そのCDに
ヴィッキーの「恋はみずいろ」
ブレンダ・リーの「世界の果てに」
ジリオラ・チンクェッティの「夢みる想い」
マリリン・モンローの「帰らざる河」
女性シンガーのものだけ聞いた。
ただただ懐かしい
僕のかつての感覚がそのままに今も生きていることを感じさせてくれる。
ラヴェルの「左手のための協奏曲」、ピアノ・コンチェルト。
ラヴェルが、1931年に、戦争で右手を失ったピアニストのために書いた曲だ。
かつて、聞いて、好印象をもった。
それで、CD棚から取り出した。
ポリオの後遺症で右手が不自由なジャズ・ピアニスト、ホレス・パーランのことが頭に浮かぶ。
ホレス・パーランの音には重みがあるが、「左手のための協奏曲」にも重みがある。
重厚、勇壮である。
ピアノは、ミシェル・ベロフ。
オケは、ロンドン交響楽団。
コンダクターは、クラウディオ・アバド。
グラモフォンからのCDで聞いた。
ルー・マシューズのアルバム「ナタリー」(1997 キーストン)。
ルー・マシューズ・トリオ フィーチャリング ジュッキー・マクリーン
「黒い瞳のナタリー」との日本語のアルバム名。
〈演奏メンバー〉
ルー・マシューズ(p)
スタン・ギルバート(b)
アルバート・ヒース(ds)
ジュッキー・マクリーン(as) :収録曲中2曲(以下の※印)でプレイ
〈収録曲〉
1.ダーク・アイズ ※
2.A列車で行こう
3.ラウンドアバウト
4.ゴールデン・イアリングス
5.マイ・ファニー・ヴァレンタイン ※
6.ア・チャイルド・イズ・ボーン
7.アンフォゲッタブル
8.ソートフル
9.ガール・トーク
10.セカンド・ハンズ・スモーク
CDの宣伝文句に、「ポスト・ケニー・ドリュー登場」「フィーチャリング ジュッキー・マクリーン」とあったので、それを見て、購入。
ルー・マシューズと言う人の演奏を聞くのは初めて。
彼は、1946年、ニューヨークの生まれ。同世代だ。
「ナタリー NATHALIE」は、初リーダー・アルバムだそうだ。
確かに、ピアノの音がきれいだ。選曲も後期のケニー・ドリュー風。
このトリオで、ドラムスのアルバート・ヒースの音、僕にはドタドタ、ドスドス、ペタペタと感じられ好きではない。
ジュッキー・マクリーンのサックスは、彼のしっとり面が出たもので、なかなかいい。
ディージー・リースの「サウンディン・オフ」(1960 BLUE NOTE)。
ディージー・リースのトランペットを意識して聞いたのは、デューク・ジョーダンのアルバム「フライト・トゥ・ジョーダン(ヨルダン)」の中の「スターブライト」と言う曲でだったと思う。
好きな曲で、何度も繰り返し聞いた。
ディージー・リースのトランペットの音も地に根を張ったような落ち着きがあり、ダーク・ブラウン調でなかなかいい。
でも、その音色は、田舎っぺ風で、泥臭いとも言えると思う。
前に、ディージー・リースのリーダー・アルバム「ブルース・イン・トリニティ」を聞いているが、格別印象に残らなかった。
もう一度と思っての「サウンディン・オフ」である。
聞いてすぐ、「オー、その音だよ」と言うくらい個性がはっきり感じられる。
演奏しているのは、以下の4人。
ディージー・リース(tp)
ウォルター・ビショップ.Jr(p)
ダグ・ワトキンス(b)
アート・テイラー(ds)
〈収録曲〉
1.吾・ゴースト・オブ・吾・チャンス
2.ワンス・イン・ア・ホワイル
3.エブ・バップ
4.イエスタデイズ
5.わが恋はここに
6.ブルー・ストリーク
トゥー・ヤング:Too Young
ナタリー・コール、そしてその父ナット・キング・コールの歌声で聞いた。
なんとも、懐かしさに息がつまる。
帰らぬ若き日、帰らぬ友・・・・。
ナタリー・コールの「ラブ・ソングス」と言う彼女のヒット曲集となっているアルバムで、「トゥー・ヤング」を聞いた。
ケニー・ドリューの1974年録音のアルバム「ダーク・ビューティ」(Steeple Chase)の2曲目「ダーク・ビューティ」を聞いた。
美しい。
ダークかも知れぬが、美しい。
ジャズと思えぬ美しさだ。
もう一度、聞こう。
出だし、ドラマチック。
噴出する得体の知れぬ情。
思いとどまって、気持ちを整えて。
よき日のあったことを思い出そう。
もう一度。
ニールス・H.Ø.ペデルセンの弓弾きが効いている。
ドラムは、アルバート・ヒース。
ケニー・ドリューのピアノが美しい。
水が燦めいて流れているようだ。
《エレジー》
ヴィオラとピアノのためのロマンスとエレジー(1985 ニューヨークECM)
ヴィオラは、キム・カシュカシャン
ピアノは、ロバート・レヴィン
以下の曲が収録されている。
1.ラクリメ(ベンジャミン・ブリテン 1913~1976)7
2.ロマンス(ラルフ・ヴォーン・ウィリアムズ 1872~1958)3
3.エレジー(エリオット・カーター 1908~2012)6
4.エレジー(アレクサンダー・グラズノフ 1856~1936)4
5.忘れられたロマンス(フランツ・リスト 1811~1886)1
6.アダージョ(ゾルタン・コダーイ 1882~1967)5
7.エレジー(アンリ・ヴュータン 1820~1881)2
