管弦楽のための《映像》

2018-08-31 | 【断想】音楽
 ドビュッシーの「管弦楽のための《映像》」。
 この《映像》は、ピアノ用の2集のあとのもので、第3集となる。
 3曲で出来ている。
 第1曲:ジーク:イギリスの映像
 第2曲:イベリア:スペインの映像(街々の道を通って、夜の匂い、祭りの日の朝)
 第3曲:春のロンド:フランスの映像
 《デュトワ指揮/モントリオール交響楽団/LONDON》

“始源への眼差”

2018-08-29 | 【断想】音楽
 湯浅譲二の「始源への眼差Ⅱ」(1992)。
 湯浅氏による曲解説に、「アーケオロジックに、始源に遡って、人類の文化、伝統の差を越えた原点で、普遍性に立とうとして書いた・・・」とある。
 普遍性のある人類の原点を音にすると、こんなものなのか。
 文化、伝統の差が出る前の人類がどちらさまも持つ属性のことか。
 曲は結構面白いが、大袈裟な前ぶりがあるとちょっとひっかかる。
 「わたしが思う人類の始めの姿」と言った方がよくないか。
 それでも、わからないか。
 チャーリー・ミンガスの「ピテカントロプス・エレクトス」の方がいい。
 《外山雄三指揮/NHK交響楽団/FONTEC》

“涅槃交響曲”

2018-08-29 | 【断想】音楽
 黛敏郎の「涅槃交響曲」(1958)。
 梵鐘の音響分析にはじまった曲とのこと。
 日本における現代音楽の姿を視る立場からは、いろいろのもの言いはあるのだろうが、聞いていて楽しいという曲ではない。
 5つの楽章と終曲でなっている。
 第5楽章のいろんな音が混じり合うところに、何だか魅力を感じた。
 《黛敏郎/岩城宏之指揮/東京都交響楽団/東京都混声合唱団/DENON》

“天平時代のギター”

2018-08-28 | 【断想】音楽
 伊福部昭の「古代日本旋法による踏歌」(1967年)。
 「踏歌」は、天平時代に栄えたそうだ。
 それを題材としてのギター曲。
 いにしえの日本の音をと思うと、こうなるのか。
 日本文化にこだわる音楽家たちのすばらしさ。
 《伊福部昭 ギター・リュート作品集/西村洋一(ギター)/FONTEC》

“ウイラブルー”

2018-08-26 | 【断想】音楽
 ヴィラ=ロボスのバレエ曲「ウイラブルー」。
 1917年に作曲され、1934年に管弦楽に編曲されたそうだ。
 曲を聞いていると、ファンタスチックなドラマが展開しているのがわかって、どう言うものだろうかと興味がわく。
 《ストコフスキー指揮/ニューヨーク・スタジアム交響楽団/EVEREST》

“Verzweiflung”

2018-08-26 | 【断想】音楽
 ヴィラ=ロボスの「ソナタ・ファンタジア 第1番〈絶望〉op.27」(1912)、「第2番op.49」(1914)を聞く。
 Violine;Jenny Abel
 Klavier ;Roberrto Szidon
 BATER盤。
 音楽作品辞典に、「ソナタ・ファンタジア 」は、全4曲とある。

“直立猿人”

2018-08-26 | 【断想】音楽
 《直立猿人/チャーリー・ミンガス ワーク・ショップ/ATLANTIC》 LP盤。
 1956年の録音だ。
 以前、クルマを運転するときに、よく聞いた。
 ミンガスは、わたしには、運転にちょうど、いいのだ。
 アイラーやドルフィーより、いいのだ。
 1.直立猿人(ピテカントロプス・エレクトス)
 2.霧深き日
 3.ジャッキーの肖像
 4.ラブ・チャント
 パースネルは、以下の通り。
 アルト・サックスは、ジャッキー・マクリーン
 テナー・サックスは、ジャック・モントローズ
 ピアノは、マル・ウォルドロン
 ドラムスは、ウィリー・ジューンズ
 ミンガスの演奏する曲は、どこを切ってもミンガスなのだ。
 チーム・リーダーとして、傑出したものがあると感じる。
 音色が豊かで、笛など面白い音がいい。

“管弦楽のための変容”

2018-08-26 | 【断想】音楽
 早坂文雄の「管弦楽のための変容」(1953)。
 聞き始めてすぐに感じるのは、日本的なものを感じる興味深い作品と言うこと。
 そして、聞き終えて、やはり素晴らしいと思える作品だ。
 CDに付いてる秋山邦晴氏の解説に、次のようにある。
 自分の備忘的なピックアップで、意味がとりにくいかも知れないが。
 「作曲者自身のいうように、横へ横へとくりひろげられていく〈絵物語形式〉というのがふさわしい」
 「かれは自分が追いもとめていた非西欧的な音楽の世界、東洋にみられる宇宙論的な美学、そうした形而上的な音楽の世界を具体化するひとつの方法として、無調性へと近づいていった」
 こう言う現代曲をもっとよく聞いた方がいいように思う。
 同じ国の同じ時代の作家が、何を求め、何を表現しようとしたかを知ることは大切だ。
 《早坂文雄管弦楽選集/芥川也寸志指揮/新交響楽団/FONTEC》

“シェエラザード”Ⅳ

2018-08-26 | 【断想】音楽
 リムスキー=コルサコフの「シェエラザードop.35」。
 デュトワは、アンセルメと同じ、スイス生まれ。
 そして、近代のフランス、スペイン、ロシアの音楽を中心に指揮棒を振ったアンセルメと同じ系統の指揮者。
 コルサコフやラヴェル、ファリャの音楽が好きなわたしにとって、好きな指揮者である。
 「シェエラザード」「ボレロ」「恋の魔術師」等々、デットワの指揮のものを聞くことが多い。
 《デュトワ指揮/モントリオール交響楽団/LONDON》