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甲府市教育委員会ホームページ で9月1日付けPDFファイルとして公開されました。
7月臨時教育委員会 会議録
日時 平成29年7月28日(金) 午後2時00分~3時05分
場所 教育長室

出席委員
 平賀委員長・小宮山職務代理者・原委員・堀委員・長谷川教育長 小林教育部長・嶋田教育総室長・塩澤総務課長・松田学校教育課長・本田甲府 出席事務局職員 商業高等学校事務長・谷戸甲府商業高等学校教頭・藤原甲府商業高等学校教務主任・風間学校教育課課長補佐・村田総務課課長補佐

会議録署名委員の指名 小宮山職務代理者

1 開会

平賀委員長
 平賀委員長より開会宣言。
 会議を非公開としたい旨が委員長より発言され、出席委員全員が了承し、非公開とした。
 また、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律において、義務教育諸学校の教科書採択に係る教育委員会の議事録については、公表に努めるものと規定されたことに伴い、 本会議は非公開で行うが、該当する議題第16号及び第17号の会議録は公表したい旨が委員長より示され、出席委員全員が了承した。

(1)会議録署名委員の指名
  小宮山職務代理者を指名。

2 議事

議題 第15号 平成30年度使用甲府商業高校教科用図書の採択について
 (藤原甲府商業高校教務主任より資料に基づいて説明。)
会議結果 【原案どおり決定】 (教育委員会承認)

議題 第16号 平成30年度使用小学校教科用図書の採択について
 (松田学校教育課長より資料に基づいて説明。)

平賀委員長
 説明が終わりました。これより質疑に入ります。ご意見・ご質問等ありませんか。

小宮山職務代理者
 審議報告において、 主題名を本文中に記載しないなど、特定の価値観を押し付けることなく、 児童の問題意識を大切にした構成になっている」としていますが、「特定の価値観」については どう解釈しますか。「親を大切にする」といった基本的・普遍的なところは、もっておく必要が あると思います。

松田学校教育課長
 これまでの道徳の授業が、「いじめはいけない」といった当たり前のことを言わせるものであったと思いますが、これからの道徳は、頭では分かっているが、ときに(いじめなどを)してしまう、といったところまで内容を深めていこうという授業が求められていますので、初めから(方向性が)示されていると、教師がこういう答えを求めているんだろうな、という(考え方をする)浅い授業になってしまう恐れがあります。
 そういう意味で、最初にそういったことが示されていないほうが良いという考えになり ました。
 価値観については、道徳の中で重点とされる項目が20ほどあります。例えば「生命を尊重する」といった普遍的な部分です。それは当然、授業の中で子どもたちに深く考えたり、身につけて欲しい部分ですが、一つの題材に複数の価値観があるとき、クラスの状況に応じて重点を置くところを判断する場合に、ある程度の方向付けがされた教材では、柔軟な授業展開がしにくいと考えられます。

小宮山職務代理者
 考え方の押し付けではなく、なぜそれが大切なのか、子どもたち自ら考えさせながら、一定の価値観に到達するという考え方なのかな、と理解しました。

原委員
 教科用図書採択審議委員会と教科別調査委員会の構成について、教えてください。

松田学校教育課長
 教科用図書採択審議委員会は、教育長が委員長を務め、学校現場から校長会、教頭会の代表者2名ずつ、さらに保護者からと教育委員会職員、合計9名で構成しました。
 教科別調査委員会は、市内小学校の校長が委員長を務め、道徳の実践研究を進めている小学校教師4名、中学校教師1名の、合計6名で構成しました。

堀委員
 教科書展示会の開催により、どのような意見が得られましたか。

松田学校教育課長
 全保護者にご案内しましたが、参加者475名のうち、大半が教師でした。 教師以外の参加者の意見には、採択に係るものはありませんでした。

平賀委員長
 従前の教授型の学習の考え方に立っているようにも思えるが、道徳の教科化という変化の時であるので、違った視点でも考えられるよう、柔軟な姿勢で対応してください。

