湘南オンラインフレネ日誌

フリースクール湘南オンラインフレネ学習的就労支援活動・災害ボランティアの実践を書き溜めていきます。

父の在宅介護が終わり入所への移行が始まりました、ブログの休止期間すみませんでした

2010-07-03 08:02:04 | 引きこもり
我が家の日常が急転回している。母の神経内科の診断が30日にあった。原因不明。ただ難病の初期症状という線は消えた。検査入院は避けられたものの、母の眼の奥の違和感と、突然の引きつれ、歩行浮遊感、利き足の外股化、頻繁に起きる四肢のこむら返りは続いている。もともとアザが出来やすい体質だったが、両手に1cm径のようなアザが点々と出来て、本人の不安は募るばかりだ。X-P画像から頚部と腰椎に年齢より進んだ萎縮があり、7日に腰のMRI検査をすることになった。神経眼科は「眼瞼けいれん」と診断。美容整形で使われるボトックス治療と瞼の油粒を取り去る軽度の手術を行った。効果は10日から3週間後に現れると言われていたが、昨日つまり2週間後、診察の際、医師と母が対立してしまった。母は術後、刺すような引きつれが起こることで「注視」が出来なくなり、文字を読むことが全く出来なくなったことと、処置部のまばたきの際のひどい痛みが治まらず、しかも元の眼の奥の違和感も治らないと主張。医師はこれ以上の処置は考えられない。だめなら3ヶ月程度で効き目が抜けると応答。ただ「眼瞼けいれん」であることには変わらないという。神経眼科も神経内科も介護に関わってはいけないと警告を出した。

一方父は6月に入る頃から、朝、全く歩けなくなった。ベッドからの移動はベッド下への尻餅や、ベッド柵に踝を挟んで転落という危ない状態が続き、ベッド下から立ち上がれなくなった。こういう歩行困難がありながらも、つかまり歩きで階段に近づこうとした。階段を降りようとし、手すりの無い部屋の出口で立ち往生して転がった。奇妙な物言いが続いた。「ガスが点けっぱなしだ」「床屋に行く」と主張し、階段を降りると言い張った。下半身、紙パンツを下げパジャマズボンを足に絡ませた状態で、通過したところは尿の道が出来ていた。ショートステイやデイサービスのための階段昇降が困難となり、急な意志喪失から落下の危険が出てきたために、座った状態で横向きに昇降する方法を実施。父の抵抗の中、横すわり型の昇降法に移行しようとしていた。

28日の夜、平塚の認知症フロアのある老健から突然連絡が入り、空きベッドが出たとの話。翌日の父の担当者会議の直前に、急遽施設入所が決まった。入所は今度の月曜日、5日である。父の階段昇降の危険回避のために、ベッドを1階に下ろすか、入所までの中継ぎの横向き座位昇降法に切換え、トレーニングかとの議論は、突然方向転換となった。入所ということで、サポートが終了することになった。父は在宅介護から老健入所となり、入所しながら特養の空きを待つ。場合によっては、この老健に数年入所することもありうるということで、父母の体調低下の際で、場面が急転回することになった。今後は定期的な施設訪問が家族の課題となる。

排泄物まみれの格闘ともあと3日。階段戦争とも、おむつ戦争とも一応一区切りである。私の介護は母の介助へと移るが、父の介護から母は直接は解放されるので、症状も軽減が期待できる。

しかし、翌日の担当者会議の場では、在宅介護の終了とは言わなかった。事務的には終了ではあるが、父が老健で騒動を起こすことは、目に見えているからだった。「勝手にしろ」という形でしか父の入所合意は取れていない。現にショートステイの場で「タクシーを呼んでくれ、帰る!」と騒ぐことが起きていたから話は壊れることもありうるのだった。職員の指示に従わないことは、職員の許容の幅は大きいが、帰宅願望と大声は、他の入所者に伝染するために一番嫌がられている。他害・自傷は、勿論精神科領域に入ってしまうから退所の可能性があるが、父に自傷・他害傾向はない。問題は帰宅願望と持ち前の凄まじい大声である。だから、これから2週間位は油断が出来ないと考えている。ことはそんなにスムーズに動くはずが無いのだ。

このことは、集まった関係担当者に、次の施設の空き待ちになる間の在宅介護の復活がありうると話し、父ならばと皆がうなづくという困った結果で会議を終えた。しかしながら、5日から父は平塚に移る。次のステップに移行する。空白の土日、無難に移行して欲しいと願う。

すでに頻繁なベッド下への落下、私たち家族のミスによる2日金曜の母の横浜の大学附属病院神経眼科受診の際の父の外泊依頼し忘れが起き、最後の最後までケアマネさんとその特養、在宅介護サービス、訪問看護の関係者の方がたには迷惑をかけてしまった。

急遽デイサービスで父を預かってくださり、帰りの迎え入れと階段昇降、家族帰宅までの父の見守り(ヘルパーさん2名)を組んでいただいた。これは、時間内に私が帰宅できたために、無難に終わったのだが、結果的にヘルパーさんたちとは、父は意識していないが、お別れの場を持つことが出来た。また慢性便秘5日目、父の便が出ていないことから、訪問看護もお願いした。医療用浣腸をして便を下ろした。これも看護師さんと父のお別れの場となった。こうして昨日、一区切りとなったのだった。

