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カワセミ側溝から

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

グーグルも酷い会社に成り下がった

2025-05-02 | HORROR

 事の始まりは、グーグルの写真や動画などの整理をするよう誘導されたことだ。グーグルでは、もともとクラウドに個人の記録を無制限に保存できる機能があった。だから何の心配もなく、普通に使っていた。以前にアマゾンに写真を保存する作業をしていて、大量の複製した写真が生まれて膨らんでいき、整理するのに多大な時間を費やしたことがあった。つまるところ情報はあんまりストックしておけないというのがあるようで、最初のころは容量を気にしなくても、膨大な余裕があるという触れ込みだったにもかかわらず、いつの間にはそれらは嘘になって、なんでもため込めない時代に突入してきたようなのだった。そうであるにも関わず、さらに日々情報はたまり続けている。
 そういう背景もあって、あんまり積極的なことはしなかったのだけれど、警戒はしていた。いらないファイルなどはこまめに消すなど、やるべきことは最低限やっていたとも思う。
 しかしながらグーグルは、一方的に方針を変えてきたのだ。15ギガまでを上限として、それ以上を有料サービスに切り替えてきたのだ。何度も何度もパソコン上には金を払えとアナウンスが流れ、そうしてそれをしないと正常にはサービスが働かなくなる可能性が示唆された。完全な脅迫である。
 仕方が無いので、さらに写真動画なんかをサクサクと削除しましたよ。ほんとに。仕事でも私用でも、基本的にグーグル使ってますんでね。動かなくなったら困るじゃないですか! てな感じで、かなり消してまくって、使ってない資料なんかも消せ、って指導も受けて確かに消しました。確認せよ、とかも書いてあった気もしないでは無かったけど、使ってないのならいいだろう、って普通は思うのである。思わない人間なんていないのである。おそらく相手はAIだから、彼には感情なんて無いのである。そんなことも知っているので、アドバイスなんて適当に聞くしかないじゃないか。
 ということで日曜の朝になると、毎週僕はFBになぞなぞ問題を出している。なので土曜の夕方に明日の朝何の問題を出そうかな、と資料に当たることにした。なぞなぞの過去問と、そのネタになりそうなダブルミーニングになりそうな単語帳を、僕はドキュメントにしたためていた。以前ワードに書き込んでいたのだが、全部消去してしまうという事件を起こしたので、懲りていたのだ。クラウドにあるのなら、消しても痕跡を探せるだろう、という考えもあった。で、いつものように開いてみると、なぞなぞの痕跡がきれいさっぱり無いのである。ずいぶん前に書いていて、開いたこともない文章の残骸がいくつかあるだけで、いつも頻繁に使っているなぞなぞが忽然と消えたのだ。慌ててあらゆる手立てを使った痕跡を探しまくって、もちろんクラウドの残骸も含めて検索しまくったが、あえなく資料は消去されたというアナウンスしか見つからなかった。またしてもやってしまった。やったのは僕らしいとは分かるのだが、誘導したのはグーグルで主犯もグーグルである。それだけは間違いない。主観的に客観的にも間違いないのである。
 ということが、やはり起こってしまう事件である。一応ワードにバックアップをしていたのが昨年の11月の痕跡があって、それを拾い出せたのは不幸中の幸いだった。一つだけに頼ったから過去に事件で大失望して落ち込んだので、いちおうそうしておいたのである。人間は少しくらいは学習するのである。
 ということで、グーグルも信用できない企業の一つに加えられることになった。人のせいにするのは、トランプ大統領だけの特権ではない。できれば痛めつけてやりたい気持ちはあるが、個人ではどうしようもない。泣き寝入りはしないが、恨み通してやる。
 でもまあ打開策はぼちぼち考えるし、せこいこと言わずに金を払う戦法もある。それは負けたような気もしないでは無いので嫌なのだが、無駄な労力を注いだうえに失望感に打ちのめされるのであれば、保険料である。まったく嫌な時代に生きていくしかない個人は、無力なのであった。
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僕の心霊体験!