ジャケットの帯に《陽炎の憂愁》とある。
作曲家の生存年を付けてみた。
古い順に番号をふってみた。
古い人の方が聞きやすい。
ロマンと哀愁を感じる。
先日、ケニー・ドリューの「エレジー」と言うアルバムで、マスネの「エレジー:悲歌」を聞いた。
この曲をクラシックの演奏家がやっているのを、聞いてみたと思ったが、その曲が収録されたCDを持っていなかった。
それで、かわりにマスネの「メディテーション」をムターのヴァイオリンで聞いた。
以前から、見つけたら買いたいと思っていたCDだ。
チェット・ベイカーの「ノー・プロブレム」(1979 Steeple Chase)。
昨日、手に入れた。
チェット・ベイカーがデューク・ジョーダンと一緒に演っているアルバムだ。
その中に「キス・オブ・スペイン」がある。
まずそれを聞いてみよう。
まず、ペデルセンのベースがメロディーを追う。
そして、ベイカーのトランペットに。
それから、デュークのピアノ。
ノーマン・フェリングトンのベースは、重く強く響き、土台をつくっている。
〈このアルバムの収録曲〉
1.ノー・プロブレム
2.SULTRY EVE
3.GLAD I MET PAT
4.キス・オブ・スペイン
5.THE FUZZ:ザ・ファズ
6.MY QUEEN IS HOME TO STAY
7.JEALOUS BLUES
久し振りに、チェット・ベイカーを聞いた。
「ノー・プロブレム」は、映画『危険な関係』のテーマのブルース、デューク・ジョーダンの作曲である。
サウンドトラック盤では、ホーンは、ソニー・コーン(tp)とチャーリー・ラウズ(ts)。
人気盤「フライト・トゥ・デンマーク」は、ホーンなし、ピアノ・トリオである。
「SULTRY EVE:サルトリイ・イヴ」、静かで、寂しげな曲。
このアルバムのジャケットに、二人の写真と4人の写真、チェット・ベイカーを除く3人は嬉しそうな表情をしている。
「JEALOUS BLUES:ジェラウス・ブルース」(妬みのブルース)では、スキャットがはいる。
トランペッターのディージー・リースに、「スターブライト」と言うアルバムがある。
欲しいと思っているが、ディスク・ユニオンの店頭に現れない。店に行くたびに気にしているのだが。
デューク・ジョーダンのアルバムに、「フライト・トゥ・ジョーダン(ヨルダン)」と言う人気盤があり、その中には「スターブライト」と言う曲が収められている。
演奏メンバーには、ディージー・リースやスタンリー・タレンタインがいる。
とてもいい曲で、よく聞く。
それで、ディージー・リースのアルバムには、当然「スターブライト」なる曲が収録されているだろうと、入手したいと思ったのだ。
だけど、どうも収録されていないようだ。
でも、「フライト・トゥ・ジョーダン」におけるディージー・リースのトランペットがノビのいい音をしており、「スターブライト」なるアルバムを聞いてみたいと思っている。
「イパネマの娘」の作曲はアントニオ・カルロス・ジョビン。
スタン・ゲッツとジョアン・ジルベルト、アストラッド・ジルベルトで聞く。
渡辺貞夫セクステットで。
アントニオ・カルロス・ジョビンで。
ジョビン盤のオーケストレーションは、そこまでしなくてもと言う感じ。
キャノンボール・アダレイ/キャノンボールズ・ボサノヴァ
1962年、ボサノヴァ・ブームの中での録音。
このアルバムにおける演奏メンバーは、以下の通り。
キャノボール・アダレイとボサ・リオ・セクステッド。
若き日のセルジオ・メンデスがいる。
大人気を博すのは、この演奏の4年後とのこと。
ペドロ・パウロ(tp)
キャノンボール・アダレイ(as)
パウロ・モウラ(as)
セルジオ・メンデス(p)
ドゥヴァル・フェレイラ(g).
オクタヴィオ・ベイリーJr.(b)
ドン・ウン・ロマノ(ds)
〈収録曲〉
1.クラウズ
2.ミーニャ・サウダージ
3.コルヴァード
4.バチーダ・ヂフェレンテ
5.ジョイスのサンバ
6.グルーヴィー・サンバ
7.ワンス・アイ・ランド
8.サンバップ
季節柄、ボサノヴァがいいかと、聞きだした「キャノンボールズ・ボサノヴァ」。
期待しなかったのがよかったようだ。
気持ちよく、聞いている。
「死刑台のエレベーター」の中の「シャンゼリゼの夜 take1~4」を聞こう。
「シャンゼリゼの夜 take4」は、「シャンゼリゼを歩むフロランス」とも呼ばれる。
マイルス・ディビスのトランペット、バルネ・ウィランのテナー・サックスがともかくきまっている。
このアルバムは、マイルス・ディビス名義である。
バルネ・ウィランの名で出している名演・人気曲集的アルバムにも、この部分はよく収録されている。
僕も、ここは好きで、よく聞く。夜に聞くのがいい。
デューク・エリントン作の「ムード・インディゴ」を聞いておこう。
基本型をおさえるために、エディ・ヒギンズによるヴィーナス・レコードからの「イッツ・マジック」で。
エディ・ヒギンズ・トリオにスコット・ハミルトン(ts)、ケン・ペプロフスキー(ts,cla)を加えての演奏。
テナーとクラリネットが加わって、エリントン特有のやさしいムードがたかまっている。