ネイチャー・ボーイ

2021-06-28 | 【断想】音楽

 「ネイチャー・ボーイ」は、ナット・キング・コールが歌って、ヒットしたナンバーだ。
 遙か遠い国から海こえ、山こえてやって来た不思議な少年
 シャイで悲しげな眼をした少年
 ある日、「愚か者と王さま」の話をした
 それに、こんなことを言っていた
 「素敵なのは、ひとを愛し、気持ちが通じ、愛されること」
 ジャッキー・マクリーンのアルバム「ネイチャー・ボーイ」(1999 サムシンエルス)。
 1999年の録音と言うことは、わたしの聞いているジャズの中では、もっとも新しいくらいだ。
  演奏しているのは、以下の4人。
 ジャッキー・マクリーン(as)
 シダー・ウォルトン(p)
 デヴィッド・ウィリアムス(b)
 ビリー・ヒギンズ(ds)
 なんだか、ピアノ、おもしろい。
 1.あなたは、愛のなんたるかを知らない
 2.ネイチャー・ボーイ
 3.言い出しかねて
 4.恋とは何でしょう
 5.とてもたやすく恋に落ちた
 6.煙が目にしみる
 7.スター・アイズ
 8.バークリー広場のナイチンゲール
 ジャッキー・マクリーンの吹くアルト・サックスの音色、時にしっとり、切なげである。
 その魅力を改めて感じた。
 「ネイチャー・ボーイ」、不思議な少年のロマン、どこか悲しげ、愉しませてくれる。


スターダスト

2021-06-27 | 【断想】音楽

 Love is now the stardust of yesterday
 The music of the years gone by
 ・・・・・・・・・・
 Sometimes I wonder why I spend
 The lonely night dreaming of a song
  ・・・・・・・・・・
 But that was long ago
  ・・・・・・・・・・
 ジャズ・スタンダードの名曲「スターダスト」を以下で聞く。
 男性ヴォーカルで、フランク・シナトラ、パット・ブーン、ナット・キング・コール。
 女性ヴォーカルで、キーリー・スミス、サラ・ヴォーン。
 ヴォーカルでは、ナット・キング・コールのが、いいかな。
 一般に、耳になじんでいるのは、フランク・シナトラかな。
 インスツルメントで、ジャンゴ・ラインハルトが、コールマン・ホーキンスのテナーとともに演奏するのを聞いた。
 1935年録音の古いアルバム「イン・メモリアル」で。
 他に誰か、演奏していただろうか。


“水上の音楽”

2021-06-26 | 【断想】音楽

 ゲオルク・フィリップ・テレマン
 水上の音楽:WATER MUSIC(ハンブルクの潮の満干)《管弦楽組曲》
 ムジカ・アンティクァ・ケルン(ポリドール ARCHIV)
 1.Ouverture
 2.眠るテティス
 3.目覚めるテティス
 4.恋に落ちたネプトゥーン
 5.Die spielenden Najaden
 6.Der scherzende Trionus
 7.Der stürmende Aeolus
 8.Der angenehme Zephir
 9.Ebbe und Fut
 10.Die lustigen Bootsleute
 休日の朝、潮の満ち干を、寄せてはかえす波を。 


ベイシー・イン・ロンドン

2021-06-20 | 【断想】音楽

 カウント・ベイシー・アンド・ヒズ・オーケストラによる「ベイシー・イン・ロンドン」(Verve)。
 1956年に、スウェーデンでライブ録音されたが、「イン・ロンドン」。
 ジャケットの写真は、ロンドンで撮影。
 当時、ロンドンでのコンサートが大成功をおさめており、そう言うアルバム名になったそうだ。
 こういう誰もが楽しい気分になれるような、ノリノリのジャズ。
 いつも、こういう演奏をするのもたいへんだろうな。
  ビッグ・バンドのジャズを聞いたのは久し振りだった。


悪魔の踊り

2021-06-19 | 【断想】音楽

 ジャッキー・マクリーンの「悪魔の踊り(デーモンズ・ダンス)」。
 その曲名にひかれて、CDを買った。
  演奏しているのは5人。
 ジャッキー・マクリーン(as)
 ウディ・ショウ(tp,flh)
 レイモント・ヨハンセン(p)
 スコット・ホルト(b)
 ジャック・デジョネット(ds)
  このアルバムには、6曲が収録、そのトップが「DEMON'S DANCE」。
 1967年に録音されたが、世に出たのは1970年、ブルーノートから。
 演奏への意気込みを感じさせるアルバムだ。
 ジャッキー・マクリーンのアルト・サックスも、そこに彼の存在を感じさせる。
 1.デーモンズ・ダンス
 2.トイ・ランド
 3.ブー・アンズ・グランド
 4.スイート・ラブ・オブ・マイン
 5.フルーゲ:Floogeh
 6.メッセージ・フローム・トレーン
 「フルーゲ」とは、何のことだろうか。