2025-04-16 | HORROR

 僕は霊感も強くないし、まあいわゆるそういう事にはそもそも疎い。子供のころに「こっくりさん」が流行って、相手がグイグイコインを動かすので、すっかりインチキだと思うようになったのも大きいと思う。あれを不思議と思うとは、いったいどういう心情なのだろう?
 しかしまあ、いわゆる親しい人が枕元に立っていた、とかいう話は、その人にはあったのかもしれないな、くらいは考える。オカルト現象というよりも、人間には起こりうる話だと思うからだ。神も仏もいる世界にあって、それくらいは起こる。僕には起こらないだけのことである。
 そんな風な人間だから、これまで一度として幽霊に出会ったこともないし、不思議なオカルト体験もない。少し残念な気分がするくらい、無い。いや、不思議に思える体験はそれなりに無いではないが、それが心霊体験だったかどうか、自信が無いのかもしれない。
 学生時代に友人と集合写真を撮った折に、なんとなく心霊写真めいたものがあった。白い影のようなものが人の顔に見える上に、腕が一本多く見える。これは間違いなさそうだと思って、他人に自慢して見せて喜んでいたら、いわゆる霊感の強いらしい人から(その写真の中の一人でもあった)勝手にその証拠写真を捨てられたことがある。その時は当然怒ったが、それは僕の為だったらしい。ひどい人もいるものだが、そんなことを考えるほど人々は不健全なものなのである。しかしあれは、もったいなかったな。
 あるエッセイを読んでいたら、心霊体験をよくされる方で、いろいろ困ったことが起こった様子が綴られていた。心霊と電気関係は親和性が強いらしく、例えば携帯電話などが動かなくなったり、機材などが同時に壊れたりするようなことがあるという。お気の毒である。
 先日通勤中に信号停車していたら、突然けたたましい電子音が鳴り響いて、そのままエンジンが停止した。慌ててエンジンをかけようとするも、ドライブギアなのでエンジンがかからない。落ち着いてパーキングにシフトチェンジしたら、なんとかエンジンはかかりはしたのだが……。その時は、おおいに焦ってしまった。
 いや、これが心霊現象なのか、と思った訳ではない。ただびっくりしただけである。
 車は修理に出したが、今のところ原因は分かってない。それで心霊現象を思い出した訳だ。まあ、心当たりは無いのだが、僕にだって心霊の気に障ることくらいは、やってて当然である。もちろん付きまとわれるのはごめんだが、今のところ連続して何かが壊れる、ということは無いようである。早く修理終わらないかなあ。

※ その後、車の修理は無事に終わりました。小さい蓋のようなものが破損していて、エンジンに空気が入り込んだためらしい。そんなに壊れるようなものでもないそうで、ひょっとするとこれは……、なんて期待しているところです。ほんとは怖いですけどね。
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殺人特権を持っている人物がいる

