日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

そろそろ

2014年11月21日 | 生活・ニュース


 「そろそろ考えるか」「まだ早いよ」、これは歳暮用品が並んだ棚のそばで偶然聞こえた夫婦の会話。主人の目は今ブームの地元日本酒の棚に向いている。1万円買えば千円分のポイントがつく、そんな幟が何本も誘っているが客はまばら、まだ早いが共通した感覚なのだろう。早いと思うが、お節の予約も始まっている。食品価格の上げが続くのではこちらは早い方が望ましいのか。

 師走の総選挙が決まった。国民には理解できない政治の裏舞台の駆け引きがこうした結論だろうが、その費用700億円は痛い。時は師も走る、というこの時期だから先生と呼ばれる議員先生も走るのだろう。気の毒なのは1年生議員、任期の半ばで無職、午後からは前議員に変わった。再び赤絨毯を踏めるという確約はない。そこへ戻るためひたすら走って走って走って票を集めるしかない。まだ早い、は命取りになる。

 「足もとに気をつけて、そろそろお帰りませえ」、これは人を見送るとき祖母の口癖だった。「蝸牛 そろそろのぼれ 富士の山」という一茶の句がある。二つのそろそろは、時間をかけてゆっくり行動しなさいよと言っている。昔の田舎道は石ころがあり凹凸の状況、祖母の見送りは誠に親切だった、今にして思う。

 間近に迫っていることも「そろそろ」と表現する。前議員が駅頭でのインタビューへの答えもそこそこに、東京駅のホームへ向けて駆け出す姿は真剣な顔をしている。自分のために一刻も時間をおろそかに出来ない姿だ。選挙は国会で日頃どちらを向いているかが問われる。この選挙、歳末商戦にどんな影響を与えるのだろうか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする