ビリー・ホリディ(1915.4.7~1959.7.17 44を聞こうか。
昔、その歌を聞いて、これでやめておこうと思った。
そう思ったのは、「奇妙な果実」を聞いたあと。
持っていたLP盤は、後輩にやった。
その後、数十年を経て、数年前からポツポツ聞く。
でも、どうも気に入らない。
声質がなじめない。
でも、その感覚は、時とともに変化するものだ。
それに、おそらく、そうなるときがあるとの予感がある。
〈ビリー・ホリディの主なアルバム〉
1935~41 レディー・デイ
1939~44 奇妙な果実
1944~50 ラヴァー・マン
1951~52 アット・ストリービル
1944~50 ビリー・ホリディ物語(レディ・シングス・ザ・ブルース)
1958 レディ・イン・サテン
1959 ラスト・レコーディング
それでは、「ラヴァー・マン」(Decca)
収録曲は12曲。
1.ラヴァー・マン
2.ザット・オール・デヴィル・コールド・ラヴ
3.マイ・マン
4.ユーアー・マイ・スリル
5.クレイジー・ヒー・コールズ・ミー
6.ウィープ・ノー・モア
7.ゼア・イズ・ノー・グレイター・ラヴ
8.ジシ・イズ・ヘヴン・トゥ・ミー
9.ソリチュード
10.ボーギー
11.ガールズ・ワー・メイド・トゥ・テイク・ケア・オブ・ボーイズ
12. プリーズ・テル・ミー・ナウ
アンドレ・プレヴィンの「キング・サイズ!:KING SIZE!」(1958 Contemporary)。
アンドレ・プレヴィン名義のジャズ・アルバムである。
このブログの検索欄に「アンドレ・プレヴィン」と入力して出てくるのは、ほとんど、クラシックの指揮者としてである。
ジャズでは、シェリーマンの「マイ・フェア・レディ」くらいである。
他に、「ウエストサイド・ストーリー」や「キャメンロン」と言うミュージカルのジャズ化をしたアルバムがあるようで、機会があったら聞いてみよう。
さて。「キング・サイズ!」は、ピアノ・トリオ作品で、演奏メンバー以下の通り。
アンドレ・プレヴィン(p)
レッド・ミッチェル(b)
フランク・キャップ(ds)
以下の6曲が、収録されている。
1.四月の想い出
2.マッチ・トゥー・レイト
3.ユー・ビー・ソー・アイス・トゥ・カム・ホー0ム・トゥ
4.イット・クッド・・ハプン・トゥ・ユー
5.ロー・アンド・インサイド
6.アイム・ビギニング・トゥ・シー・ザ・ライト
2と5が、アンドレ・プレヴィンのオリジナル。
きっとそれなりの演奏なんだろうな、だけど、特別な感興がわくことはないんだろうなと思いつつ聞き始める。
1曲目、プレヴィンのピアノにどことなくクラシックの香り、気のせいか、スピード感がある歯切れのいい演奏なのだが。
オリジナルの「マッチ・トゥー・レイト」は、ジャージー。
ベース・ソロもジャージー気分を盛り上げている。
アート・ペッパーで「ゴーイン・ホーム」(GALAXY)を。
精神的に弱り、ヨレヨレのペッパーをピアノのジョージ・コブレスがやさしくいたわっているような感じがする。
二人のデュオ作品である。
ペッパーは、ヨレヨレながら、その時の最善を尽くしている。
コブレスは、ペッパーのいいところをよく知っているんだ。
心に残る演奏である。
ソニー・ロリンズの1993年録音のアルバム。
「薔薇の肖像:OLD FLAMES」(MILESTONE/VICTER)。
のびやかな音だ、ジャイアンツは、その一音で、他と異なる。
でも、つまらない。僕のハートに響いてくるものがないんだ。
演奏メンバーには、トミー・フラナガンやジャック・デジョネットらがいる。
〈収録曲〉
1.ダーン・ザット・ドリーム
2.いつかどこかで
3.マイ・オールド・フレイム
4.タイムズ・スライムズ
5.アイ・シー・ユア・フェイス・ビフォア・ミー
6.デライア
7.プレリュード・トゥ・ア・キス
アルバート・アイラーで、もう一曲。
Goin' Home(freedom)で、「聖者が町にやってくる」。
こう言うのを聞くと、アイラーの原形がよく分かるように思う。
久し振りのアイラー、やっぱりいい。
続けて、「誰も知らないわたしの悩み」、「オール・マン・リヴァー」、「スウィング・ロウ・スウィート・チャリオット」、「ダウン・バイ・ザ・リヴァーサイド」と。
浅川マキ ゼロアワーシリーズ・ベストアルバム第三弾。
初期作品集 vol.2
浅川マキ DARKNESS Ⅲ
「赤い橋」(作詞:北山修、作曲:山木幸三郎)
渡った人が、帰ってくることのない赤い橋。
昔からあって、どこかへいってしまった人がいる。
行き先は・・・・。
黒人霊歌の「ディープ・リバー(深い河)」を聞く。
河を渡って、平安の地へ行こう・・・。
昨日たまたま開いた武市好古著「ジャズを読めば」(1982年 サイマル出版社)のまえがきに、次のようにあった。
「・・・ミュージシャンにせよ、批評家、ファンにせよ、はじめの出会いが、その人のジャズを決定してしまうのでないか。・・・」
それで、私にとってのはじめの出会いのミュージシャンの演奏を聞こうと思った。
それは、アルバート・アイラーなのだ。
アイラーの「ラスト・レコーディング」を聞いたとき、地球の空気がおいしく感じられたのだ。
それで、アイラーの「深い河」を。
音のすみずみまで懐かしく胸に沁みる。
アーチー・シェップもこの曲を演っているので聞いてみた。
僕には、論外に聞こえた。
アイラーの音が秘めているものが、僕に響くのだ。
この曲は、Swing Low Sweet Spiritual(Osmosis Records)に収められている。
のちに、Goin' Home(freedom)として、CDに。
相当前に入手して聞いたロン・カーターのアルバムだ。
「ロン・カーター・ミーツ・バッハ/G線上のアリア」(1991 EAU/TOSHIBA EMI)。
ここのところ、ロン・カーターのアルバムを2つ聞いた。
それで、このアルバムのことを思い出して聞いてみようと思った。
つまらないなとの印象をもったものなのだが。
ロン・カーターが、ひとりで、ベース、ピッコロ・ベースを奏したものだ。
CDには、「G線上のアリア」をはじめとして、11トラック。
ロン・カーターが、どのようにアレンジし、ベースでどう演奏するのかと言う角度で、接するしかないかなあと感じる。
曲そのものを愉しむには、本来の演奏形態でのものの方がよさそうだ。
〈アルバム名義〉Joe Pass:ジョー・パス
〈アルバム名〉アンフォゲタブル ※日本で「枯葉」
〈ジャンル〉モダン・ジャズ ギター・ソロ
〈録音〉1992年 ※アルバム「いそしぎ」と同日録音
〈発売〉1999年 ビクターエンタテイメント
〈レーベル〉Pablo:パブロ・レコード
〈収録曲〉全17曲、合計収録時間 58分11秒
1.マイ・ロマンス
2.ザ・ヴェリ・ソート・オブ・ユー
3.アイ・カヴァー・ザ・ウォーターフロント
4.イズント・イット・ロマンティック
5.ウォーキン・マイ・ベイビー・バック・ホーム
6.枯葉
7.ラウンド・ミッドナイト
8.アイ・シュッド・ケア
9.アンフォゲタブル
10.ドント・ウォリー・バウト・ミー
11.スプリング・イズ・ヒア
12.ヴァーモントの月
13.パリの四月
14.スターダスト
15.ユール・ネヴァー・ノウ
16.アフター・ユーヴ・ゴーン
17.アイ・キャント・ビリーヴ・ユーア・イン・ラヴ・ウィズ・ミー
やさしく語りかけてくれるようなギターだ。
くつろいで、聞ける。
ゆっくり、リズムがきざまれ、それがグルーヴィーでもある。
ジャズのギターなのだ。
「枯葉・オータム・リーブス」は、リズミックにはじまる。
そして、甘く、切なく。
ジョー・パスは、1929年の生まれ、1995年に、65歳で没。
ソニー・ロリンズやオーネット・コールマン、ケニー・ドリュー他と同世代。
フレンチ・コラソン:フランスごころ
ブリジット・フォンテーヌ/フレンチ・コラソン(1988 ミディ:MID! inc /EMI)
ブリジット・フォンテーヌのヴォーカル。
アレスキー・ベルカセム、ジャン=フィリップ・リキエルらが共演。
彼女の歌は、特に歌詞の内容が気になる。
タイトル自体も面白い。
僕よりひとまわりうえの世代のアバンギャルド・・・・。
〈収録曲〉
1.フレンチ・コラソン
2.禿の女歌手
3.ヌガー
4.ハリウッド
5.誇大妄想の娘
6.レイラ
7.ウェルカム・ペンギン
8.私に言って
9.恋は美しき悪徳
10.モーヴィエット
11.カルメン
12.クラシックなジョーク
13.イスの都
14.どこか
Afternoon in Europe(ヨーロッパの午後)。
日本のファンを意識して作り出されたアルバムの第一作。
ケニー・ドリューがヨーロッパを定住の地とし、あたらしい展開をはじめ出した時のアルバム。
1978年の「プライズ・ウィナーズ」(マトリックス RVC)
そして、1980年の「ヨーロッパの午後」(RVC=BMG)である。
日本向けシリーズのはじまりである。
ライナー・ノーツに、このシリーズの宣伝が載っている。
BMG/RVC/RCA/Baystateのもので、アルファ・ジャズで、“ヨーロッパ三部作”がスタートする前のものとなる。
以下のアルバムである。
ヨーロッパの午後
ザ・ララバイ
ムーンリット・デザート
スインギン・ラヴ
ファンタジア
トリッピン
バイ・リクエスト
バイ・リクエストⅡ
エレジー
ドリーム
以上の中で「ドリーム」だけが、手元にない。
「ヨーロッパの午後」の演奏メンバー
ケニー・ドリュー(p)
ニールス・ペデルセン(b)
エド・シグペン(ds)
このメンバーで多くのアルバムがつくられている。
美しく、哀愁に満ちたものが多い。
収録されているのは以下の7曲。
1.ゴールデン・ストライカー
2.ミッドナイト・サン(真夜中の太陽)
3.夏の日の思い出
4.チボリ・ストロール
5.ディア・オールド・ストックホルム(懐かしのストックホルム)
6.アフタヌーン・イン・パリ(パリの午後)
7.クワイエット・カテドラル(静かなる聖堂)
WHERE? RON CARTER with Eric Dolphy, Mal Waldron (1961 Prestige)
「ホエア?」は、ロン・カーターの初リーダー・アルバム。
エリック・ドルフィー(at,bcl,fl)、マル・ウォルドロン(p)と一緒にプレーしていること。
ベースが、二人いること。
ベースにリズムとフロントの両方の役割をもたせ、二人体制に。
ロン・カーター(b,vc)がアルコ(弓)でメロディ、ジョージ・デュヴィヴィエ(b)がピチカート(指弾き)でリズムと言う具合。
演奏メンバーはあとひとり、チャーリー・パーシップ(ds)。
〈収録曲〉
1.ラリー
2.ベース・デュエット
3.朝日の如くさわやかに
4.ホエア
5.イエス・インディード
6.ソーサ・アイズ
「ベース・デュエット」、こんな曲を聞くのははじめてだ。
2台のベースが主役、バックでピアノとドラムの音。
「朝日の如くさわやかに」、アルコで始まる。
エリック・ドルフィーのアルト・サックスがとてもいい。
なんともお洒落な感じの曲になっている。
「ホエア」、ロン・カーターのアルコ、チェロである。
ホーンはなし。
「イエス・インディード」、エリック・ドルフィーのフルート。
「ソーサ・アイズ」、これもエリック・ドルフィーのフルート。
ロン・カーターを見直した。
このアルバムのトータルな印象、とてもお洒落、高尚なダンディズムを感じる。
グッドである。
ロン・カーター・セクステットの「オルフェ」(1999 SOMETHIN'ELSE)
RON CARTER SEXTET / Orfeu
ロン・カーターによるボサノバのアルバムである。
1999年のレコーディングで、わたしの接するジャズ・アルバムでは、結構あたらしい。
と言うことは、ベテランのロン・カーターは別にして、他の演奏メンバーは、比較的若いはずだ。
初めて聞く名前が多い。
ロン・カーター (b)
ヒューストン・パーソン(ts)
ビル・フリーゼル(g)
スティーヴン・スコット(p)
ペイトン・クロスリー(ds)
スティーヴ・クルーン(perc)
アルバムには、7曲収録されていて、「オルフェ」や「ゴーイン・ホーム」と言う好みの曲もある。