Black Orpheus:黒いオルフェ

2021-06-17 | 【断想】音楽

 バルネ・ウィランのサックス、マル・ウォルドロンのピアノで「黒いオルフェ」。
 ウィランのアルバム「ふらんす物語」(アルファレコード)で聞く。
 この曲は、ポール・デスモントの「テイク・テン」で、聞くことが多い。
 その前は、スタン・ゲッツ、ゲイリー・マクファーランドの「ビッグ・バンド・ボサ・ノヴァ:黒いオルフェ」で。
 気温があがってくる季節の夕方、聞きたくなる曲だ。


ルーセルの第3

2021-06-17 | 【断想】音楽

 アルベール・ルーセルの代表作のひとつ「交響曲第3番」。
  チャールス・デュトワ指揮、フランス国立管弦楽団で聞く。
 第1楽章、激しいリズムではじまる。勇敢な武者があってくるような。
 第2楽章、静かなはじまり。美しい山並みを眺めるような。
 第3楽章、宮殿でワルツ、舞踏会の雰囲気。
 第4楽章、ロマンの香りただよう交響曲。

 


スノヴィデーニアへの回帰

2021-06-17 | 【断想】音楽

 per violoncello e piccola orchestra「スノヴィデーニアへの回帰」は、ルチアーノ・ベリオの1976-77年の作品。
 「スノヴィデーニア」とは、「郷愁を誘う夢」の意だそうだ。
 政治がらみの思いがバックにあっての曲である。
 「スターリン主義に裏切られた夢」・・・・。
 ピエール・ブレーズ指揮、アンサンブル・アンテルコンタンポラン、SONYで聞く。


ケニー・ドリュー・トリオ

2021-06-16 | 【断想】音楽

 「ケニー・ドリュー・トリオ」、スイング・ジャーナル誌選定ゴールドディスクのアルバムである。
 パウエル派のピアニストであるケニー・ドリューが、軽快なタッチで演奏し、多くの人に、「これは分かり易く、気分良く聞ける。ジャズを愉しめる」と感じさせたものである。
 1956年に録音され、リバーサイドからリリースされている。
 トリオのメンバーは、ケニー・ドリュー(p)、ポール・チェンバース(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)。
 確かに、ジャズを音として愉しむにはいいかも知れぬ。しかし、音プラス人として受けとめようとするとどうだろうか。
 ジャズを愉しむには、演奏者の個性・性格を音を通じて感じ取るところにもあると思う。
 これは、特異であればあるほど魅力があると。
 いささか、いちゃもんかな。
 収録曲は、8曲。
 1.キャラバン
 2.降っても晴れても
 3.ルビー、マイ・ディア
 4.ウィアード・オー
 5.テイキング・ア・チャンス・オン・ラブ
 6.星に願いを
 7.ブルース・フォー・ニカ
 8.イッツ・オンリー・ア・ペイパームーン


ロレンザッチョ・シンフォニー

2021-06-16 | 【断想】音楽

 ロレンザッチョ・シンフォニー
 シルヴァーノ・ブソッティ作曲
 北ドイツ放送交響楽団
 ジュゼッペ・シノーポリ指揮
 もともと歌劇として作られたものの管弦楽曲化のようだ。
 ロレンザッチョとはロレンツィーノ・デ・メディチのこと。
 そんなに長い曲ではないので、久し振りにブソッティを聞いてみようかと思った。
 現代曲である。
 映像があって、それにともなう方がいい曲かな。
 グラモフォンからの2枚組のCDに収められているが、他に2曲。
 ・The Rara Requiem:ラーラ・レクイエム
 ・Bergkristall:バレエ音楽“水晶”