原委員
 授業のやり方について、教師への指導や、甲府市として統一した授業の進め方を研修させるなどの予定はありますか。

松田学校教育課長
 道徳については、児童が考え、議論する授業を求められています。研究指定校等でも、そのような授業の在り方を研究し、昨年度、各校に情報を提供しています。
 同時に、教育委員会で実施している研修についても、趣旨や望ましい授業展開などを研修しています。

原委員
 算数のような答えが出る教科ではないので、教師によって捉え方が違うと思うし、主観も入ると思います。学校や学年によってばらつきが出る可能性もあるので、その点に配慮してください。

長谷川教育長
 教科書に合わせた教師用の指導書も使うので、それが授業展開の例として大いに参考になります。
 なお、審議委員会の中では、学校意見書もほとんどの意見が、委員会の選定した教科書を最良と考え、調査委員会の調査結果も一致しました。

平賀委員長
 地域性に立脚した教科書を選定するという考え方は、議論されましたか。

松田学校教育課長
 本市が進めている指導重点である「生命の尊重」や「思い遣る心」といったものを、バランス良く取り上げているのが、採択候補の教科書でした。
 ノーベル賞を受賞した、大村博士なども取り上げられています。

長谷川教育長
 実際に大村博士を取り上げたのは2社ありましたが、全体的にアスリートを取り上げる傾向がみられました。

小宮山職務代理者
 日本の伝統の中で育まれた「いいところ」を、守っていくような、道徳授業であって欲しいと思います。
  一方で、グローバルな活躍をできる人材にもなるように、そのバランスをとって育てて欲しいです。

平賀委員長
 他に、何かありますでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、原案のとおり決定いたしました。

【原案どおり決定】 (教育委員会承認)

議題 第17号 平成30年度使用特別支援学級教科用図書の採択について
 (松田学校教育課長より資料に基づいて説明。)
平賀委員長
 説明が終わりました。これより質疑に入ります。ご意見・ご質問等ありませんか。
平賀委員長
 個別に児童を見る中で選定したものであるということなので、原案のとおりでよろしいですか。
 それでは、原案のとおり決定いたしました。
【原案どおり決定】 (教育委員会承認)

3 閉会
平賀委員長
 これをもちまして、7月臨時教育委員会を閉会します。

2017-07-19 の記事で、道徳教科書の選定、甲府市は8月9日か を書きました。この時に確認した甲府市教育委員会の予定では7月28日の臨時会議は掲載されていなかったからです。会議録が公開されて分かりました、この臨時会は非公開だったので予定表にも載せなかったのでしょう。
そしてこの教育委員会臨時会の審議ベースになった「教科用図書採択審議委員会」の報告も、通常の会議録のように「資料」としては併載することができない性質のものだと理解しておきます。

甲府市教育委員会が選定した道徳教科書も会議録には明記されていませんが、 山梨県教育委員会 に「平成30年度使用山梨県公立小・中学校教科用図書採択一覧(PDF:76KB)」が掲載されていますので、甲府市の道徳教科書は「学研教育みらい」刊行の教科書だと分かりました。

学研・みんなの道徳ホームページから 6年生に「大村智」先生のお名前があります(PDFファイル)
ちなみに、教育出版の H30小学道徳 この教科書で取りあげている偉人 でも大村智先生が記載されています。

プロセスが気がかりでした甲府市の子供たちの道徳教育教科書選定の結果はこれで分かりましたので、教育素人の私が書けるのはここまで、終りとします。
ネットを活用した情報共有というのは、また別な話・・・

(一応リンクしておきます)
義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律 (昭和三十八年十二月二十一日法律第百八十二号)
義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律施行令 (昭和三十九年二月三日政令第十四号)
義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律施行規則 (昭和三十九年二月十四日文部省令第二号)



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