電脳六義園通信所別室
僕の寄り道――電気山羊は電子の紙を食べるか
【古井戸に呼び戻された話】
【古井戸に呼び戻された話】
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更地になって売却を終えた清水の実家となりのご主人から突然電話が入り、我が家との境界のブロック塀を撤去したら、なんと古い井戸が出てきたという。
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静岡県清水、清水銀座にて。
そういえば、昔は隣家との間に井戸があって共同で使っていたという話しを母から聞いた記憶があり、売却後とはいえ責任を持ってお祓いをして埋め戻さなくてはならないので、隣家と折半ということで工事をお願いした。
静岡県清水で海辺寄りの旧市街地に暮らしていた人々は、水道が普及するまでは、井戸を掘っても飲用に適する水が出ないので、良い水の出る井戸までもらい水をする苦労があったと聞く。
祖父母が暮らしていた大内の家は昭和のかなり後期まで水道がなく井戸水だったが、大きなカメに汲み置きして時間が経たないと臭いが取れず、清水の低地に多いブタンガスを含有した水が湧いていたのだと思う。
草薙川流域や岡清水のうちでも北矢部の井戸は鉄の酸化物である「赤ソブ」臭がある水が湧くし、清水町では関西で「カナケ」と呼ばれる塩分が混じった水が出るという。
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静岡県清水、東海道本線巴川橋梁越しに入江方向を眺める。
そんな清水でもわずかに良質の水が出た場所もあり、下清水の紺屋があったあたり、日本平近くの宮加三、今泉髭神社、有東坂藤の木山東側、大内塩田川伏流水が湧いた高部小学校、西久保の三和酒造に良い井戸があったという。
入江南町にあった我が家の井戸にどんな水が湧いていたのか興味があるので、次回帰省時に隣のご主人に聞いてみようと思う。実家売却に思いがけないアンコールの一幕があったことになる。
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コメント ( 4 ) | Trackback ( )
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実家の井戸は近所の人の行列ができました。
やはり独特の臭いがあったので飲まないように
という張り紙をした記憶があります。
水洗トイレ用だったのかな?
入江南の井戸はどんな香りがしたのでしょうね?
思いがけないアルコールの一臭がしたかも
今夜も残尿じゃなくて残業です。
逃げ出したい
桜橋の某家に家人が手掘りされた井戸は浅い場所からすぐに水が吹き出たそうですが飲用に適さないそうです。どんなにおいと味かは聞いたけど失念しました。あそこもアルコールがにおいそうですね
ただ桜橋下あたりからわき出てしずてつストア脇を流れて巴川に注いでいる水は清冽に見えるので深井戸なら大丈夫そうに思うのですが井戸は難しいですね。
あの巴川の真横でもさほど匂いもなく、飲みやすい水です。
今は衛生上いろいろあるので、浄水器を通してから使用しているみたいです。
しかしあれは浄水器と言うよりは単なる濾過機ですね!
我が家には地下水というか、井戸を掘ってないので(巴川製紙の排水が怖いし、丸子川もすぐ側です!)全く同じものを水道水用に使っています。
塩素臭さが抜けてお米も美味しく炊けます!
井戸というのは更地にでもならないと他人の目に触れないので、あってもわからないんですよね。東京でも古びた蕎麦屋のざる蕎麦がひんやり美味しいと「ははぁ、井戸があるな」とわかって嬉しいです。
下清水あたりで美味しい井戸水が浅い粗末な井戸でも出たのは岡小と久能街道の間に「小池」という雨水だまりがあって、それが地下に潜って水脈になっていたのですね。単なる自然の濾過器なんですが濾過器偉大なり。