ひびレビ

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「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」を見て

2019-04-18 07:24:32 | テレビ・映画・ドラマ
「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」を見ました。

 21世紀を迎えた春日部に新しく出来た「20世紀博」。それは万博や昔の遊びなど、かつて子供だった大人たちが夢中になった20世紀の魅力が詰まったテーマパークだった。ひろしやみさえも例に漏れず夢中になり、いつしか春日部の町にも懐かしい20世紀の雰囲気が漂い始めてる。
 だがそれは、20世紀を取り戻そうとする組織「イエスタディ・ワンスモア」と、そのリーダーであるケン、チャコらによって仕組まれた巧妙な罠だった。作戦決行の朝、大人たちはみな自ら進んで20世紀博へと向かい、しんのすけたち子供たちは町に取り残されてしまう。
 果たしてしんのすけたちは大人たちを、21世紀を取り戻すことは出来るのか・・・


 クレしん映画に燦然と輝く名作「オトナ帝国」を久々に視聴しました。クレしん映画の中でも比較的見た回数の多い映画ですが、何度見ても面白いのはやはり名作故ですし、今回新たに感じたこともありました。

 冒頭こそ、20世紀博楽しそうだなーと感じるのですが、「明日の朝お迎えに上がります」という放送直後から雰囲気が一変。ひろしとみさえは明日に備えてと晩御飯も食べずに床に就き、しんちゃんとひまわりには野菜が1本投げ渡されるだけという散々な有様。
 加えて翌朝になると、ひろしとみさえがお菓子を貪っている様にしんのすけは驚愕。ここら辺、改めて見ると結構「怖い」シーンですね。これまでの映画にも強敵は数多く登場してきましたが、それとはまた違った怖さがあります。しんのすけを助けようと海外に行ったこともあれば、しんのすけと共に巨悪に立ち向かってきたこともあるひろしとみさえが、しんのすけとひまわりを蔑ろにする様は見ていて辛い、怖いものがありましたね・・・これ単体ならまだしも、続けて映画を見ているとより一層そう感じます。

 そこからのかすかべ防衛隊による奮闘もまた面白い。園長先生の運転を見ていたからという理由で幼稚園バス運転の先陣を切るボーちゃんマジかっこいい。ネネちゃんはバスガイドっぷりもさることながら、飲み屋のママ感がやけに板についていましたね…


 そして言わずと知れた名シーン。ひろしの回想が訪れます。映画でもたびたびひろしの足は臭い、とネタにされていますが、まさかその臭さに感動する日が来るとは思ってもいませんでした。
臭いのはひろしがこれまで長い長い道のりを歩き続けていたからこそ。父の自転車に乗って揺られた日々から始まり、自分が子供や家族と共に自転車で出かけた日々で締めるのが本当に素晴らしい。足の臭さはひろしの努力の証であり、多くの人々と共に20世紀を歩き続けた証。子供のひろしには決して無い臭いが、ひろしを現実に引き戻すというのが何とも…加えてひろしがしんのすけを涙ながらに抱きしめるのが最高です。
その後のみさえは「クサっ」で元に戻るのが何とも(笑。

ラスト、21世紀を取り戻すためにひたすらに走り続ける野原一家のシーンもまた素晴らしい。しんのすけが必死に走り続けるシーンもそうなのですが、20世紀の町を抜け出す際に、何でこんなに懐かしいんだと涙ながらにひろしが脱出しようとするシーンもまた印象的です。否定しても、21世紀を歩もうと決めても、懐かしさには抗いがたいという切ない気持ちがひしひしと伝わってきます。


懐かしさに浸るのは、それはそれで楽しい事ですが、懐かしさだけでは先に進めない。今を如何に生きていくか、良くしていくかを考え、歩き続けて行かなければならない。未来へ歩んで行くことの大切さを感じた作品でした。
 
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