祝祭:Fiesta

2021-06-16 | 【断想】音楽

 「フィエスタ:Fiesta」は、チャーリー・パーカーのVerve(ヴァーヴ)からのアルバム。
 1951~1952年録音で、ラテンのリズムにのっての演奏。
 チャーリー・パーカー(1920~1955)は、ディジー・ガレスピーとともに、ビバップの創始者とされる。ガレスピーとは、ともに演奏もした。
 薬物依存症に苦しみ、直接の死因は心臓麻痺だが、34歳でなくなっている。
 1.ウン・ポキート・デ・トゥ・アモール
 2.ティコ・ティコ
 3.フィエスタ
 4.ホワイ・ドゥ・アイ・ラブ・ユー
 5.ホワイ・ドゥ・アイ・ラブ・ユー
 6.ホワイ・ドゥ・アイ・ラブ・ユー
 7.ママ・イネズ
 8.ラ・クカラチャ
 9.エストレリータ
 10.ビギン・ザ・ビギン
 11.ラ・パロマ
 12.マイ・リトル・スエード・シューズ


直立猿人/PITHECANTHROPUS ERECTUS

2021-06-14 | 【断想】音楽

 久し振りに、大好きなチャールズ・ミンガス。
 LP「直立猿人」のSIDE ONE 、「ピテカントロプス・エレクトス」と「ア・フォギー・ディー(霧深き日)」。
 1956年録音、アトランティック。
 先日、テナー・サックスのJ.R.モンテローズのアルバムに接して、「直立猿人」では、どうだったろうかと思った次第。
 ホーンは、アルト・サックスのジャッキー・マクリーンと二人である。
 ピアノは、マル・ウォルドロン、ドラムスは、ウィリー・ジョーンズ。
 チャールズ・ミンガスがつくり出す音楽は、妙な屈託がなくて気持ちいい。
 SIDE TWOに、ミンガスがジャッキー・マクリーンのために作った「ジャッキーの肖像」、もう一曲「ラブ・チャント」。


ルカ受難曲:ST LUKE PASSION

2021-06-14 | 【断想】音楽

 ペンデレツキ作曲の「ルカ受難曲」、凄く迫力がある。
 ペンデレツキ指揮、ポーランド国立放送交響楽団(argo)で聞く。
 2部構成で、第1部は、「キリストの受難」。
 1.「ああ唯一の望みである十字架よ」
 2.オリブ山の祈り
 3.アリア「神よ、私の神よ」
 4.アリア「主よ、あなたのみ許に住まうのは誰ですか」
 5.イエスの捕縛
 6.エレミアの哀歌
 7.「主よ、どうして長い間、遠ざかっておられたのですか」
 8.ペテロの否認
 9.アリア「私をお裁きください、神よ」
 10.最高法院の審問
 11.エレミアの哀歌
 12.「私を憐れんでください、神よ」
 13.ピラトの審問
 なんとなく接する曲じゃない。
 第2部は、「キリストの死」 


エレジー

2021-06-14 | 【断想】音楽

 「ヴィオラとピアノのためのロマンスとエレジー:Romances and Elegies for Viola and Piano」、日本では、「エレジー」と名づけられているアルバム。
 サブ・タイトルは、「陽炎の憂愁」。
 1985年、ニューヨークで録音、ECMからのCD。
 キム・カシュカシャンのヴィオラとロバート・レヴィンのピアノのデュオで、7曲が収録されている。
 ヴォーン・ウィリアムズの「ロマンス」、エリオット・カーターの「エレジー」、ゾルタン・コダーイの「アダージョ」を聞いた。
 高原での休日、緑なす庭園を眺めて、お茶を飲むとき、流れていてもいいな。


トリオ&クインテット

2021-06-12 | 【断想】音楽

 デューク・ジョーダンの1955年のアルバム「トリオ&クインテット/デューク・ジョーダン」(Savoy)。
 日を別けて演奏されたトリオでの5曲とクインテットでの5曲が収録されている。
 演奏メンバーは、以下の通り、トリオは、ピアノ、ベース、ドラムである。
 デューク・ジョーダン(p)
 パーシー・ヒース(b)
 アート・ブレイキー(ds)
 セシル・ペイン(bs)
 エディー・バート(tb)
 1.フォアキャスト
 2.サルトリー・イブ
 3.私からは奪えない
 4.チュニジアの夜
 5.サマータイム
 6.フライト・トゥ・ジョーダン
 7.トゥー・ラブズ
 8.キューバ
 9.イエスタデイズ
 10.スコッチ・ブルース
 収録曲は、ジョーダンおなじみのものが多い。
 これのあと、おなじみになるのかな。
 静かで落ち着いた哀調が癒しをもたらす。
 後半クインテットのは、バリトン・サックス、トロンボーンが音に膨らみをつけている。
  デューク・ジョーダンのアルバムはいつも満足させてくれる。