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☆島田さん、真面目だよ。

2007年08月26日 01時59分56秒 | 文学
夏目漱石の「文学評論」(岩波文庫)が復刊されたので読んでいる。現在58ページ。
いま空前の漱石ブーム。
イギリスの小説を読んで何か感想を抱き、そのあとイギリスの評論家がその小説についてまるで違う見解を述べていた場合、そちらの意見に傾いてしまいがちだ、というように漱石が言っていて、なるほどと思った。
島田紳助でも横山ノックでも田代まさしでも山口美江でも朝青龍でも首相でも、まあだれでもいいのだけれど、そのひとを贔屓にしていたのに、なにか問題が出てきて、世間の評価ががらっと変わってしまったときに、それでもまだ私はあのひとのことが好きだ、とはなかなか言いにくい。好きであることを隠したり、もともと好きでも嫌いでもなかったことにしたり、もっとひどくなるともともと嫌いだったことにしてしまったりすることがある。しばらくすると、自分でも結構それを信じてしまう。
まあしかし、できればそういうことはしたくない。
間違ったんなら間違ったということを古傷のように負っていたほうがいい、と思っている。

まあそれはどうでもいいことだけれど、このあいだ見たNHKの「虞美人草殺人事件」において、島田雅彦が今年、朝日新聞の連載小説を担当するということを明かしていた。
これは、ちょっと愉……、あっ、いや、そうでもないか。
あまり愉しみでもないけど、どんなものを書くのかしばらく読んでみてもいいかもしれない。
現在は夢枕獏と荻原浩の連載。どちらも読んでいない。
だれがいいのか、現代作家をほとんど読んでいないので、まるっきりわからないが、村上春樹とよしもとばななであれば確実に毎朝読むと思う。5分ほど早起きできるかもしれない。
あとは、町田康だったら興味があるから読むと思う。でもこの前どこかで新聞連載をしていたらしいからやらないだろう。
重松清もおもしろいらしいけど読んだことないので読むと思う。
あさのあつこで題材が高校野球だったら読む。これは確実。

島田雅彦の小説はいくつか読もうとしたことはあるが、どれも読めなかった。たぶん合わないんだろう。
そのあと彼のエッセーのようなものを読んだが、2回読んで2回とも(確かそのうちの1回は辻仁成の「ピアニシモ」の文庫本解説)、村上春樹の悪口のようなことを書いていて、もう二度と読むまいと思った。2回読んで2回悪口ということはかなりの確率で悪口なんだろう。
好きな作家を悪く言われても別に平気なんだけれど、嫉妬? と思い、いやになった。
そんなに同じことを繰り返さなくてもなー、村上春樹がいなくなっても島田雅彦には流れないだろうし、とも思った。
それ以来、読もうと思ったことはない。
しかし、島田雅彦の新聞連載小説が以下のようなものだったら確実に読み続け、涙すると思う。

あらすじ
売れない流行作家Sは、マラソンとパスタが趣味の超流行作家Mの小説の新刊が発売されるたびに読み、ひそかに嫉妬の炎を燃やしていた。
彼にはなぜこんな俗な小説が売れるのか理解できない。
Sはマスコミにほとんど登場しないMの自宅を調べ、刃物を持って会いに行く。しかしMにはなかなか会えない。

タイトルは「海辺のM」とか。
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