アストル・ピアソラの「ブエノスアイレスの夏~ピアソラ・レア・トラックス」(アルゼンチン・ポリドール)。
1965年~67年の間に録音され、シングル盤他でリリースされはしたものの、それっきりになって、改めて聞こうとすると困難を極めていたいたものが、集められ、CD化されたアルバムとのこと。
新宿のディスク・ユニオンでこのCDを手に取って、ひかれたのは、収録曲の曲名だった。
「革命家」、「闇の女グラシエラ」、「薔薇と燕たち」・・・・。いったいどんな曲なのだろうと、期待が膨らむものだった。
〈アルベルト・ロドリゲス・ムニョス作「金の垂れ髪」の音楽〉
1.ブエノスアイレスの夏
2.ゲートルのリズムで
3.セ・ラムール
4.トレス・サルヘントス
〈革命家とアルフレド・ゴビの肖像〉
5.革命家
6.アルフレド・ゴビの肖像
〈アストル・ピアソラ=エグレ・マルティン〉
7.私自身の肖像
8.闇の女グラシエラ
9.薔薇と燕たち
〈タンゴの歴史 第3集~40年代(未完成)〉
10.ウノ
11.スール(南)
12.マレーナ
13.ペルカル
〈ボーナス・トラック:弦楽オーケストラ(パリ録音)〉
14~17 ノニーノ、セーヌ川他
以上が収録曲である。
いつだって、惹きつけられてしまう。
ワープロを打ちながら聞いていても、その音はしみこんでくる。
こう言うのは珍しいことである。
ピアソラの生演奏、聞きたかったな。
ジョージ・アダムス=ドン・ピューレン・カルテットによる「ディシジョン」。
タイムレス・レーベルから、1984年に出されたアルバム。
「アース・ビームス」(1980)、「ライフ・ライン」(1981年)の流れのなかにある作品。
以下を、何回かのタイミングで聞いた。
ジョージ・アダムスもドン・ピューレンも、その音はいい。
好ましいものである。
フリー・スタイルのところにも、単なるこけおどし的なものはなくて、感じがいい。
だけど、僕は、何か物足りなさを感じる。
求めても、仕方ないが、60年代、70年代にあった「熱」がないように感じる。
ジョージ・アダムスがいいと感じたのは、ミンガスとのプレイでであつた。
古い世代があって、僕はよさを感じるのか。
でも、この感覚、今後、変化するかも知れないが。
〈パーソネル〉
ジョージ・アダムス(ts,fl,vo)
ドン・ピューレン(p)
キャメロン・ブラウン(b)
ダニー・リッチモンド(ds)
〈収録曲〉CDには、6曲収録されている。
1.ツリーズ・アンド・グラス・アンドサングス
2.ヒズ・アイ・イズ・オン・ザ・スパロウ
3.メッセージ・アージェント
4.ディシジョンズ
5.トリプル・オーヴァー・タイム
6.アイ・クド・リアリー・フォー・ユー
“オールド・フィーリング”は、ジョージ・アダムスがサムシンエルスの残した同じ曲調をもつ一連のアルバムの一枚である。
“ナイチンゲール”(1988)
“アメリカ”(1989)
“オールド・フィーリング”(1991)
誰かが、“ナイチンゲール”には、ジョージ・アダムスの激しいフリー・スタイルの魅力がないと批判していた。ジョージ・アダムスのよさは、そこにあるのだろうが、それだけではない。
ゆえに聞いてみたいと思った。
なんだか肩肘張ってなくてはいけないかのような言い方が不快だった。
それで、“ナイチンゲール”をきいてみようと思った。
だけど、CDショップで見かけなく、“オールド・フィーリング”があったので、入手した。
〈収録曲〉
1.ザット・オールド・フィーリング
2.ザ・ワンダラー
3.アズ・タイム・ゴーズ・バイ(時の過ぎるまま)
4.メロディー・フォー・モネ
5.素顔のままで
6.ザ・クライ
〈パーソネル〉
ハンニバル・ピーターソン(tp)
ジョージ・アダムス(ts,vo)
ジャン・ポール・ブレリー(g)
サンディ・デプリアーノ(b)
ルイス・ナッシュ(ds)
レイ・ギャロン(p)*3
アート・ペッパーの1977年、東京におけるライブ。
「ファースト・ライブ・イン・ジャパン」(ポリドール)。
このアルバム、ホーンは、アート・ペッパーひとり。
アルバムは、アート・ペッパーをリーダーとしたものようになっているが、実際の演奏メンバーからすると、カル・ジェイダー・セクステッドが、アート・ペッパーをゲストとしたと言える。
