蓬が嶋


LEICA X1

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昨晩は親戚の家に従兄弟の結婚のお祝いに行った。
その際、前から一度買ってみたかった、虎屋の特別注文商品である「蓬が嶋(よもがしま)」を持って行くことにした。
日本橋の三越で受け取って、そのまま手に提げて向かった。

数日前から予約して作ってもらう、おめでたい席にふさわしいお菓子である。
お店の前を通るたびに、展示してある模型を見て、いつか実物を見てみたいと思っていたのだ。
そのために「誰か結婚しないかな・・」と話していた(笑)

とはいえ、せっかく持っていっても、これお祝いね、と渡したら、ありがとう、でしまわれてしまっては、それまでである(笑)
どうしても中が見てみたい。

そこで、母親があらかじめ電話で
「当日は特別なものを持っていくから、その場で開けて、みなで見ましょうね」
と先方(母親の妹)に告げたところ、即座に
「もしかして虎屋のあれ?」
という答えが返ってきた。

直感でわかってしまうほど、知名度が高いお菓子なのだ(笑)
誰もがお店で模型を見て、一度実物を見てみたい・・という思いを抱いていたのだ。
しかし特別な理由が無ければ、まず買うことの無いお菓子でもある。
というわけで、今回は、貴重な実物の蓬が嶋のレポートとする。



ドンという四角い箱。
虎屋はブランド力があるので、これだけで十分オーラを放っている。
重さは1キロ以上ある。



杉の箱入りにしてもらった。
箱の香りが素晴らしい。
紅白の紐が箱の側面の金具に固定された本格的な構造。



紐を解いて蓋を開けると、中から巨大なお饅頭が現れる。
蓬が嶋には1~3号、それに5号の4種類の大きさがある。
今回は特別なお祝いであるから、当然その中で最大(直径14.5cm)の5号にしてもらった。



下に敷かれた紙に、ここを切るようにとガイドの線が表示されている。
内部の特別な構造が売りのお菓子なので、ここで間違った場所を切っては元も子もない。
従兄弟は料理が趣味なので、どこからか切れそうな立派な包丁を出してきた。
それで中央から一刀両断にする。



ジャーン!と現れた蓬が嶋の断面。
色とりどりの小饅頭が、見事に揃って中央で切れている。
ここで皆の歓声はピークに達する。
これほどおめでたい場にふさわしいお菓子は、そうはないだろう。

内部の小饅頭は、1~3号が5個、5号は7個入っている。
つまり写真の断面では見えていない部分に、あと2個隠れているのだ。
これ以降、人数分に上手く切り分けるのは、非常に難しい(笑)



上が蓬が嶋に付属の解説である。
2日しか日持ちがしないこともあり、虎屋で受け取ってその日に食べるのが理想である。
そういう意味でも、なかなかお目にかかれないお菓子と言えるのかもしれない。

山芋の入ったお饅頭の皮は、この大きさを保つだけあり、かなり分厚く作られている。
滑らかな餡の部分の容積も凄くて、小饅頭の色毎に味が異なる。
パクリと口に入れたのが全部餡だったりして、随分と贅沢な食べ物であると思った。

味はさすが虎屋で、非常にしっかりとしているが、全般に甘さは抑えられている。
確かにこの大きさで甘さを強めると、食べきれないのかもしれない。
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