エピストロフィー:EPISTROPHY

2022-10-30 | 【断想】音楽

 「エピストロフィー:EPISTROPHY」を、作曲者の演奏で聞く。
 セロニアス・モンクの「モンクス・ミュージック」で。
 それから。
 バルネ・ウィランの「Jazz sur Seine」で。
 バルネのテナー、なかなかいいんだよ、快調なんだよ。
 この曲の旋律がかもしだす奇妙な気分、魅力的なんだよ。


“ラスト・デイト”

2022-10-30 | 【断想】音楽

 エリック・ドルフィーの「ラスト・デイト」(1964)。
 何というテクニック、深く豊かな音、
 音によって表現されているものを、うまく言い表せないが、哲学的と言っていいのでなかろうか。
 アルバート・アイラーのような魂の叫び、求道的なものとはまた異なる。
 この二人に較べると、同時代にのテナー奏者として高く評価されるジョン・コルトレーンの凡庸さが際立つように思う。
 理屈をこねないソニー・ロリンズは、別世界にいる。
 アルバム「ラスト・デイト」については、LP、CDそれぞれ2枚づつもっている。
 それぞれ、ジャケットのデザイン、絵が同じものは色が異なる。
 製作、販売には、LMELIGHT、EmArcy、fontanaが関わっている。
 〈収録曲〉
 1.エピストロフィー
 2.サウス・ストリート・エグジット
 3.ザ・マドリグ・スピークス、ザ・パンサー・ウォークス
 4.ヒポクリストマトリーファズ
 5.ユー・ドント・ノウ・ホワット・ラヴ・イズ
 6.ミス・アン
 


「何か違うこと:Something Different」

2022-10-30 | 【断想】音楽

 アルバート・アイラーの主なアルバムをリストアップしてみた。
 そのほとんどをCDもしくはLPで持っている。
 ダブって持っているもの、記載外のものもある。
 ぼくは、アルバート・アイラーが好きなのだ。
 以下、録音年順にならべた。
 1962 Something Different!!!!!vol.1,vol.2 /Bird Notes Records 
    (aka The First Recordings Vol. 1,Vol.2 /Sonet)
 1963 My Name is Albert Ayler /Debut Records (Reissued on Black Lion Records)
    (aka free jazz/Freedam) 
 1964 Spirits (aka Witches & Devils)/Arista Freedom(Arista Freedom)
 1964 Swing Low Sweet Spiritual
    (aka Goin' Home) /Osmosis Records (Reissued on Black Lion)  
 1964 Prophecy/ ESP/ Live  
 1964 Spiritual Unity /ESP (Reissued on Venus Records)  
 1964 New York Eye And Ear Control/ ESP  
 1964 The Copenhagen Tapes /Ayler Records  
 1964 Ghost (aka Vibrations) /Debut (Reissued on Fontana, Freedom)  
 1964 The Hilversum Session /Osmosis Records (Reissued on Coppens Records)  
 1965 Bells /ESP (Reissued on Venus) /Live  
 1965 Spirits Rejoice /ESP (Reissued on Venus)/ Live  
 1965 {Sunny Murray}Sonny's Time Now/ Jihad Records  
 1966 At Slug's saloon, vol. 1 & 2 /ESP (Reissued on Venus)/ Live  
 1966 Stockholm, Berlin 1966 Hathut Records Live  (etc The Berlin Concerts-1966/Rely Yable)
 1966 Lörrach/ Paris 1966 /Hathut Records/ Live  (etc Jesus/Jazz Galro) 
 1966 In Greenwich Village /Impulse/ Live 
 1967 Love Cry /Impulse/ Studio
 1968 New Grass/ Impulse/ Studio  
 1969 Music Is the Healing Force of the Universe/ Impulse/ Studio  
 1969 The Last Album/ Impulse/ Studio  
 1970 Live on the Riviera/ ESP/ Live  
 1970 Nuits de la Fondation Maeght / Shandar/ Live  
 2004 Holy Ghost: Rare & Unissued Recordings (1962–70) Revenant Records 9CD Box set
 久しぶりに、「ファースト・レコーディング:Something Different!!!!!」を聞こうか。
 日本で広く出回ったSONET盤の「ファースト・レコーディング」なるアルバムは、中味は「ファースト・レコーディングVol.2」 である。
 ゆえに、案外聞かなかったのが、「Vol.1」にあたる部分である。
 以下の4曲が収録されている。
 1.Softly As In A Morning Sunrise
 2.I Didn't Know What Time It Was
 3.Moanin'
 4.Good Bait
 ストックホルムのどこかのライブハウスのようなころでの録音で、客の声、口笛も聞こえる。
 このアルバム、アイラーのデビュー作。
 バード・ノーツ・レコードというマイナー・レーベルからリリースされた。
 SONET盤の「ファースト・レコーディング」は、昔々にLP盤で入手し、のちの完全盤でないことを知り、かたわれを聞きたいと思っていたが、実際、「Something Different!!!!!vol.1,vol.2」のCD盤を手に入れて、聞いたのは最近のこと。