4曲目の「ヒアズ・ザット・レイニー・デイ」がしっとりした感じで、よかった。
このCDを入手した動機は、ペッパーで、「カーニヴァルの朝」を聞いてみたいと言うことだった
〈パーソネル〉
アート・ペッパー(as)
クレア・フィッシャー(kb)
オブ・フィッシャー(b)
ピーター・リゾ(ds)
パンチョ・サンチェス(per)
カル・ジェイダー(vib)
ボブ・レッドフィールド(g)
〈トラック・リスト〉
1.イントロダクション
2.チェロキー
3.ザ・スピリッツ・イズ・ヒア
4.ヒアズ・ザット・レイニー・デイ
5.ストレート・ライフ
6.マンテカ
7.カーニヴァルの朝
8.フェリシダージ
ロレス・アレキサンドリアが歌う“ネイチャー・ボーイ”を「マイ・ワン・アンド・オンリー・ラブ」(1957~1964 SONY)と言うアルバムで聞く。
「ディープ・ルーツ」(1962 CADET)と言うアルバムにも収録されている。
いつか、機会があった、それも聞いてみたい。
実は、「マイ・ワン・アンド・オンリー・ラブ」では、“ネイチャー・ボーイ”は、トップに収録されている。
ショップで、それに気づいて、すぐさま、そのCDを購入したのだが、家で、持っていたロレス・アレキサンドリアのCDを取り出してみたら、中味が同じものを持っていた。
ジャケットが違っていて、購入時に気づかなかったのだ。
歌は、とてもいい。
ジョージ・アダムス=ドン・ピューレン・カルテットによる「ライフ・ライン」。
1981年、オランダでのスタジオ録音、レーベルはタイムレス(アルファ・レコード)。
タイムレスでの「アース・ビームス」(1980)につぐ、第二弾。
このアルバムでは、ジョージ・アダムスのヴォーカルが聞ける(2曲目、4曲目)。
〈パーソネル〉
ジョージ・アダムス(ts,fl,vo)
ドン・ピューレン(p)
キャメロン・ブラウン(b)
ダニー・リッチモンド(ds)
〈収録曲〉CDには、6曲収録されている。
1.ザ・グレイト・エスケイプ・オア・ラン・ジョン・ヘンリー・ラン
2.セリアスリー・スピーキング
3.ソフト・シーズ
4.ネイチャーズ・チルドレン
5.プロテクション
6.ニューカマー:セブン・イヤーズ・レイター
ジョージ・アダムス、ドン・ピューレンのエキサイティングな演奏からは、フリー・スタイルをよそおっているのではないのは聞き取れる。
ただ、僕には、その叫びが何によるものであるのか、何を求めるものであるかが、掴めない。
演奏された1980年頃というのは、45年くらい前になる。
僕が、秘書家業をはじめた頃だ。
世界的にも学生運動、学園紛争の時代が遠ざかり、世の中いくらか落ちついた頃なのだ。
人には、いつの時代でも変わらぬものはあるのだが。
ファリャの「スペインの庭の夜」の第一楽章が「ヘネラリフェにて」。
ヘネラリフェは、スペイン・グラナダのアルハンブラ宮殿の北に位置するイスラーム建築物。
14世紀に、当時の王朝の夏の別荘として建造された。
エドゥアルド・マータ指揮、ロンドン交響楽団で聴く。
エドゥアルド・マータは、メキシコ人。
今日は休日。午後、香を買いに出かけた。
CHANDANとWHITE MUSK。
コーン型、かたわらで、煙。
ジョージ・アダムス=ドン・ピューレン・カルテットによる「アース・ビームス」。
1980年、オランダでのスタジオ録音、レーベルはタイムレス(アルファ・レコード)。
〈パーソネル〉
ジョージ・アダムス(ts,fl)
ドン・ピューレン(p)
キャメロン・ブラウン(b)
ダニー・リッチモンド(ds)
〈収録曲〉CDには、6曲収録されている。
1.アース・ビームス
2.マグネティック・ラブ・フィールド
3.デュオニサス
4.サタディ・ナイト・イン・ザ・コスモス
5.モア・フラワーズ
6.ソフィスティケイテッド・アリス
ジョージ・アダムスの演奏を聴くのを愉しみにしていたのに、1曲目、2曲目は、なんとなく聞き流してしまった。
3曲目の「デュオニサス」は、いささか風変わりな展開をみせる演奏だ。
異形なものに接する愉しさがある。
ドン・ピューレンのピアノ・ワークは、何処かで聞いたなつかしさ。
