バッハのクラヴィア

2019-03-30 | 【断想】音楽
 バッハのクラヴィア作品で、組曲としてしたしまれているのは、「フランス組曲」「イギリス組曲」「パルティータ」の三つ。
 それぞれ、六曲で構成され、アルマンド、サラバンド、ジグと言う舞曲がならんでいる。
 この三つについてはそれぞれ、次のように言われている。
 「フランス組曲」:一番小規模で、家庭の団欒を考えての作で最も親しみやすい。
 「イギリス組曲」:各舞曲は、「フランス組曲」の約二倍で大規模。前奏曲がつくなどしている。
 「6つのパルティータ」:組曲形式を崩している。例外性、不規則性が特色。クラヴィア練習曲集のひとつである。
 その「クラヴィア練習曲集」とは、以下のようなもの。
 ・クラヴィア練習曲集第1部:パルティータ全6曲 
 ・クラヴィア練習曲集第2部:イタリア風協奏曲、フランス風序曲
 ・クラヴィア練習曲集第3部:ドイツ・オルガン・ミサ(21のコラール編曲)
 ・クラヴィア練習曲集第4部:ゴールトベルク・ヴァリエーション 
 バッハのクラヴィア作品がよかったことを思い出し、聞こうと思った。
 それも、ピアノの演奏で。以前聞いた、アルゲリッチやグールドのがよかったので。
 とりあえず、「6つのパルティータ」をグールドのピアノで。
 SONY盤で4枚組、“GLENN GOULD PLAYS BACH”と言うCD。
 「6つのパルティータ」を、はじめから聞き出して、いま、4曲目。
 ほんとうにいい。うるさいところがない。
 こころが素直になれる感じだ。
 バッハであり、グールドであるからか。

春のおもかげ

2019-03-27 | 【樹木】櫻
 この世にはわすれぬ春のおもかげよ朧月夜のはなのひかりに
 この歌も、式子内親王のもの。
 「春のおもかげ」・・・・
 時は流れる
 この世の生はいつまでもはつづかない
 「はなのひかり」・・・
 つつましやかに

雲ぞさくらよ

2019-03-25 | 【樹木】櫻
たれもみよ吉野の山の嶺つづき雲ぞさくらよ花ぞ白雪
式子内親王が、こう詠んだとき、その桜は、山桜。
今の日本、もうすぐ本格的な桜の季節がやってくる。
こう言うときの桜は、染井吉野。
その染井吉野。
江戸末期以降の桜。
日本の西欧化とともにあった桜。
桜の「雲か霞か」と言うイメージを押し進めたのが染井吉野。

大島桜かなあ

2019-03-24 | 【樹木】櫻
花びらが白くておおきい。
萼片の緑色が花の中心に透けて見える。
大島桜だろうか、
緑の葉が出ていれば、そうなのだろう。
だけど、これは若葉が赤い。
ただ、赤い場合もあるし、雑種もあるという。
山桜と言うこともと思うが、
このあたりの山桜が花をつけるのは、
もう少ししてからでなかったろうか。

うぐいすかぐら

2019-03-22 | 【樹木】ETC
 鶯の声を聞くようになった
 梅の花はあらかた散った
 辛夷の白い花びらがびらびら
 道端の低木に
 目立たぬ小さな花
 星のかたち
 くすんだ紅
 脱色された緋
 近づいて見れば
 それなりだけど
 あえて見るひとは少なかろう
 それが鶯神楽
 いい名前だ

春の野の踊子

2019-03-21 | 【草花】ETC
シソ科のヒメオドリコソウ。
同属のオドリコソウの小形。
花の形は、同じシソ科のホトケノザと似ている。
ヨーロッパ原産で、明治期に渡来。
野に見つける季節となった。
漢字で、姫踊子草と書く。  

ロドリーゴのギター曲

2019-03-16 | 【断想】音楽
 ロドリーゴのギター曲を聞く。
 奏者は、イエペス。
 曲は、「祈りと踊り」、「3つの小品」から「もう羊飼いは行ってしまう」と「サンティアゴへの道」。
 それから、「3つのスペイン小品」他。
 グラモフォン盤。
 「祈りと踊り」のはじめに奇妙な感じがあった。


夢ともしらず

2019-03-14 | 【断想】ETC
 式子内親王の人のせつなさを歌った一首。
 はじめなき夢を夢ともしらずしてこのをはりにやさめはてぬべき
 はじめもをはりも夢。
 うつつも夢と言えば夢。
 うつつなるこの世を去るときも夢のなか。
 夢とは知らず夢のなか。
 せめて悪夢でないことを。

サクラの季節

2019-03-14 | 【樹木】櫻
サクラの花を見かけるようになった。
この前、早咲きのオカメ。
そして今日、少し早めのオオカンザクラと見た。
もうすぐ、ソメイヨシノの花がいっせいに咲き出す。
先日、春のサクラじゃないけど、ジュウガツザクラの花も見た。
花としては、ちいさく可憐なジュウガツザクラがいいな。
この先いいのは、江戸彼岸の姥桜。
紅色の枝垂れなんかがいいな。

嬰童無畏心

2019-03-14 | 【断想】ETC
  外道天に生じて、暫く蘇息を得。
  彼の嬰児と犢子との、母に随うが如し。
 秘蔵宝鑰より。
 外道とは、仏教の立場からの言い方になり、仏教外の宗教・信仰にある者などを指す。
 蘇息は、「蘇りの息」と言うか、「安息、やすらぎ」のことか。
 犢子は仔牛のこと。
 なんらかの信仰によって、やすらぎを得ることはある。
 しかし、それは、子どもが母親に、仔牛が母牛から得るやすらぎでしかない。
 一時的にして、本能的な次元でのものとも言え、ほんものではない。
 悟りの段階で言えば、「嬰童無畏心」とは、そんなものでしかない。
 このような意か。

眠りから醒める

2019-03-13 | 【断想】ETC
  外の因縁に由って、忽ちに節食を思う。
  施心萌動して、穀の縁に遇うが如し。
 秘蔵宝鑰より。
 生きていれば、いろんな出会いがある。
 いろんな事が起こる。
 よき出会い、よき事は大切にしなくてはいけない。
 どんな人にも施す心が芽生えることがある。
 どんな人にも、心の豊かさへのチャンスはある。
 千年の眠りから醒める蓮の実もある。

異生羝羊心

2019-03-12 | 【断想】ETC
  凡夫狂酔して、吾が非を悟らず。
  但し婬食を念うこと、彼の羝羊の如し。
 昨日につづいて秘蔵宝鑰から。
 電車の中で、現代語訳と訓み下しの原文を行ったり来たり。
 人のことを言うのは、自分をおとしめるような気がするが、
 こう言う言葉に接すると、いつも頭に浮かぶ人がいる。