バレル&トレーン

2022-10-29 | 【断想】音楽

 「ケニー・バレル&ジョン・コルトレーン」(1958 New Jazz)
 このアルバムが名盤として評価されていることは、前から知っていた。
 ただ、中味が想像され、接してこなかった。
 聞いてみて、想像通りだった。
 まさに快適なハードバップ、ブルージーでもある。
 演奏の顔ぶれがそうそうたるもので、ハイ・レベルの一枚になっている。
 それぞれのソロもとてもいい。
 〈パーソネル〉
 ケニー・バレル(g)
 ジョン・コルトレーン(ts)
 トミー・フラナガン(p)
 ポール・チェンバース(b)
 ジミー・コブ(ds)
 〈収録曲〉
 1.FREIGHT TRANE(トミー・フラナガン)
 2.NEVER KNEW
 3.LYRESTO:リレスト(ケニー・バレル)
 4.WHY WAS I BORN
 5.BIG PAUL


“リビエラ・ライブ”

2022-10-29 | 【断想】音楽

 アルバート・アイラーの「live on the RIVIERA:リビエラ・ライブ」(1970 ESP)
 1970年7月に、南フランスのニース近郊のサン・ポール・ドゥ・ヴァンスのマーグ美術館(ニュイ・デ・マーグ財団)で行われた音楽祭での演奏のライブ録音である。
 7月27日の演奏が「Nuits de la Fondation Maeght」(Shandar:RCA)として出ている。
 日本では、「ラスト・レコーディング」と言う名前で出ていて、最高に素晴らしいものだ。
 7月25日の演奏が、「live on the RIVIERA」である。
 演奏しているのは、以下の4人。
 ALBERT AYLER:tenor saxophone,soprano,musette,vocal
 ALLEN BLAIRMAN:drums
 STEVE TINTWEISS:double bass
 MARY MARIA:vocal,soprano saxophone
 収録曲は、以下の通りである。
 1.MUSIC IS THE HEALING FORCE OF THE UNIVERSE
 2.BIRTH OF MIRTH
 3.MASONIC INBORN
 4.OH! LOVE OF LIFE
 5.ISLAND HARVEST
 6.HEART LOVE
 7.GHOSTS


“アンフォゲッタブル”

2022-10-25 | 【断想】音楽

 ジョー・パスのギター・ソロで「マイ・ロマンス」から始まるアルバム。
 もとは、「アンフォゲッタブル」だけど、日本では「枯葉」との名前で売られている。
 「オータム・リーブス」
 「ラウンド・ミッドナイト」
 「アンフォゲッタブル」
 「スターダスト」
 と好きな曲がならんでいる。
 自分の年齢を思い知らされることがあって、気落ちしている私を慰めてくれる。
 ピアノを少し持ち上げてずらそうとしたとき、腰に激痛がはしった。


“ブルー・スカイ”

2022-10-24 | 【断想】音楽

 カサンドラ・ウィルソンの「ブルー・スカイ」(1988 BAMBOO)。
 ブルーノートからアルバムを出しはじめ、幅広く知られるようになる前のものである。
 ブルックリン派とよばれていた時期のものとみていいのだろうか。
 演奏は、バックにピアノ・トリオ。
 マルグリュー・ミラー(p)
 ロニー・ブラキシコ(b)
 テリ・リン・キャリントン(ds)
 収録曲は、すべてスタンダードと言っていいのか、いわゆるポピュラー曲も。
 〈収録曲〉
 1.シャル・ウィー・ダンス
 2.ポルカ・ドッツ・アンド・ムーンビームズ
 3.彼の顔に馴れてきた
 4.時さえ忘れて
 5.ジー・ベイビー・エイント・アイ・グッド・トゥ・ユー
 6.アイム・オールド・ファッションド
 7.スウィート・ロレイン
 8.マイ・ワン・アンド・オンリー・ラヴ
 9.オータム・ノクターン(秋のノクターン)
 10.ブルー・スカイ
 1989年発行の講談社「名演! Jazz Standards 」の「時さえ忘れて」のページで、このカサンドラ・ウィルソンの「ブルー・スカイ」が紹介されていた。
 リリースされてすぐに注目されていたわけだ。
 このアルバム、スイング・ジャーナル誌でも推奨されているようだ。
 「時さえ忘れて」のページでは、他に以下のアルバムが紹介されていた。
 ・ペギー・リー「ブラック・コーヒー」
 ・ケニー・ドリュー「パル・ジョーイ」
 ・ソニー・クラーク「ソニー・クラーク・トリオ」


