昨夜は近所2カ所で納涼祭りがあった。8月が近づくと「盆踊り大会」が地域挙げて行われていたのは子どもころのことになった。櫓の上で「ちょいと出ました私は・・・」で始まる音頭と太鼓の音に合わせて櫓の周りを輪になって老若男女が踊っていた。それは、過去1年の間に亡くなった人のみ霊を弔ってから始まっていた。
今は音頭ではなく、電子機器に閉じ込められたプロの歌声が拡声器から流れ、それに合わせて輪を作って踊るのは主に子どもたち。アニメなど私にはよく分からない歌唱が流れる。子どもたちは喜んで輪の中に入って行く。新しい曲でも太鼓がそれに合わせて叩かれると、それなりの雰囲気が会場にただよう。
それでも城下町時代から続く伝統の小糠踊りは情緒があり、早いテンポの調べから離れひと時の落ち着きを感じる。夏休みになってから小学校講堂で練習したという子どもたちが大勢練習の成果を見せてくれた。保存会皆さんの音頭を久しぶりに聞き楽しめた。テント張りの屋台は今年も大賑い、大きく元気な声は心地よい。
昼間の暑さは日が落ちても運動場に熱気として残っている。西の空からひと雨降りそうな雲が広がってきたが会場の熱気に押され雨の出番はなかった。8月の錦帯橋の花火大会が昨年から中止、氏神様の祇園祭は終わっており、夏の行事はこれで終わりになりそうだ。
(今日の575) 踊る輪の周りはスマホ輪を作り