演奏には、特に深いものは感じないが、美しい。
哀愁をたたえ、癒しのメロディである。
感動というより、ボサノバ気分を愉しむという感じだ。
ロン・カーターの名前は、ずっと昔から知っていて、これまでに聞いているが、格別、印象が残らないベーシストである。
だけど、このようなアルバムをまとめる力量のある方なんだなあと思う。
以下の曲が収録されている。
1.サウダージ
2.manha de carnaval : カーニバルの朝(黒いオルフェ)
3.por-do-sol : 日没(サンセット)
4. goin' home : 家路 ※ドヴォルザーク
5.1:17スペシャル ※長距離特級列車の番号
6.オブリガード(ありがとう)
7.samba de orfeu ; オルフェのサンバ
デューク・ジョーダンの「フライト・トゥ・ジョーダン」に収められている「スター・ブライト」を聞いてから、その中で、トランペットを吹いているディジー・リースを気にするようになった。
独特の音色があったからだ。
誰だったか、その音色を確か渋茶色と言っていた。
なっとくだね。
そして、ディジー・リースに「スター・ブライト」なるアルバムがあることを知って、これは聞いてみなくてはと思っていた。
先日、そのアルバムのCDを見つけることができた。
「STER BRIGHT / DIZZY REECE」(1959 BLUE NOTE)である。
ちなみに、このアルバムには、「スター・ブライト」なる曲は収められていない。
演奏メンバーを見ると、一流どころが揃っている。
ディジー・リース(tp)
ハンク・モブレー(ts)
ウィントン・ケリー(p)
ポール・チェンバース(b)
アート・テイラー(ds)
〈収録曲:6曲〉
1.ザ・レイク
2.アイル・クローズ・マイ・アイズ
3.グルーヴスヴィル
4.ザ・リバウンド
5.アイ・ウィッシュト・オン・ザ・ムーン
6.ア・ヴァリエーション・オン・モンク
演奏の質は高いように感じる。
だけど、トータルとして、高揚感に欠ける、何かスピリットが足りないように思う。
僕の気持ちが落ち込んでいるせいだろうか。
ジョー・パスには、ギター・ソロのアルバムがある。
その中には、親しみやすいスタンダード・ナンバーを収めているものがあることを覚えていた。
新宿のディスク・ユニオンで、「枯葉」との日本名を持つアルバムを見つけた。
これのことだったかなと、そのCDを手にとって見ると、同じくソロ・アルバムで、「いそしぎ」と言うのがあるとの宣伝が載っていた。
それで、「いししぎ」の方を聞いてみることにした。
JOE PASS / SONGS FOR ELLEN (PABLO RECORDS)である。
「エレンのための歌」とジャケットにある、日本では、「いそしぎ」との名で出ている。
「枯葉」は、どうもアルバム「Unforgettable : アンフォアゲッタブル」の日本名のようだ。
前に、そのアルバムの紹介を読んで、ジョー・パスに親しみやすそうなギター・ソロのアルバムがあるとの記憶ができたのだった。
〈収録曲〉
1.THE SHADOW OF YOUR SMILE(いそしぎ)
2.SONGS FOR ELLEN
3.I ONLY HAVE EYES FOR YOU
4.STARS FELL ON ALABAMA(アラバマに星降ちて)
5.THAT OLD FEELING(ザット・オールド・フィーリング)
6.STAR EYES(スター・アイズ)
7.ROBBINS NEST
8.SOMEONE TO WATCH OVER ME
9.BLUES FOR ANGEL(天使へのブルース)
10.THER'S A SMALL HOTEL
11.HOW DEEP IS THE OCEAN?(海はなんて深いの)
12.STORMY WEATHER(ストーミィ・ウェザー)
13.JUST FRIENDS(ジャスト・フレンズ)
14.BULE MOON(ブルー・ムーン)
15.SAELLITE VILLAGE
ギター・ソロ、漫然と聞いていると眠くなってしまう。