2025-03-31 | HORROR

 NHKの滝山病院事件のドキュメンタリーを最初に観たのは、もう昨年の事だったと思う。かなりのショックを受けたが、それでも何故か半分くらい録画は見残していて、また年明けに観た。そうしてこれだけの事件であるのにかかわらず、何かモヤモヤするものがずっと残ってしまった感じを受けた。それというのも、この滝山病院の事件の大元は、患者への虐待行為をはたらいた職員の逮捕という、一連の報道で終わっているらしいことだ。滝山病院は精神科の病院で、もともと死亡退院と言われる割合の高いことで知られていたという。なかなか退院の難しい精神科の患者の、最後の行き場になっているという事らしい。事件が明るみに出たのは、そのような病院で実際に虐待を受けていた患者からの声を受けて、弁護士がその患者と相談して、動画を撮ることに成功したからだ。しかしその患者自体は、その治療中にあえなく死亡している(かなり殺されている可能性が高い)。
 映像は、職員の暴言はもちろん、ボカスカと当たり散らすように患者を殴る人々のものだ。職員や看護師を呼んだだけで、うるさい、と殴られる。「痛い」と反応するとまた殴られるなどする。しかし精神科だから、何かうめき声をあげるような患者もいる。そうするとまた容赦なく殴る。まったくひどいものだ。
 死亡退院する患者の多くは、院内感染の疑いがもたれている。多くの薬を投与され、事実上寝たきりになる。そうすると褥瘡ができる。その褥瘡から感染して、死に至るのではないかということだ。しかしそのような死に方をしたとしても、診断しているはこの病院の医師である。適切な処置として薬を処方して、最終的には死に至ったと専門である医師が判断した結果なのだ。
 しかしながらこの病院は、非常勤の職員の割合が異常に高い。その理由は、一部の職員の給与が高いからだ。その一番高い給与を得ているのが、院長である朝倉重延である。病院の利益の200%を超える金額、年収6000万以上を得ていたようだ。さらに日頃は高級スポーツカーで通勤していた様子だ。朝倉院長の父がこの病院を経営していたことであり、それを引き継いだ形だ。さらに朝倉は、過去に不正請求を行い、自分の経営していた病院での資格を一度抹消された過去もある。ほとぼりが冷めたころに、病院経営を引き継いだ。虐待事件への関与は否定していて、しかし一連の報道を受けて逃げ切れないと思ったのだろう、その後院長は辞任している。病院は名前を変え、別の法人が引き継いで運営されることになったようだ。
 ドキュメンタリーでは、このような状況を生んでいる、日本の社会的な構造にこそ問題があるという別の医師のコメントで結ばれている。誰も診たがらない患者を引き受けている病院を批難できない構造になっている、ということだ。さらに精神科の患者だから、そのような状況になっていることをうすうす気づいていながら、放置してしまう感覚的なことを言っているようだ。日本の精神科病棟は、国際社会からもずいぶん長い間散々批判の対象にされ続けている。国際比較として、長期入院の期間が飛びぬけて長いからだ。それ自体が海外では虐待に値するのである。それは裏を返すと、共同体としての世間が、患者を受け入れないということを指しているともいえる。退院させる病院を、逆に非難する人々が多いということかもしれないし、そのような状況に置かれる家族が耐えられない、ということかもしれない。結果的に、長期で病院が受け入れ続けざるを得ない。しかしながら長期入院をさせると、病院経営的には点数を減らされることになる。そうなると薬や高額な医療処置をしたがる医師が生まれる、ということなのではないか。そこまで語られてはいなかったものの、解釈すると、事件の構造はそういう事なのではないか。
 そうしてこれだけの患者を苦しめ殺してきた疑いの高い元院長は、逮捕さえされていないだけでなく、医師免許を持つ限り、他の医療機関に従事する可能性を残している。モヤモヤが消えない理由は、それなりに明確なのである。
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電話は詐欺の道につながっている

2025-03-23 | HORROR

 電話の取次ぎがあって「セールスとは思うのですが、いちおう名前まで指定して話していたので、知り合いの可能性もあるかと思って……」ということだったので、出てみることにした。案の定セールスであるのだが、話をしていてやっと思い出したが、昨年もこの人とは電話で話していた。その時のメモだかなんだかで、僕の名前を記憶していたものらしい。一通り聞いてはいたが、つまるところ面談の約束をとりたいものらしい。見積だけでも出させてほしいという、どこにでもある営業トークなのだが、まあ、空いてない時間が無い訳ではない。埋めるのは気が重たいが来週のある時間に、来てもらうことにはした。来るのは電話の人ではなく、その時にうちの地域を営業する誰かだという。組織的に緻密というか、釣り担当がこの電話らしい。
 電話を切って一通りググってこの会社の評判を見ると、確かに強引な営業手法を批判する声もあるが、実際に料金が安いうえに営業もいいということも書いてある。これらが本当にカスタマーの声なのかどうかはまでは判読しかねるが、まあ、両方ある、とはある。さらに業界としては中堅どころであり、後の大きいのは関東圏の会社だから、この地区専門ということは言えるかもしれない。今の契約の業者と同程度、というかライバルの可能性もある。いずれにせよ資料の読み方によっては、ひと悶着あるかもしれない。これまでの請求書があれば早い、という話だったが、これまでの請求書より下で見積もりするにきまっているのである。その後使いだして数か月で、いつの間にか請求料が増えたりするのである。そうであるから、資料量の推移が分かるものがいいが、こういうのはあえて作るのは面倒くさい。またあとで考えることにしよう。
 と、携帯電話が鳴っているので見ると、見知らぬ番号である。切れるまで待って様子を見ると、留守電には入れないらしい。先に+の記号のある番号で1817と続く。やっぱり怪しいのでググって見ると、やはり海外からだという。番号から北米だそうだ。いったん電話に出ると、何故かコールの音がして相手が出てAIか何かと長いやり取りになったりする。不審になって切ったとしても、後日高額な国際電話の請求が来るのだという。なるほど~、恐ろしいじゃないですか。払わなければいつまでも請求が増え続けるというものだろう。
 詐欺にもいろいろある訳だが、電話に出てしまうとその道につながってしまう。電話に安全に出る技術のようなものは、リテラシーとして教育されるべきなのかもしれない。
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トランプの愛する関税と自由貿易

2025-01-08 | HORROR

 年末年始と様々なニュース解説があった。日本への大きな影響が懸念されるということがあるのだろう、トランプ関連の解説は特に多かったような印象がある。おそらく今もやっているのではないか。年明けすぐには株も大暴落しているし(米国は上がっている。 ※1さらに翌日は高騰したようだ)、USスチールの買収反対(※2)はバイデン大統領のものだが、米国への失望は、想像以上に大きいし、その脅威に思う日本側のチキン・ハートも、馬鹿にできないくらい大きく膨らんでいる。その多くは、起こりもしない単なる懸念に過ぎないものがほとんどだろうが、こうなってしまうと、どう笑っていいのかもわかりづらくなってしまった。
 現在日本から輸出されている魚などの駆け込み需要があって、輸送費が高騰して、ただでさえ高い日本の品物がさらに高騰してしまっているという。今はとにかく需要が膨らんで、どんどんアメリカへ送れ、という状況になっていて、それは特需と言っていいものかもしれないが、しかし将来的には、それが途切れるという不安も抱えている、ということになる。基本的には米国以外にも売り先はあるだろうから、ちょっといびつなバブルと言ってもいいのではないか。しかし報道としては、トランプによる不安であって、実際に彼の語っている美しい言葉としての「関税」を取り上げて、さらにこれを煽っている。
 しかしながら米国に行くと、この解説はがらりと変わる。トランプは自由貿易を基本的にはよく分かっていて、国民の利益のためには、自由な取引こそその恩恵にあずかれることを知っている、というのだ。ではなぜ「関税」を持ち出すのか。それは、対する日本の態度だ、と言い切る。日本も自国のために守るべきものがあるのは分かるし、それが重要なら、ものによってはとことん守るべきなのだが、しかし、なんでも守っていて自国のためにならないものだってあるはずだ、というのだ。要するにフェアなトレードをやるならやっていこうじゃないか、というサインだという。確かにそれが、おそらく日本の場合米かもしれないが、牛肉・オレンジと続いて、この牙城を崩す度胸が日本の政治家にあるだろうか? トランプ問題は、確かに日本の政治(貿易・外交)問題を突いているわけだ。日本の報道は、これ一点については、それなり逃げてはいる。語りたくないからである。このまま好調に輸出を続けられるところと、米国が強く恐ろしいところは、自由になっては困るところもある。それを本当に語り合うことができるのか。同盟国であろうとも、そういうあたりは切り込んでいこうよ、というサインが投げかけられている。
 基本的にはトランプというのは、聖域なき構造改革というヤツを、米国流に語っているという訳だ。米国を中心に相手を叩くという手法は、ある意味で選挙的なものであって、それはどこの国の政治家でもやることである。米国にはその影響力が大きく他国に及ぶので、周辺国は過剰に反応するのである。しかし中身においては、真摯に語り合おうという訳である。狂っているように見える言動を切り取って煽るだけでは、トランプとの対話に支障が出るだけの事ではなかろうか。もう決まったことに対して、こちら側こそどのようなプランを持つか。語るべきは、そのことに尽きるのではなかろうか。

