“冬の月”

2023-05-28 | 【断想】音楽

 アート・ペッパーの「ウィンター・ムーン(1980 Galaxy)」、折があれば、聞いてみようかと思っていたアルバムだ。
 これは、ストリングスをバックに、アート・ペッパーがサクソフォーンを奏でたもので、彼のナイーブな音でしっとりできればと。
 僕は、ソニー・ロリンズのような磊落な感じも好きだけど、いささか湿ったアート・ペッパーの音も好きなのだ。
 〈演奏メンバー〉
 アート・ペッパー(as,cl)
 スタンリー・カウエル(p)
 ハワード・ロバーツ(g)
 セシル・マクビー(b)
 カール・バーネット(ds) 
  以上に、ストリングスが付く。
 〈収録曲〉
 1.アワー・ソング(これは、アート・ペッパーが妻のローリーさんに感謝して作った曲。アート・ペッパーがヘロイン中毒で、厚生施設に入っていたときに、そこでボランティアをしていたのがローリーさん。結婚し、彼女の支えがあって、音楽活動を続けられることになった。)
 2.ヒアズ・ザット・レイニー・デイ(あの雨の日のことを思い出すのもいい。甘い思い出で。切ない思い出。悲しい思い出。この曲はスウィートかな)
 3.ザッツ・ラブ(アート・ペッパー作曲。この曲は、ジャージィー、自然に体が動いてくる)
 4.ウィンター・ムーン
 5.フェン・ザ・サン・カムス・アウト:太陽が現れる時(夜明けが歌われているのか)
 6.ブルース・イン・ザ・ナイト(アート・ペッパーがクラリネットで演奏。なかなかいいね。ペッパーを感じる音)
 7.ザ・プリズナー:囚人(忘れられない思い出というのはある。人に話しても詮ない思い出)
 ※8~10は、ボーナス・トラック
 8.アワー・ソング
 9.ザ・プリズナー
 10.オール・マン・リバー

 メガネをはずし
 CDケースのうえにおく
 カチャリと音がする
 CDは「冬の月」と言うアルバム
 窓の外は緑
 少し暗くなってきた
 久しぶりにゆっくり聞いている気分
 


パシフィックLP-2

2023-05-27 | 【断想】音楽

 「パシフィック・ジャズLP-2」の「ジェリー・マリガン・カルテット」。
 このアルバムで演奏しているのは、前半は以下のメンバー。
 後半には、リー・コニッツが入る。
  ジェリー・マリガン(bs)
 チェット・ベイカー(tp)
 ボブ・ホワイトロック(b)
 チコ・ハミルトン(ds)
 〈前半のソング〉
 1.Carson City Stage:カーソン・シティ・ステージ
 2.Makin' Whoopee:メイキン・ウーピー
 3.Cherry:チェリー
 4.Motel:モーテル
 2枚組みCD版では、ディスク1の19~22。
 1枚CD版には、収録されていない。


“ジェリー・マリガン・カルテット”

