ヨブ記 7章
夕焼けの空の下を歩きました。数日前は山歩きをしましたが、ここでは平らな道。しかし、どちらにしても毎日しっかりと歩くことができるのはありがたいことです。
ヨブのことばは、7章ではエリファズに向けられているのではありません。1−6節は独白、そして7−21節は神への祈りです。初めの部分からは、この時ヨブが受けていた苦難、肉体的な苦痛の激しさを垣間見ることができます。4節で彼は、「夜は長く、私は夜明けまで寝返りを打ち続ける」と語っています。病やケガで負った痛みによって夜も眠れずに悩まされた経験した人は少なくありません。このままずっとこの痛みとつき合わなければならないのだろうかと考えるとたまらないと言った方のことをここから思いました。さらに、6節の終りの「私の日々は、…望みのないままに終わる」ということばは絶望的です。
7節以降でヨブは神に祈ります。何も語ってくださらない神に向かって彼は何を祈るのでしょう。「心に留めてください」とは、私に語ってくださいというヨブの思いが吐露されたものに響きます。彼はこのような苦しみを味わっているのに神が沈黙しておられることから、自分が神に見張られている、敵のようにみなされているとの恐れをいだいているのです。
16節の「もういやです。いつまでも生きたくありません。かまわないでください」とのことばは、わがままのように聞こえますがそうではありません。神との関係を信じることができたならばどんなに苦しくても耐えられる、しかし神は何も語ずに、私を見張っているようだ。それならば、もう構わないでいのちを取ってほしいと願っているのだと、ここを読みました。
17節のことばは、詩篇8篇にもあります。詩篇からは神に造られた人間の積極的な姿が伝わってきますが、ヨブのことばは違います。彼は自分に向けられる神の冷ややかな視線を感じているようなのです。
「あなたが私を捜しても、私はもういません」ということばは、「神よ今、私に語りかけてください」との叫びとして響きます。