ポン・ジュノ監督と言えば、アカデミー賞やカンヌのパルム・ドール受賞作の『パラサイト・半地下の家族』が代表作だろうが、『半地下』の半分以上は喜劇だが、『殺人の追憶』には喜劇要素はゼロ。農村で起こった連続強姦殺人事件を追う刑事たちが主役。地元警察の刑事役にはソン・ガンホ。彼は『半地下』でもパラサイト家族の長を演じている。
ソン・ガンホ演じる刑事は「自白」主義でつい、容疑者に暴行したりする。もう一人、ソウル市から赴任してきた理知的な刑事は「証拠」主義と捜査方法は異なるが容疑者を特定する前に次々と被害者が殺される。
これでもかというほど、韓国の裏側が見えてくるようになっている。もっとも日本の農村も同じような状況かも知れない。
犯人はどこにいるのか。解けない謎を残して映画は終わる
この、事件、実際のモデルの事件がある。10人以上の被害者がいて、捕まらなかったが実はこの映画ができてから13年後(半地下の年)に別の殺人事件で服役中の男とDNAが一致した。15人殺したそうだ。事実は映画より過酷だった。時効の壁により罪が問えないそうだ。
DNA検査技術が進んだ事が逮捕に繋がったようですね。
ありがとうございます。
含蓄のある映画ですね。