※2 北米向けの大型買収で、事実上USスチールを足掛かりに日本の企業の生き残りがあるという解説がもっぱらだけど、もちろんそれは事実ではあろうけれど、USスチールの経営陣も買収を歓迎していることを考えると、日本からの救済案であったことは間違いなかろう。実際の脅威は中国の巨大企業にどう対抗して、今後の企業戦略を練るかにある。さらにこの買収を阻止する動きは、同じ米国内にある第二の鉄鋼会社の思惑でもある。日鉄に買収金額で敗れ、買収に失敗したために政治的に妨害したわけである。労組が反対しているというのは確かにあるのだが、では同じ米国内の更に力のない会社が引き続き買収に成功したとして、日鉄以上の業務改善が望めるのだろうか? あの時日鉄に買収されていれば……、という結末に限りなく近づいたということであろう。
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検索三位の恐ろしさ、そして嫌な感じ

2024-12-16 | HORROR

 今年のグーグル検索上位は、1位はドジャース、2位がオリンピック(って今年だったんだ!って感じもするな)。そして3位が、田中真美子だったんだそうだ。いったい誰だなんだろう、とは思ったが、しばらく考えてみると、たぶんあの人だろうとはわかることだった。そして同時にひどく寒気を覚えた。これは仕方のない事なのだろうが、そのようにして日本中の注目が集まったことで、さまざまなことが変わってしまったことだろう。たぶん僕のような人間だってその姿というか、写真で顔を知っているはずで、僕は検索した覚えはないまでも、そのようにして彼女の注目がはびこる結果になったはずだ。いまだに動いている姿は観た覚えがあんまりないが(そういえば一度だけ賭博の人の近くに居る動画は観たような気がする)、そのようになる前にずいぶん注意して、露出は最小限に抑える処置がなされていたはずだ。それというのも、そもそも彼女は一流のスポーツ選手だったのだから、普通の人よりもだいぶ露出が多かったにもかかわらず、むしろその情報は限られていた。周到に準備して、いわばフィルターが掛けられていただろう状態であっても、多くの人が検索に走った訳である。もしもそうでなかったならば、もしもこれが日本の一般の体制であったならば、彼女の家族をはじめ、もっと大変なことになっていたのではないか。もっともその情報の少なさもまた、彼女への興味をある程度は助長させたものがあったとしても……。
 多くの人の興味が、どのような視点で彼女にそそがれているのかは、僕には知る由もないのだが、実際には特に悪意のこもったものでは無いというのも分からないではないうえで、非常に不気味なものを感じる。基本的には彼女らは、特に何をしたということは無いので、一般的な傾向としては好意的なものを書かざるを得ない状況にある。一種の皇室のようなものであるのだが、それはその距離感もはじめ、その裏にあるファン心理の神格化した人物の陰にあるからだ。これが状況の変わり次第どうなるものなのかは、大衆の興味の移り変わりの裏にある訳だ。要するにこれからも、彼女らは注意深く行動せざるを得なくなることだろう。そうして、大谷君本人も、さらに何かを残さなければならない使命が先にある訳だ。
 大衆の消費がそういうものだというのは、繰り返すが、ある程度は仕方がない。しかしながらここまでのことはめったにない事だとはいえ、一方で誰もがこの被害者にならないとは、誰が言いきれることなのか。その恐ろしさに無頓着なことが、その寒気の背景にあることなのである。
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法医学者は苦悩するよりほかに無い