私は特養入所の順位が下がるとは思うが、今回の老健入所の話は入所希望申請を出している特養に報告しておく必要があるのか悩んでいた。ところが担当者会議の際、施設職員さんたちは、入所順位が下がることはないという。意外な感じがするが、それならばと来週から連絡をしていく。

結局、回った老健・特養は20箇所弱となる。認知症男性は、露骨に嫌がられている。また転倒常習犯もまた警戒されている。約半数強の事業所では先方から断られ、残りも父の状態との関連で、男性部屋が職員の常駐する部屋から離れているので見守れないからとか、男性用の部屋の回廊の反対側にトイレがあって、きっとポータブルトイレを無視して父が彷徨い出し、手すりが途絶えているので転倒が予想されるとか、更には各室トイレがあり、部屋のスペースも広く作られているが、ベッドからトイレまで、その広い空間を横切らねばならないために、手すりが途切れて転倒してしまうというような贅沢な問題があって、私の側から利用を避けたケースがあった。また施設が古いために、4人部屋しかなく、協調性に欠ける父の場合、様々な問題が考えられた。元気なら「仕切り屋」同士の衝突や、調子が悪ければ周囲入所者を怒鳴ったりすることも起きる。部屋は互いに離れた2人部屋か個室が必要ということから条件が合わなかったりした。

特別な例としては、職員の制服が食品加工業の制服のように真っ白で薄気味悪かったり、規則違反即時退所の誓約書を書かねばならなかったり、定型リハを拒否する人はダメと条件が付く老健とか、発病時、系列病院に入所の契約書を出せば入所期間が延長できるという、なにやら怪しげな老健、宗教団体経営の明らかな異質な雰囲気をもつ施設ということで、特異な宗教を持つ父の反発が起きそうな施設という極端な例があった。

とにかく、これらの入所施設はすべて駅から遠く、車を持たない者が巡回するのは、一日3箇所が限界だった。バスの本数がないのだ。衣類がレンタル業者と契約が無く、少なくとも毎週、家族が衣類交換に足を運ばなければならないところもあった。入所者は家族の支えがある方のみとのこと。これも困った。

ある施設では、ショートステイが条件となっていて、父を預けたら初日、父の座っている車椅子のブレーキがかけられておらず、廊下の真ん中に放置しており、対面しておかれていた認知症の進んだご婦人が至近距離で、「食事をまだ食べていない」と職員を大声で呼び続けており、その方の車椅子のブレーキもかかっていなかった。その車椅子の両側を忙しく職員が通過していくが、だれも異常を直さない。こわい状況を見せられ、父の帰宅時、施設が外注した移送のボランティアさん委託の関係上、質問しても移送ボランティアだから父の様子はわからないの一点張り。やむなく電話。ところが担当者に伝言するからと先方が切ってしまうが応答がなかったり、父の肩と、同じ側の膝に砂がついていて、ひざに擦過傷と一部青あざがあったにも関わらず報告がなかったりした。父専用の我が家が借りた車椅子は、尿を長時間放置したための、のけぞるような悪臭を放っていたところもあって、私の側から入所を避けたケースもあった。

結局申請成立、順待ちとなったのが7箇所。そのひとつから空きベッドの連絡が入ったのだった。このなかには、診断書の書式が独自のもののみで、コピーが使えないので数千円をかけて書式を医師に書いてもらわねばならなかったところもある。行きはなんとかバスがあるが、帰りのバスが1時間に1本しかなく、周囲に休憩できる店のひとつも見当たらない場所もあった。雨のときなどを考えると、タクシー予約を使わざるをえないのだった。

この入所相談は、仕事の巡回業務や、三食の食事や家事介護の隙間に回るため、一度家に戻って紙パンツ交換・食事作りをして、再び相談先を回るという効率の悪い、いや年配の主婦の方には明らかに無理な状況にあることがわかる。地域包括支援センター経由の相談では、結局問題の多い当事者を抱える家族は、現場を観ておく必要があって、包括支援センターでは場所を教えてもらう以上の協力が得られないというか、センターも当事者のデータ不足という状態にあり、マッチングが難しいという状態にあった。最終的には歩いてみないとわからない。あとは家族にお任せ式にしか対応しきれないだろう。

一応、入所が決まった我が家は、父の説得という課題に直面している。母の体調の悪い中の説得なので、父の応答が苛立つ母の怒りに直結しかねない状況にあって、難航している。あと2日である。

搬送は市外なので、介護タクシーを使う。介護タクシーは包括支援センターに情報がある。その手配は済んだが、我が家は二階の父の居室から玄関までの階段移送を行ってくれる業者に限られた。料金は普通のタクシーの深夜料金と大差ない。24時間対応でもあり、ありがたい助っ人である。ただ看護師や医師が同乗する医療搬送サービスは異様に高額なので、避けたほうがいい。

私が経験的につかんだ、半身麻痺側の機能を使わない階段昇降の座っての移動法や、つかまる所のない場所で立ち上がらせる生理曲線利用の回転誘導法、サラダ油容器改造の男性器用排尿樋などは使う場が無いだろう。少し残念ではある。

こうして、ともあれ急場は通り過ぎた。あとは何とかなると思いたい。

ブログも、本来の社会活動系の情報に戻れるだろう。

まずはご報告まで。


(校正2回目済み)

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