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丸谷才一『裏声で歌へ君が代』

2015年01月02日 02時42分59秒 | 文学
NHKの「紅白歌合戦」は中森明菜と中島みゆきがよかった。
中森明菜は話している姿も含めて、伝統芸を見る感じだった。歌も良かった。なつかしい。
中島みゆきはやはり素晴らしい。CDも買わないし、借りないし、コンサートにも行かないが、私はもはや中島みゆきのファンだと思う。あんなに歌で魅了する人はいない。

図書館で借りた丸谷才一の『裏声で歌へ君が代』(文藝春秋『丸谷才一全集 第四巻』所収)読了。
ぜんぜんおもしろくなかった。
ほんとうに、ほんとうに、ぜんぜんおもしろくない。
最初のころは少し期待したのだが、残念でした。
上下二段に分かれるところがあり、麻雀牌やテレビ画面の絵が登場することは昔文庫をパラパラとめくったときに見て知っていて、そこを期待したのだが、そこもおもしろくなかった。ここまでおもしろくなかった丸谷才一の小説というのはない。江藤淳が怒るのもわかる。
ちなみに、上下二段に分かれるところは、上下の話が同時並行的に進行する、わりと画期的な表現ではある。
この前NHKの「スイッチインタビュー達人達」で、木皿泉と対談していた佐藤健が、脚本というのは相手の台詞が書いてあって、そのあと「○○は驚いた」とか書いてあるから相手の台詞の終わるのを待って驚く演技をしそうになるがそうではなくて、相手が話しているうちに驚いているべきなのだ、と語っていて「なるほど」と感心したことがあるが、『裏声で歌へ君が代』の上下二段の部分を読んでいてそれを思い出した。

おもしろくなかったので迷うところだが、続いて『たった一人の反乱』も読んでみるかな。
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