つきみそう

平成元年に出版した処女歌集の名

フレンチブルドッグ 2

2011-08-27 | 動物
 前回(8/18) フレンチブルドッグを紹介したとき、元NHKペット相談の講師、武部先生がコメント下さったのに、トラブルが生じたらしく書き込めなかったそうです。申し訳ないことでした。他の方からも指摘があり、ご迷惑をかけています。その後メールで、この犬に関する詳しい情報を教えて頂いたので、報告します。その日のzooeyさんのコメントに、

「フレンチ・ブルやパグ犬は近年増えてきたように思います。
いわゆる『ぶさかわ』で可愛いのですけど
鼻が低いので放熱がしにくく、
去年の日本の猛暑で熱中症で死んだ犬は
殆どこの犬種だったのだそうです。」

が投稿されましたがそれに関するものです。
 横浜市獣医師会の武部先生の「動物に対する人間の思い上がりを考える」というテーマのA4の4枚の論文には、こんなことが書かれています。名古屋で講演された原稿の抄録。下の新聞記事も参考までに・・・

「自然(あるいは神)は、その意に適した生き物を、適者生存と自然淘汰という原則の中で創造し、進化させてきました。ところがその反面、人間は自分たちだけのために、自然(あるいは神)の意に逆らって、動物たちを拘束し、さらに手を加えて利用してきたことも事実です。

 例えば犬科の動物であれば,オオカミをはじめジャッカルやコヨーテ、キツネなど彼らに似た姿格好が、ごく自然の形態であり、適者生存の姿といえます。ところが,オオカミを先祖とする犬のなかには、人間によって手を加えられ余りにも変造された結果、先祖のオオカミとは全くと言ってよいほど似ても似つかぬ、かけ離れた姿格好になってしまった犬種が存在していることも事実です。このような犬種のなかには、人間による興味本位のお陰で、おかしな格好に変造されたがために、生まれながらにして身体的な不幸を強いられ、苦痛を味わわされている犬たちがいます。

 敢えて譬えるとすれば、短頭種の代表であるブルドッグが挙げられます。頭が大きく、口吻が極めて短く(鼻がペちゃんこで)、足の短いずんぐりした体形は、確かに愛嬌があり、思わず微笑んでしまう雰囲気はありますが、解剖学的あるいは形態学的な面からみますと様々な欠陥が示唆されています。
 頭が大きいために、自然分娩が難しく、殆どが帝王切開で生まれてきます。口吻が極めて短くなったがために、目の下など顔中に皺が多くなり、不潔になりやすくなります。また上顎が短くなったために、軟口蓋(口の中の上顎の奥にある柔らかい天井部分)が後退し、垂れ下がって気道を塞ぐ格好になります。つまり、空気の出入り口の前に分厚いカーテンがぶら下がっているようなものですから、呼吸がし難く、常に息苦しい生活を余儀なくされているわけです。その証拠に、ブルドッグをはじめ、短頭種は凄い鼾をかきます。まるで、隣の部屋に恰幅の良いオジサンが寝ているかのようです。

 また犬は呼吸によって体温を調節します。体温で熱くなった呼気を外に出して、涼しい空気を体内に吸い込むというわけです。車でいえば、効率の悪い空冷式なのです。従って、このように呼吸がし難い犬は、体温調節がうまく働かず、暑い夏には熱中症になりやすくなります。」

     

コメント (6)
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