ジョージ・アダムスのテナーのフリー・スタイルも、違和感なくしっくりくる。
俺は、こう言うのも好きなんだと思わせる。
4曲目も、続いてわたしの好みだ。
アルバート・アイラーの音を思い出しもする。
ジョン・コルトレーンやアーチー・シェップではないのだ。
3曲目を聞いて、いいなと感じ、6曲目まで続いた。
もう一度、1曲目の「アース・ビームス」を聞き直してみた方がよさそうだな。
ジョージ・アダムスもドン・ピューレンも、もっとエキサイティングした方がいいのかなあと感じた。
曲の後半には、激しさはあるのだが、今ひとつ、ノリがないのだ。
トータルとしては、とっても気に入ったんだけど。
チャールズ・ミンガス / チェンジズ 1 / アトランテック
〈ソング・リスト〉4曲収録
1.アッティカ刑務所事件のロックフェラーを忘れるな(録音:1974,12.28)
2.スー・グラハムの変化(録音:1974,12.27)
3.デヴィル・ブルース(録音:1974,12.28)
4.敬愛するエリントン・サウンド(録音:1974,12.27)
〈パーソネル〉
ジャック・ウォルテス(tp)
ジョージ・アダムス(ts,vo) ※「デヴィル・ブルース」でヴォーカル
ドン・プーレン(p)
チャールズ・ミンガス(b)
ダニー・リッチモンド(ds)
マーカス・ベルグレイヴ(tp)
フリーで、クレイジーで、疾走感、ファイティング・・・ミンガスの魅力いっぱいだ。
ジョージ・アダムスと言う人のテナー・サックスがこれまたいい。
フリージャズ風なのだが、単なるこけおどしでなく、人の胸の中に入ってくるものがある。
もう少し、聞いてみたくなった。
「スー・グラハムの変化」は、17分ばかりの熱演、なかなかイカレてる。
「デヴィル・ブルース」は、昨日聞いた。
天使や悪魔には、ずっと昔から関心がある。
魔物や鬼神の類いより、魅かれるものがある。
チャールズ・ミンガスの「チェンジズ 1」に、“デヴィル・ブルース”と言う曲。
1974年、アトランティック・レコードのスタジオで録音されている。
これは、ジャズと言えるだろうか。
演奏は、ミンガスのベースではじまる。
ジョージ・アダムスのヴォーカル、シャウトがはいる。
何て、叫んでいるのだろう。
英語が聞き取れない。
ピアノ、ドラム、トランペット・・・、そしてアダムスのテナー・サックス。
文句なしに、のれる。
単純明快である。
こう言うの好きだ。
〈チェット・ベイカー・ウィズ・ストリングス / ハートブレイク〉
このアルバム、タイムレス・レコードが設立15年を記念して、1991年に制作した。
タイムレスで録音していたチェット・ベイカー・カルテットのものから、10曲を厳選、それにストリングスをのせた。
日本では、「傷心」と言う名前で出ています。
ちょっと、そそられませんか。
収録曲は、以下のお馴染みの10曲。
1.エンジェル・アイズ
2.オール・オブ・ユー
3.マイ・ファニー・バレンタイン
4.ブルー・ムーン
5.アイム・ア・フール・トゥ・ウォント・ユー
6.ユー・アンド・ザ・ナイト・アンド・ザ・ミュージック
7.アズ・タイム・ゴーズ・バイ
8.ラウンド・ミッドナイト
9.マイ・メランコリー・ベイビー
10。マイ・フーリッシュ・ハート
どこかの店で、BGMで、トランペットを耳にした。
それで、トランペットを聞こうと思った。
チェット・ベイカーにしよう。
何というか、まぎれもなく彼自身であり、彼自身以外の何者にもなり得ない彼が感じられるチェット・ベイカーがいい。
人の魅力というのは、こういうことなのだろう。
業病にとりつかれた病人でこそなのだ。
マイルス・ディヴィスでは、だめなんだ。
Jazz in Paris / Chet Baker Quartet plays standards / 1955 / Emarcy
今夜は、バルネ・ウィランで“ネイチャー・ボーイ”。
なんだか巫山戯たような演奏が気になるが、好きな曲だ。
この曲の奇妙な感じの旋律を愉しむには、ジャッキー・マクリーンの方がよかったか。
ジャッキー・マクリーンのもとの旋律に即した部分がよかったように覚えている。
演奏の前半だ。
それを聞いて、今夜はお終いにしようか。
やっぱり、ジャッキーの方が、この曲に関してはいい。