カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

待つのが苦痛なのは

2013-08-12 | HORROR

 特に体調が悪い訳ではないが、病院には割合行く方である。特に恨みは無いが、特に好きなところでもない。注射が怖いというのはあるけれど、医者や看護婦が怖いということでもない。嫌だと思う最大のものは、待たされることである。
 最近の大きな病院は、さすがにいろいろ工夫がなされるようになっていて、だいたいの待ち時間を表示してくれるようになった。また予約をしておくと、ほぼその予定時間通り受診できるようにもなった。これは本当にありがたいく素晴らしい変化だと思う。以前のどれくらい待たされるか分からないという時間ほど、世の中の苦痛の上位のものは無かった。おそらく刑務所は個人の時間を奪うことで刑罰としているところでもあると思うが、病院の待合よりは待つ時間がそれなりに明確だから、病院よりは親切であるといえるくらいだと思う。人によっては待ち時間に具合が悪くなって、もう待てない(耐えられない)から帰ると言い出すということもあった。何とかなだめて待ってもらう訳だが、どれくらい我慢が続くのか分からず、本当に閉口したものだ。これに懲りてますます受診を怖がり、よほど重篤にならない限り暴れて受診しないということにもつながっていたように思える。
 実際に診てもらって処置をされる段階になると、痛みなどの苦痛があったとしても、なんだかホッとしている。もちろん痛いのは嫌だけれど、逃げられないというのはなかなか度胸が据わるような感じだ。ごちゃごちゃ言わずどんどん何かされている方が、かえってもうどうでもいいという気分になるかもしれない。「さて、切開するかどうしましょうか?」などと言われるような事の方が、はるかに恐ろしい気がする。
 実際の苦痛より待つことの方が恐ろしい。ヒトは自分の想像力の方が苦痛が大きい、ということなのではなかろうか。
コメント
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