宮下奈都『羊と鋼の森』(文春文庫)を読む。
恩田陸の『蜜蜂と遠雷』を読んだのだがあまりにも喰い足りない感じで、もう少しピアノを題材にしたものを読んでみようと思い、ピアノ調律師が語り手のこの小説を読んだ。
登場人物がみんな優しく、傷つきやすい感じで、特に語り手の感性にだんだんとついていけなくなった。『蜜蜂と遠雷』よりはおもしろかったのだが、この傷つきやすさについていけなかった。
傷つきやすいことが文学なのだろうか、という疑問を抱えながら途中からずっと読んでいた。
「めんどくさいよ、外村くんって」(230頁)という台詞を語り手は言われるのだが、ほんとうによくぞ言ってくれましたと思った。外村くんのような、傷つきやすく、いろいろな疑問を抱えて、たいしたことでもないことに大袈裟に驚く人って、いまではほんとうにめんどくさいなと思うけれど、二十代の頃は僕も多少はこんな感じだっただろうかと反省する。でもここまでのひとはなかなかいないだろうな。
こんな新入社員はいやだなと思う。
それは調律をキャンセルされるだろう。
恩田陸の『蜜蜂と遠雷』を読んだのだがあまりにも喰い足りない感じで、もう少しピアノを題材にしたものを読んでみようと思い、ピアノ調律師が語り手のこの小説を読んだ。
登場人物がみんな優しく、傷つきやすい感じで、特に語り手の感性にだんだんとついていけなくなった。『蜜蜂と遠雷』よりはおもしろかったのだが、この傷つきやすさについていけなかった。
傷つきやすいことが文学なのだろうか、という疑問を抱えながら途中からずっと読んでいた。
「めんどくさいよ、外村くんって」(230頁)という台詞を語り手は言われるのだが、ほんとうによくぞ言ってくれましたと思った。外村くんのような、傷つきやすく、いろいろな疑問を抱えて、たいしたことでもないことに大袈裟に驚く人って、いまではほんとうにめんどくさいなと思うけれど、二十代の頃は僕も多少はこんな感じだっただろうかと反省する。でもここまでのひとはなかなかいないだろうな。
こんな新入社員はいやだなと思う。
それは調律をキャンセルされるだろう。
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