日々のことを徒然に

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三度許すまじ

2017年08月06日 | 社会 政治

 ふるさとの街焼かれ/身寄りの骨うめし焼土に/今は白い花咲く/ああ許すまじ原爆を/三度許すまじ原爆を/われらの街に(1番の歌詞)。これは原水爆禁止運動とともに歌い継がれている「原爆を許すまじ」(作詞:浅田石二 作曲:木下航二)。近くで開かれたミニ原爆展会場で、墨書きされた歌詞を見て、場所などは記憶していないないが何度か歌ったことを思い出した。

 この歌が生まれたのは1954(昭和29)年、太平洋ビキニ環礁での水爆実験による第五福竜丸事件を契機に始まった原水禁運動が広がるころに作詞されたという。広島で創作されたと思っていたら東京だと知って驚いた。この歌が「今も歌われているのは、むしろ残念。核兵器廃絶が実現していない証だから」と話すのは作詞者の浅田石二さん、歌が誕生した63年前と同じ状況だという。

 国連がゆるとしている核兵器保有国は米英仏露中の5ヵ国、他にも数か国が保有しているのは公知の事実。東西冷戦が消え削減への道も進んだが、今、削減への道は途絶えている。この現状を改善させるのは唯一の被爆国日本しかないと思うが、世界の潮流に逆らう方向で対処しようとする姿勢に疑問を感じる。

 原爆死没者慰霊式・平和和記念式典、広島市長は平和宣言の中で述た一つに「国連の場で、核兵器廃絶に向かう明確な決意が示された。平和主義の体現へ日本の加盟を含む条約の締結を促進する」よう国に要請した。総理の式辞では「核の保有と非保有両方の中に立って努力する」という従来通りで具体的内容のないものだった。「平和のため命の重みや相互理解を粘り強く伝える」という小学生の「平和への誓い」は具体的で将来を託せる気がした。公務で入市被曝した父は目にした惨状を話さないまま急逝し50年余、現状をどう見下ろしているだろう。
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