午前・午後とも降水確率90%の予報でも陶芸教室の予定は変更にならない。迎えのバスが集合地点についたころは可なりの雨足だった。バスの窓は曇る、海抜500メートルにある会場周辺は濃い霧に覆われ、紅葉の山姿は見通せない。そんな中、申し訳なさそうに花水木の赤い実が窓外に並んでいる。ありがとう。
夜も降水確率は90%。日本では季節の変わり目に雨の日が多くすっきりしない日が続く。変わり目の雨を梅雨と言いあらわす。春は菜種梅雨、夏は梅雨、秋から冬に向かう雨はちょうど山茶花の咲く時期に当たる事から山茶花梅雨という。垣根の垣根の曲がり角 たき火だたき火だ・・・、街中でたき火はできなくなった。山茶花だった生け垣はブロック塀に変わりあまり見かけなくなったと感傷気味に思うは古いのか。
こんな空模様の中一人の修行僧をみた。軒下で借りた長椅子の上で座禅をし瞑想する姿を初めて目にした。軒を貸す人によると托鉢もされているという。僧衣をまとったその人のことは知る由もないが、一心な姿は凡人の私にも分かる。後から思えば、座禅の側を通るとき何故かちょっと避けたように思う。座禅は禅宗で行うことが多いという。修行をする人に四季は無いかもしれない。
この時期の雨は薬雨ともいい、動物たちよ水を飲んで冬眠しなさいという自然の恵み雨という。この頃の晴れた日を小春日和といい温かい、山茶花梅雨の日は寒い、この繰り返しの先に本格的な冬がやって来る。エルニーニョ現象の影響で暖冬の予想がされている。身体的には暖冬歓迎だが果たしてどうなることか。