“ブルー・ライト・ティル・ダウン”

2022-10-23 | 【断想】音楽

 カサンドラ・ウィルソンの「ブルー・ライト・ティル・ダウン」。
 1993年、ブルー・ノートでの第一弾、ヒット・アルバムである。
 このあとに、ブルーノートから以下のアルバム。
 ・ニュー・ムーン・ドーター(1995)
 ・ランデブー:テニシー・ワルツ(1997)
 ・トラヴェリング・マイルス(1997)
 ・ベリー・オブ・ザ・サン(2001)
 アルバムは、「YOU DON'T KNOW WHAT VOVE」で、はじまる。
 アルバム名となっている「ブルー・ライト・ティル・ダウン」は、11曲目に収録されている。


“シスター・セイディ”

2022-10-23 | 【断想】音楽

 ホレス・シルヴァーのアルバム「ブローイン・ザ・ブルース・アウェイ」から、「シスター・セイディ」。
 こういう単純とも言えるテーマ・メロディの繰り返し、こう言うの、聞きやすい。
 演奏しているのは5人、クインテッド。
 ブルー・ミッチェル(tp)
 ジュニア・クック(ts)
 ホレス・シルヴァー(p)
 ジーン・テイラー(b)
 ルイス・ヘイズ(ds)


“デイ・イン・コペンハーゲン”

2022-10-22 | 【断想】音楽

 1969年、コペンハーゲンで録音されたアルバム。
 そういうことで、レーベルは、MPS。
 デクスター・ゴードンとスライド・ハンプトンの「ア・デイ・イン・コペンハーゲン」。
 演奏の顔ぶれも、なるほどなと言うところ。
 コペンハーゲンだからこそと言えるか。
 デクスター・ゴードン(ts)
 スライド・ハンプトン(tb)
 ディジー・リース(tp)
 ケニー・ドリュー(p)
 ニールス・ペデルセン(b)
 アート・テイラー(ds)
  〈収録曲〉
 1.マイ・ブルース
 2.ユー・ドント・ノウ・ワット・ラヴ・イズ
 3.ア・ニュー・シング
 4.ワッツ・ニュー
 5.ザ・シャドー・オブ・ユア・スマイル(いそしぎ)
 6.ア・デイ・イン・ヴィエンヌ(ウィーンの日)   
 5,1,6,2,3,4、5の順で聞いた。
 メロディーに親しんでいる「いそしぎ」が、一番よかった。


“フランケンシュタイン”

2022-10-22 | 【断想】音楽

 久しぶりに、ジャッキー・マクリーン。
 収録されている曲の名前にひかれて、聞いてみようと思った。
 久しぶりなのに、別に用事あり、なんとなく聞き流してしまった。
 面白そうだったけど、特に惹きつけられなかったかな。
 「ワン・ステップ・ビヨンド」(1963 BLUE NOTE)
 1.土曜日・日曜日(サタデー&サンデー)
 2.土曜日・日曜日(サタデー&サンデー)※別テイク                           
 3.フランケンシュタイン
 4.ブルー・ロンド
 5.ゴースト・タウン
 〈演奏者〉
 グラチャン・モンカー3世(tb)
  ジャッキー・マクリーン(as)
 ボビー・ハッチャーソン(vibes)
 エディ・カーン(b)
 トニー・ウィリアムズ(ds)


“ニュー・ムーン・ドーター”

2022-10-21 | 【断想】音楽

 カサンドラ・ウィルソン:CASSANDRA Wilsonの「ニュー・ムーン・ドーター:New Moon Doughter 」(1995 BLUE NOTE)。
 先ほど、エリック・ドルフィーを聞いた。
 そして、カサンドラ・ウィルソン。
 そのヴォーカルもハイレベル。
 その歌は、ひとの耳の奥にしみこむ。
 よそ見などしてられない。
 どの曲も、漆黒の闇に消えていくように終わる
 CDには、13曲収録されている。
 どれも素晴らしい。
 「月」、そして「死」・・・・・。

 ・・・・・これが、俺のスタイル。
 なんだか、なんでもないみたいだけど、これが俺のスタイル。
 俺が選んだのか、環境がそうさせたか、・・・わからない。
 明確に、原因と結果がつながるものでもない。
 
