電脳六義園通信所別室
僕の寄り道――電気山羊は電子の紙を食べるか
▼茅の輪のくぐり方
6月29日、根津の出版社で打ち合わせがあり、予定より30分ほど早いので根津神社境内を歩いたら茅の輪くぐりの準備が完了していた。
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根津神社境内にて。
日本各地の神社で新暦6月30日に行われるという夏越の祓(なごしのはらえ)の茅の輪くぐり。「輪の中を左まわり、右まわり、左まわりと八の字に三回通って穢れを祓う」とWikipediaにある。言葉ではわかりにくいけれど、根津神社の茅の輪は横に図解した立て札があるのでわかりやすい。1日早いけれど、子どもの頃の長縄飛びを思い出しながらくぐってみた。
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茅の輪のくぐり方。
根津神社では今年9月までかけて国の重要文化財である総漆塗りの社殿と楼門の修理工事を行っている。茅の輪をくぐって拝殿で手を合わせようとしたら、工事用ネットの向こうにヘルメットをかぶった神様……ではなく工事関係者が作業していて、ちょっと有り難みに欠ける気がしてしまう。
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根津神社の茅の輪。
友だちの亡くなられたお父さんが、お墓の前で手を合わせる時は願い事などしてはいけない、ただ感謝の気持ちを念じなさいと言いのこされたと聞いてから、墓前はもちろんのこと神前でも願い事はしないことにしている。何年も実践していたらすっかり板に付いたし、毎回願い事を考える必要もなく、ただ「(ありがとうございます)」と感謝すればよいので、楽なこともあってすっかり気に入っている。
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拝殿側から見た根津神社の茅の輪。
向こうに見えるのは修理中の楼門。
賽銭箱に小銭を入れて「(ありがとうございます)」と手を合わせ、ネットの向こうの工事関係者にも「(ありがとうございます)」とついでに感謝し、振り向いて拝殿を出ようとしたら正面に茅の輪が見える。
儀礼にのっとって3度くぐってお祓いをしたのに、帰りに逆方向にまたくぐってもいいのかと一瞬ためらったが、感謝の気持ちさえ忘れなければバチあたりにはなるまいと思い、「(ありがとうございます)」と感謝しながら茅の輪をくぐって退出した。
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