日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

一呼吸

2007年09月16日 | 回想


あのときの「声」が慌てた気持ちを落ち着かせる方法を教えてくれた、と考えている。

夕食後、虫のしらせにせかされるように入院している父の様子を見に行った。突然の訪問に父は驚いた。父は退院へ向けて順調に回復していることが分かった。が、消灯前帰り支度をしているとき再発した。

そのころ、我家には電話がなかった。時間になっても帰らないことを心配しているだろう、と思いながらも父の受ける処置を見ていた。しかし2時間後、父は両親のもとへ逝った。

どうしようか、消灯で暗くなった廊下で思った。家には病身な母と妹2人が留守番をしている。遠くにいる弟にもまた親戚にも連絡しなければ、葬式も・・・・・・いろんなことが浮かんできた。特に、床についている母へどう伝えるか、悩んだ。

その時、「落ち着け、一呼吸しろ」という「声」がどこからか届いたような気がした。誘われるように声の通り「一呼吸」した。不思議、そこに落ち着いた自分がいたことを今でもはっきりと記憶している。

40年余前の葬儀の日は、今年と同じように残暑の厳しい日だった。

今も何かあり落ち着かねばという時、気持ちのいらだつ特には「一呼吸」をする。そして意識して落ち着いたと思い込むようにする。会社勤めの後半はこのコントロールで乗り越えたこともあった。でも、時には役立たないこともある・・・。それは未熟の証と分かってはいる。
(写真:何呼吸も遅れてやっと開いた向日葵)
コメント (4)
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