2023-05-27 | 【断想】音楽

 ウエスト・コーストの雰囲気、“ナイス・ガイ”ジェリー・マリガン、若きチェット・ベイカーの魅力が愉しめる名盤だ。
 センスがいい。
 GERRY MULLIGAN QUARTET THE ORIGINARU QUARTET WITH CHET BAKER
 ジェリー・マリガン・カルテット
 ザ・オリジナル・カルテット・ウィズ・チェット・ベイカー
 Pacific jazz の上記の名前を持つCD2枚のアルバムをいささか前だが、入手。
 このアルバムには、ディスク1に22曲、ディスク2に20曲が収録されている。
 この中には、以前入手した同名の「ジェリー・マリガン・カルテット」なる1枚CDのアルバムの収録曲が含まれている。
 この1枚ものについては、以前、このブログでとりあげた。
 元々パシフィック・ジャズからのLP(PJLP-1~6)のうち、1,2と5がジェリー・マリガン名義のもの。
 参考まで、PJLP-1は、以下の通り。
 10インチ盤で、ジャケットは、4人が顔を合わせ見上げる写真
 〈メンバー〉
 ジェリー・マリガン(bs)
 チェット・ベイカー(tp)
 ボブ・ホワイトロック(b)
 チコ・ハミルトン(ds)
 〈ソング〉
 1.Bernie's Tune:バーニーズ・チューン
 2.Frenesi:フレネシー
 3.Nights at the Turntable:ナイツ・アット・ザ・ターンテーブル
 4.Freeway:フリーウェイ
 5.Walkin Shoes:ウォーキン・シューズ
 6.Soft Shoes:ソフト・シューズ
 7.Lallaby of the Leaves:木の葉の子守歌
 8.Aren't you Glad You're You:アーント・ユー・グラッド・ユーア・ユー
 そして、PJLP-2は、以下の通り。収録曲が少ないが、半分は演奏メンバーが異なる。
 ジャケットは、サックスを吹くマリガン写真(モノクロ)
 〈メンバー〉
 ジェリー・マリガン(bs)
 チェット・ベイカー(tp)
 ボブ・ホワイトロック(b)
 チコ・ハミルトン(ds)
 〈ソング〉
 1.Carson City Stage:カーソン・シティ・ステージ
 2.Makin' Whoopee:メイキン・ウーピー
 3.Cherry:チェリー
 4.Motel:モーテル
 と言う次第だけど、ここらをきっちりまとめるのは、結構手間がかかりそう。
 ともかく、gerry mulligan quartet  the original quartet with chet baker(Pacific jazz)なる2枚組アルバムのDISC TWO の収録曲を記しておこう。
 1.My Old Flame:マイ・オールド・フレーム
 2.Love Me Or Leave Me:ラブ・ミー・オア・リーヴ・ミー
 3.Love Me Or Leave Me:ラブ・ミー・オア・リーヴ・ミー
 4.Swinghouse:スウィング・ハウス
 5.Swing house:スウィング・ハウス
 6.Jeru:ジェルー
 7.Utter Chaos:アッター・ケイオス
 8.Darn That Dream:ダーン・ザット・ドリーム
 9.Darn That Dream:ダーン・ザット・ドリーム
 10.I May Be Wrong:アイ・メイ・ビー・ロング 
 11.I May Be Wrong:アイ・メイ・ビー・ロング 
 12.I'm Beginhing To See The Light:アイム・ビギニング・トゥ・シー・ザ・ライト
 13.I'm Beginhing To See The Light:アイム・ビギニング・トゥ・シー・ザ・ライト
 14.The Nearness Of You:ザ・ニアネス・オブ・ユー
 15.Tea For Two:ティー・フォア・トゥー
 16.Five Brothers:ファイブ・ブラザーズ
 17.I Can't Get Started:アイ・キャント・ゲット・スターテッド
 18.Ide's Side:アイデス・サイド
 19.Funhouse:ファンホース
 20.My Fanny Valentine:マイ・ファニー・バレンタイン


“雄鶏とアルルカン”

2023-05-26 | 読書

 雄鶏とアルルカン(1918年)音楽をめぐるノオト 佐藤朔訳
 これは。「エリック・サティ/ジャン・コクトー著/坂口安吾 佐藤朔訳/深夜叢書」の中に収められているメモ・断片集。
 50ページに満たないのに、目を通すのに何日もかかった。
 ほとんど何をいっているのか、理解できなかった。
 きっと、訳も下手なのではないだろうか。
 佐藤朔と言う名前は、昔からよく見かけているが。
 その中で、目にとまった箴言風の二行。
 ☆青年は確実な証券を買ってはならない。
 ☆攻撃するときでも、一流の者だけを相手にし給え。


“いっぱいキスして”

2023-05-26 | 【断想】音楽

  「ベサメ・ムーチョ」は、スペイン語で、“いっぱいキスして”と言う意味。
 サキソフォーンでは、バルネ・ウィランやアート・ペッパーが演奏している。
 他にもいるのだろうが、僕の知っているのは、この二人。
 自分のブログの検索機能で調べてみると、ニッキ・パロットのヴォーカル、ウェス・モンゴメリーのギターでも聞いていた。
 それで、“いっぱいキスして”と言うことで、確かそんな詩を書いた人がいたと思って、心当たりの本をめくって、プレヴェールとつきとめた。
 小笠原豊樹訳で、「キスして」と言う詩の一部を抜いてみた。
 ・・・・
 わたしを抱きしめて
 キスして
 いっぱいキスして
 キスして
 あとではもうおそいの
 ・・・・・

 アート・ペッパーが、演奏した「ベサメ・ムーチョ」が収められたアルバムは、複数枚ある。
 わたしが知っているのは、以下の3枚。
 1.アート・ペッパー・カルテット(1956 Tampa)
 2.再会:among friends(1978 Art Union)
 3.イン・コペンハーゲン 1981(1981 Galaxy)
 「イン・コペンハーゲン 1981」は、デューク・ジョーダンを交えての演奏。
 以下のメンバーである。
 アート・ペッパー(as,cla)
 デューク・ジョーダン(p)
 ダビッド・ウィリアムス(b)
 カール・バーネット(ds)
 〈収録曲〉
 Disc 1
 1.ブルース・モンマルトル
 2.ワット・イズ・ディス・シング・コールド・ラブズ
 3.オーバー・ザ・レインボウ
 4.キャラバン
 5.リズム-ア-ニング 
 6.ユー・ゴー・トゥ・マイ・ヘッド
  Disc 2
 1.ベサメ・ムーチョ
 2.チェロキー
 3.ラディオ・ブルース
 4.ヅッド・ベイト
 5.オール・ザ・シングス・ユー・アー


イパネマからのお姐ちゃん

2023-05-21 | 【断想】音楽

 5月も下旬に。
 外を歩くと汗ばむ。
 多摩動物公園。
 マレーバクは外をウロウロ。
 池に身を沈めたり。
 その池に森青蛙の声。
 周りを観察。
 白い卵塊は見つけられなかった。
 落羽松も若葉。
 5も下旬。
 夕方にはビールとボサノヴァの陽気。
 GETZ/GILBERTOで「イパネマからのお姐ちゃん」。


ラウンド・アバウト・ミッドナイト

2023-05-21 | 【断想】音楽

 MILES DAVIS /  'ROUND ABOUT MIDNIGHT(COLUMBIA)
  マイルス・ディヴィス/ラウンド・アバウト・ミッドナイト(コロムビア) 
 LP盤ジャケットの裏に“For Governmental Sale Only”と金文字のスタンプのような表記がある。
 全体に、造りがちゃっちい。
 いつ、何処で入手したのだろう、さっぱり覚えていない。
 いずれにしろ、半世紀くらい前だ。
 でも、プレイヤーにかければ、いい音だ。
 マイルス・ディヴィスのものでは、この頃のものが好きだ。
 僕にとって、これぞモダン・ジャズと言う感じなのだ。
 でも、余りに、そんな感じで、なんだか聞くことは少なかった。


“バイ・ホレス・パーラン”

2023-05-21 | 【断想】音楽

 HORACE PARLAN BY HORACE PARLAN ORIGINAL SOUNDTRACK
 1999 COPE RECORDS
 Horace Rarlan(p)
 Jimmi Pedersen(b)
 ピアノとベースのデュオ。
 ピアノはホレス・パーラン、ベースはジミ・ペダーセン。
 〈収録曲〉
 1.ブロークン・プロミセス
 2.深い河
 3.パーティー・タイム
 4.リトル・エスター(小さなエステル)
 5.ノーマ
 6.アライヴァル
 7.愛と平和
 ホレス・パーランのピアノは好きなのに、ここのところ、軽やかなケニー・ドリューばかり聞いていたので、重くて強すぎるると感じてしまう。
 好きなミュージシャンは、ベーシックな部分を別にして、時とともに変化する。 
 ホレス・パーランのリーダー・アルバム、数えてみたらCDで16枚あった。
 聞いて、いいと感じるから、いつの間にか増えた。
 だけど、今日は、それを感じない。
 曲で一番は、やっぱり「ウェイディン」かな。


ニューヨーク・ETE AND EAR CONTROL

2023-05-20 | 【断想】音楽

 久しく、このアルバム「NEW YORK ETE AND EAR CONTROL」(ESP)を聞くことはなかった。
 時間をついやして、聞くに値しないと、かつて、判断したからだろう。
 だけど、どんなだったかなと、ふと思った。
 多人数でのフリー・インプロヴィゼーション、自由な即興の交錯、こういうのは、演奏する方は、一生懸命だろうが、聞く側は、ちっとも愉しめない。


“イン・コンサート”

2023-05-20 | 【断想】音楽

 ケニー・ドリュー・トリオによる「イン・コンサート」(1977)。
 スティープルチェイスでのペデルセンとのデュオ・シリーズの後になるアルバム。
 このアルバムのトリオは、デュオの二人に、ギターのフィリップ・カテリーン。
 収録曲は、6曲。トップは、LP盤には入っていなかったと言う15分を超える「ジャンゴ」。
 1.ジャンゴ
 2.ヒアズ・ザット・レイニー・デイ
 3.サンセット
 4.トワイス・ア・ウィーク
 5.ブルース・イン・ザ・クローゼット
 6.オン・グリーン・ドルフィン・ストリート
 ケニー・ドリューを聞くとき、これは、どういう時期の演奏かと気になる。
 それで、以下に、いささか大雑把、不正確かも知れないが、自分のためのディスコグラフィーを作った。
 〈ケニー・ドリュー:ディスコグラフィー〉
 1953イントロデューシング・ケニー・ドリュー・トリオ(Blue Note)
 1955【デクスター・ゴードン/ダディ・プレイス・ザ・ホーン(BETHLEHEM)】
 1955トーキン&ウォーキン
 1956ケニー・ドリュー・トリオ(Riverside)
 1957ディス・イズ・ニュー
 1957パル・ジョイ(JPN)
 1960アンダーカレント(Blue Note)
 1960【ケニー・ドーハム/ショーボート(TIME)】
 1961【ジャッキー・マクリーン/ブルースニク(Blue Note)】
 1969【デクスター・ゴードン/ア・デイ・イン・コペンハーゲン(MPS)】
 1972【ジャッキー・マクリーン/アット・モンマルトル(Steeple Chase)】
 1973【ジャッキー・マクリーン/ア・ゲットー・ララバイ(Steeple Chase)】
 1973デュオ (Steeple Chase)
 1973エヴリシング・アイ・ラブ(Steeple Chase)
 1974デュオ2 (Steeple Chase)
 1974デュオ・ライブ・イン・コンサート (Steeple Chase)
 1974ダーク・ビューティー (Steeple Chase)
 1975モーニング (Inner City)
 1977イン・コンサート (Steeple Chase)
 1978ホーム・イズ・ホエア・ザ・ソウル・イズ(XANADU)
 1980 アフター・イン・ヨーロッパ / ヨーロッパの午後(RVC/Baystate)
 1981ソフィスティケイテッド・レディ(Alfa Records)
 1982 ザ・ララバイ(RVC/Baystate)
 1982 ムーンリット・デザート / 月の砂漠(RVC/BMG/Baystate)
 1983 スインギン・ラヴ(RVC/ Baystate)
 1983 ファンタジア(RVC/BMG/Baystate)
 1984 トリッピン(RVC)
 1985 バイ・リクエストvol.1(RVC/BMG/Baystate)
 1985 バイ・リクエストvol.2(RVC/BMG/Baystate)
 1986 エレジー(RVC/Baystate)
 1987ドリーム(RVC/Baystate)
 1988 イムプレッション / パリ北駅着・印象(Alfa Records) ※ヨーロッパ三部作
 1989 リコレクションズ / 欧州紀行(Alfa Records) ※ヨーロッパ三部作
 1990 エクスプレッション / 旅の終りに(Alfa Records) ※ヨーロッパ三部作
 1990 記憶の中のニューヨーク(Alfa Records)
 1991 エバーグリーン~今は夢(Alfa Records)
 1991 スタンダード・リクエスト・ライブ/ アット・ザ・キーストンコーナー・トーキョー(Alfa Records)
 1991 プレイズ・スタンダード・ライブ / 枯葉(Alfa Records) 
 1992 クレオパトラス・ドリーム / クレオパトラの夢(Alfa Records)
 1992 プレイズ・スタンダーズ/ライブ・アット・ザ・ブルーノート・オオサカ(Alfa Records)
 1992 ザ・ラスト・レコーディング/ブルーノート・オオサカ(Alfa Records)


“バードランドの子守唄”

2023-05-19 | 【断想】音楽

 “バードランドの子守唄”は、ジョージ・デビッド・ワイス作詞、ジョージ・シアリング作曲の1952年の名曲である。
 ジャズのスタンダード・ナンバーとなっている。
 ヴォーカルでは、クリス・コナーやサラ・ヴォーンのが有名だ。
  わたしに甘いキスをして
  そしたら
  わたしたち行けるわ
  バードランドのうえ
  空高く飛んで行けるわ
   どうしてって
  愛しあってるから
 このような内容のことが歌われる。
 論理的じゃないかど、気分はわかるね。
 インストゥルメンタルでも多くのミュージシャンが演奏している。
 そして、ケニー・ドリューも。
 幾つかのアルバムで演奏しているのが聞ける。
 「ザ・ララバイ」と名づけられたアルバムもその一枚。
 そのアルバムのラストに、「ユア・ソフト・アイズ」。
 彼のオリジナルだ。
 短いけど、とても美しい。
 久しぶりに、クリス・コナーで「バードランドの子守唄」。


