色つぼむ

2019-02-27 | 【樹木】梅
色つぼむ梅の木の間の夕月夜春の光を見せそむるかな
式子内親王の歌だ。
和泉式部の歌は、人のぬくもりを感じさせるが、
式子内親王の歌は、人の静かなこころを思わせる。

坂道の梅の花

2019-02-26 | 【樹木】梅
坂道のその梅
美しい花、香りで愉しませてくれる
だけど、それだけではない
恵まれてある自身を知らせてくれ
何ものかへの感謝の気持ちをいだかせる

和泉式部の歌をひとつ
彼女は人が好きなのだ
 春はただ我が宿にのみ咲かば離れにし人も見にと来なまし

新妻への捧げものから

2019-02-16 | 【断想】音楽
 シューマンの「ピアノ協奏曲イ短調op.54」(1845)を聞く。
 《マタチッチ指揮/リヒテル:ピアノ/モンテ・カルロ国立歌劇場管弦楽団/EMI》。
 グリーグの「ピアノ協奏曲イ短調」は、この曲の刺激・拝借から。 
 新妻への捧げものが発端で、書かれた曲。

イエペスのギターで

2019-02-16 | 【断想】音楽
 ホアン・ロドリーゴの「アランフェス協奏曲」をナルシソ・イエペスのギターで聞く。
 ガルシア・ナバロ指揮、フィルハーモ二ア管弦楽団、PO盤で。
 以前、ロメロのギターで聞いた。
 門間直美は、ロメロは爽快、イエペスは情感豊かと評していた。
 やるせなさが感じられる。
 こう言う曲にひかれる。
 続けて、同じCDに収められている「ある貴紳のための幻想曲」も聞いた。
 こちらのオケは、イギリス室内管弦楽団。
 とてもいい曲だ。
 ロドリーゴをもっと聞きたくなったな。

エクスタシーの譜

2019-02-11 | 【断想】音楽
 スクリャビンの「法悦の詩」。
 交響曲第4番op.54である。
 単楽章形式の交響曲と言うより交響詩。
 バレンボイム指揮、パリ管弦楽団、ERAT盤で聞く。
 精神的高みへの飛翔、宗教的エクスタシーと言うか、スクリャビンの求めたものを思う。
 このようなエクスタシーは、得られる人と得られぬタイプの人がいるように思う。
 体質と言うか、心の質と言うか、そんなものに左右されるような気がする。

“ジュピター”

2019-02-09 | 【断想】音楽
 モーツァルトの交響曲第41番ト短調「ジュピター」。
 モーツァルト最後の交響曲である。
 ブルーノ・ワルター指揮のコロンビア交響楽団のステレオ盤で聞く。
 ワルター指揮、ニューヨーク・フィルのモノラル盤が歴史的名盤とされているようだ。
 かつて、六本木のWAVEには、モーツァルト・コーナーがあった。
 モーツァルトの音楽が、いかに多くの人に好まれているかの証明だった。
 へそ曲がりのわたしは、ほとんど近づかなかった。
 「ジュピター」は英語名、ラテン名でユピテル、ギリシア名でゼウス。

アメリカでの望郷

2019-02-09 | 【断想】音楽
 ドヴォルザークの誰もが知っている「新世界より」を聞いた。
 「交響曲第9番ホ短調op.95」である。
 小学校、中学の音楽室で聞く曲。
 アメリカにあるドヴォルザークが、故郷チェコを思っての曲。
 4楽章で出来ているノスタルジアあふれた曲。
 カラヤン指揮、ベルリン・フィルのCDで。

The Four Seasons

2019-02-03 | 【断想】音楽
 休憩のBGMにと赤毛の司祭ヴィヴァルディの「四季」。
 ヴァイオリン協奏曲集op.8-1~4。
 第1番から第4番までの3曲づつ、全12曲である。
 イ・ムジチ合奏団、フェリックス・アーヨのヴァイオリンである。
 去年の半ばから、CDをよく聞いてきた。
 いわるゆ誰もが知っているクラシックの名曲で聞いてない曲のひとつだった。
 同類の聞いてない曲に、ドヴォルザークの「新世界」、シューベルトの「未完成」、ベートーヴェンの「運命」、「合唱付」、「田園」の交響曲がある。
 そこに、わたしの好みの一端が現れていると思う。  

パガニーニ賛

2019-02-02 | 【断想】音楽
 パガニーニのヴァイオリン協奏曲第2番「ラ・カンパネラ」を聞いたので。
 リストの「パガニーニによる大練習曲」から、第3番 嬰ト短調「ラ・カンパネラ」を聞く。
 アンドレ・ワッツのピアノ、EMI盤。
 いいけど、魂を揺さぶられるような類いの曲ではない。  

阿片で幻覚

2019-02-02 | 【断想】音楽
 ベルリオーズの「幻想交響曲 op.14」。
 「ある芸術家の生涯のエピソード」と言うサブ・タイトルが付けられた曲だ。
 「かなわぬ恋」の感情がなせるわざが基調となっている。
 阿片を飲んで、死のうとした男が死にきれず、さまざまの幻覚にみまわれる。
 そんな夢うつつのうちに出てくるものが曲となり、全曲を通して、固定観念のごとく、繰り返し現れる旋律がある。
 それは「恋人の旋律」。
 吉松隆の本に、「頭にこびり付いて離れない楽想」との表現があった。
 この曲は、いわゆる「標題交響曲」である。
 「幻想交響曲」は、その第一号なのである。
 5つの楽章から成っている。
 ベルリオーズは、各楽章に以下のようなタイトルをつけた。
 そのうえ、それぞれに説明文を付けたそうだ。
 第1楽章:夢と情熱
 第2楽章:舞踏会
 第3楽章:野の風景
 第4楽章:断頭台への更新
 第5楽章:ワルプルギスの夜の夢
 その説明文には、ストーリーや情景が記されているのであろう。
 その表現について、吉松氏の本に、次のように記されていた。
 舞踏会の華麗さ:2台のハープ
 羊飼いの笛:イングリッシュ・ホルン
 雷鳴の遠近:複数のチィンパニ
 断頭台への行進:グレゴリオ聖歌「怒りの日」
 魔女の夜の饗宴:12音音楽のような語法
 《シャルル・ミンシュ指揮/パリ管弦楽団/EMI》で聞く。