 途中、デクスター・ゴードンの「いそしぎ」を聞いた。
 ピアノを弾いているのはケニー・ドリュー。
 なかなかいい。

 さて、「ニュー・ムーン・ドーター」のつづきを聞こう。
 アルバム11曲目の「メンフィス」からだな。
 このアルバムを聞き始めたのは、もう一週間以上前だな。
 聞くたびに、惹きつけられる。
 聞き流せないものがある。
 12曲目は、「ハーベスト・ムーン」。
 中秋の名月、秋分の日に一番近いときの満月だ。
 ラストは、日本盤におまけの「ムーン・リヴァー」。
 ゆったりと歌われる。
 1曲目から10曲目までは、以下の通りだ。
 1.奇妙な果実
 2.恋は盲目
 3.ソロモン・サング
 4.デス・レター
 5.スカイラーク
 6.ファインド・ヒム
 7.泣きたいほどの淋しさだ
 8.恋の終列車
 9.アンティル
 10.ア・リトル・ウォーム・デス


“メモリアム・アルバム”

2022-10-20 | 【断想】音楽

 エリック・ドルフィーが、1965年の5月から6月にかけて、ニューヨークで行ったセッションが、2枚のアルバムになっている。
 メモリアム・アルバム(conversations;Vee Jay)
 アイアン・マン(ダグラス・レコード)
 以上の2枚で、わたしの古くからのLP盤のコレクションの中にある。
 あまり聞くことのないレコードだった。
 だけど、今年になってからだったと思う。
 「メモリアム・アルバム」に収録されている「アローン・トゥゲザー」を聞いた。
 同曲を他のミュージシャンの演奏と聞き較べをしようとしてだった。
 その時、とてもよくて、やっぱりエリック・ドルフィーは凄いと改めて感じた。
 それから、一度ゆっくり「メモリアム・アルバム」を聞き直そうと思っていた。
 4曲、収録されている。
 1.ジターバッグ・ワルツ
 2.ミュージック・マタドール
 3.アローン・トゥゲザー
 4.ラヴ・ミー
 参考まで、「アイアン・マン」には、以下の5曲。
 1.アイアン・マン
 2.マンドレイク
 3.カム・サンデイ
 4.バーニング・スピアー
 5.オッド・トゥ・C.P.
 改めて聞いて、やっぱりエリック・ドルフィーは凄い。
 音楽としてのレベルが高い。
 アルバート・アイラーのような魂の叫び、精神性とは異なって、まったく別次元で、ハイ・レベルなのだ。
 うまく喩えられないが、森の美しさとミサイルの美しさのように。
 「アローン・トゥゲザー」なんか、ジャズ、クラシックの枠をこえた素晴らしい音楽作品。
 


“ベリー・オブ・ザ・サン”

2022-10-15 | 【断想】音楽

 手元のカサンドラ・ウィルソンのアルバムを録音年順に並べてみた、「ジャンプ・ワールド」はないが。
 「トラヴェリング・マイルス」を聞いたとき、カサンドラ・ウィルソンは、ただ者ではないなと感じた。
 それは、歌がうまいなと言うレベルでなく、人としての存在の重さがズシリとあったのだ。
 僕よりも、年下だけど、これは凄いなと。
 英語の歌詞の意味が分からなくても、迫ってくるものがある。
 こんな風に感じることは、めったにないことだ。
 1988 ブルー・スカイ BAMBOO
 1989 ジャンプ・ワールド JMT ※ブルックリン派
 1993 ブルー・ライト・ティル・ダウン BLUE NOTE ※ブルーノート・デビュー盤
 1995 ニュー・ムーン・ドーター BLUE NOTE  ※定評盤
 1997 ランデブー:テニシー・ワルツ BLUE NOTE
 1997 トラヴェリング・マイルス BLUE NOTE
 2001 ベリー・オブ・ザ・サン BLUE NOTE ※「トラヴェリング・マイルス」以来の盤
 以上の中で、一番新しい「ベリー・オブ・ザ・サン」を聞く。
 〈収録曲〉
 1.ザ・ウェイト
 2.ジャスティス
 3.ダークネス・オン・ザ・デルタ
 4.ウォーターズ・オブ・マーチ
 5.ユー・ガッタ・ムーヴ
 6.オンリー・ア・ドリーム・イン・リオ
 7.ジャスト・アナザー・パレード
 8.ウィチタ・ラインマン
 9.シェルター・フロム・ザ・ストーム
 10.ドランク・アズ・クーター・ブラウン
 11.ショウ・ミー・ア・ラヴ
 12.ロード・ソー・クリア
 13.ホット・タマリス
 14.コルコヴァード
 「ダークネス・オン・ザ・デルタ」、彼女には、“ダーク”がいい。
 でも、彼女の凄いところは、それだけではないこと。