“飛んで輝く月へ”

2023-05-14 | 【断想】音楽

 何か月も気にしていた行事が終わった。
 リラックス気分で、好きなジャズ・ナンバーのひとつ「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」を、ケニー・ドリューのピアノで聞こう。
 テンポが速く、ジャージーな演奏である。
 “イン・アザー・ワーズ(別の言葉では)”・・・まだスレていない可愛い女のこが歌うにいい歌だ。
 僕は、ケニー・ドリューのピアノに癒やしを期待している。
 それで、スロー・テンポで、しっとりしたのが好みだ。
 ジャズのピアニストで、これまでに、いいなと思った人。
 セロニアス・モンク、ホレス・シルヴァー、バド・パウエル、レッド・ガーランド、ホレス・パーラン、マル・ウォルドロン、ケニー・ドリュー・・・・・。


J・セバスチャンのブルース

2023-05-07 | 【断想】音楽

 ラロ・シフリン・オーケストラ/マルキ・ド・サド/1966/Verve
 LPのSIDE1、3番目が「ヨハン・セバスチャンのブルース」。
 サドにちなんで、開いてみた。
 〈ロートレアモンとサド/モーリス・ブランショ/小浜俊郎訳/国文社/1973〉 
 「サドの理性」なる文の中に、「・・・・図書館の中に地獄(禁書の柵)というものがあるなら、それはこのような書物のためだ。・・・・」。
 その書物とは、「新ジュスチーヌあるいは美徳の不幸、そして彼女の姉ジュリエット物語」。
 そして、「・・・どのような作品もこれ以上深く人間の感情と思想を傷つけたことはなかった。・・・」と讃えられている。


“アウト・トゥ・ランチ”

2023-05-07 | 【断想】音楽

 午前、曇り空、散歩。
 石榴やマロニエ、カルミナ等の木の花を見た。
 午後、雨が降り出した。
 エリック・ドルフィーの「アウト・トゥ・ランチ」(1964 BLUE NOTE)を聞こうか。
 なんともセンス抜群のジャケット。
 リード・マイルスなる人の写真・デザイン。
 LPとCDの両方を持っているけど、どちらも洋盤。
 このアルバムについて、日本語の解説、読んだことがない。
 僕は、このアルバムは、ドルフィーのアルバムの中でも好きで、傑作だと思っている。
 トータルで傑出した作品。
 ヴィブラホンの音が、このアルバムのムードに効果的、ピッタリ。
 ドルフィーのバス・クラリネットが作る世界は、まるでアインシュタインの頭の中。
 従来、このアルバムに接するに、エリック・ドルフィーばかりに気をとらがち。
 一緒に演奏しているメンバーを案外気にすることがなかった。
 演奏曲も案外、意識しないで聞いている。
 やっぱり、それはよくない。
 ・メンバー
 エリック・ドルフィー(as,bcl,fl)
 フレディー・ハバード(tp)
 ボビー・ハッチャーソン(vib)
 リチャード・デイビス(b)
 トニー・ウィリアムス(ds)
 ピアノ・レスである。代わりにヴィブラフォンという編成。
 ・曲
 1.HAT AND BEARD:帽子と顎髭
 2.SOMETHING SWEET, SOMTHING TENDER:なんだか甘くて優しくて
 3.GAZZELLONI:ガッゼローニ ※イタリアのフルート奏者
 4.OUT TO LUNCH:ランチのため出かけてます!
 5.STRAIGHT UP AND DOWN:まっすぐ行って登って降りて

 石榴の実を手にした顎の細い美女を描いたのはプロセルピナ・ロセッティ。
 ニンフと一緒に花摘みをしていた美少女をさらったのは冥王ハデス。
 彼は、彼女に、石榴の実を食べさせた。
 それは、冥界の食べもの、口にした者は、死者の国の住人となる。
 ロセッティの絵のモデルは、ジェーンという人。
 彼は、人妻のジェーンに思いを寄せていた。