白いカワラナデシコ(河原撫子)の花が咲いた。
 いにしえのひとも見た撫子の花。
 蕾だったときの捩れが花に残っていた。

いつから紫陽花

2010-06-20 | 【樹木】ETC
 アジサイはいつから「紫陽花」と書かれることになったのか。
 万葉集では、「味狭藍」「安治佐為」の字があてられている。
 和書で「紫陽花」が初めて出てくるのは、931年から938年頃の作である源順の「倭名類聚鈔」だそうだ。白楽天が、おそらくライラックを指して紫陽花と書いたのを、源順が、アジサイと間違えたのが発端とされている。
 源順(みなもとのしたごう)は、911年から983年の人。次の歌がある。
  老いにける渚の松の深緑しづめる影をよそにやは見る

クヌギの現在

2010-06-19 | 【樹木】櫟
 ベランダの鉢植えの櫟のことを記しておこう。
 2005年秋:多摩動物公園で実を拾い、育て出す。
 2006年春:芽を出す。
 2006年秋:樹高約20センチとなる。
 2007年秋:2回目の秋を迎える。
 2008年春:樹高約70センチとなる。
 2008年秋:樹高約110センチ、背は伸びるが幹は細く添え木。
 2009年秋:ひょろひょろとした幹、葉はしげる、樹形よろしくない。
 2010年春:葉のつきが悪い。
        鉢植えであることに限界があるように感じる。
        根の先が鉢の下に出ていた。
        支幹のでかた、バランス悪し。
        蟻が枝先までも歩いていた。
     初夏:4歳。
        思い切って、地表30センチくらいのところで伐る。
        幹からの芽が伸び出している。