2024-09-08 | HORROR

 NHKのドキュメンタリで「法医学者たちの告白」というのを見た。だから本来はこの文はドキュメンタリに分類されるべきだとは思うのだが、内容が衝撃的で、ホラーとしか言いようが無いのでここに書く次第である。
 僕は知らないのだが、おそらくドラマか何かがあって、法医学者に対する万能感や期待が一般の人にはあるのかもしれない。しかし、いわゆる法を扱うプロであるはずの警察や検察が、法医学の知見を使って、人を犯罪に落とし込む仕組みがあるようなのだ。法医学者は、単に死体を解剖するなどして、死人がどうして死に至ったのか、という痕跡を探す。致命傷の瑕であるのか、とか、胃の中に何が残っていたのか、などは分かるのかもしれない。しかし厳密に言えば、何処で殺されたのか、だとか、いつ死んだのか(※死亡推定時刻は、現代では確定は限りなくむつかしいと否定されていることも、初めて知った。特に米国においては、司法解剖での確定は、絶対視されていないらしい)、とかいうことは、法医学に求められている領域を超えた分野であるようだ。しかしその報告の限りなく薄い根拠から、警察や検察は、容疑者を簡単に犯罪へと落とし込んでいく。そのことに法医学者は、大きな負担を強いられ、悩まされている。仕事の量も多い上に、検察側に有利なように、発言を求められているのである。いわゆる無理な相談を持ってこられた上に、暗に言うとおりにしないと仕事を回さない、と脅されもする。体制維持のためには、仕事をしない訳にはいかないが、質の高い仕事のための犠牲は、ほとんど限界にあるということを、彼らは言いたいようだ。個人には負担がかかり、不眠症になり、毎日夜に10キロ歩いて回る法医学者もいた。寝られない以上、歩くより無いようなのだった。
 一方日本の法医学者だったけれど、きっかけがあってハワイで法医学に取り組んでいる人の紹介もされていた。法医学者は独立して誰にも邪魔されず判断を下せる環境にあり、警察側だけでなく、弁護士側からも意見を求められたら返答することができるという(その違いが何なのか、そういう事も初めて知った。日本ではそれすら不可能だったなんて!)。完全に中立である上に、警察からの圧力もなく、自由に優先的に死体を見ることができる。死体が発見されると、その現場に警察よりも優先していくこともできる(いわゆる日本はそれすらもできないということだ)。犯人が誰というのは警察の仕事で、死体が自殺なのか他殺なのか、それを法医学的な知見から判断することだけを求められる。凶器が何だったのかさえも、答える必要が無い。どのようなものかという可能性だけ言えばよく、推理のかかるものに対する判断は求められないのである。
 そのような違いによって、つまるところどのような結果が生まれるか。要するに日本の場合、冤罪が生まれやすい土壌にあり(警察や検察の推理に合うように法医学の結果が求められるからである)、実際に将来は、冤罪事件がもっと増えることになるだろう、ということなのだ。現在冤罪が疑われれている事件においては、再審さえ棄却されている。ちゃんと捜査をしようじゃないかという道さえ、安易に閉ざされているのである。
 つまるところ警察や検察はお役所で、そういう組織は極めて日本的な考えの延長にあるところなのだ。日本人が集まって、その目的の上に話し合って何かをやろうとすると、自分たちの考えや利益のために、最大限努力をしようとする。それはつまるところ、公平に公正に物事を判断することよりも優先することが違ってしまいがちになるということも含んでいるのかもしれない。問題点を自ら改善することもできない。独立しての力が強すぎて、外部からの指摘を受け入れる土壌が無いのだ。そうして個人の力では対抗できない人が、冤罪として罪を背負わされているのかもしれないのだ。分かっていても、誰も助けることができない。助ける道を歩もうとするだけで、さらなるいじめを受けることにもなる。それが現実だというドキュメンタリを見て、ホラーだと思わない人がいるのであろうか。それが僕がそのような分類をした、大きな理由だったのである。
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ほぼトラ、になった世の中

2024-07-17 | HORROR

 ちょっと前までは「もしトラ」と言って揶揄していたわけだが、銃撃事件が起こり「ほぼトラ」「確トラ」という言葉まで飛び出してきた。ふつうにみて、確かにトランプで決まりそうだと誰でも思っていることだろう。「トランプを大統領にするために、神が彼を助けた」と言われるほどのアメリカン・ヒーローに上り詰めているからだ。
 トランプが大統領になるとどうなるか。関心は実際のところそこである。いちおうトランプの言動を信じるならば、中国との対立がさらに明確になり、保護主義的なアメリカの姿勢がさらに加速するだろう。移民受け入れも厳しくなろう。地場産業にも補助金を出すだろうし、金持ち優遇の税制になり減税もやるし、軍事力も増強するだろう。もちろんこれはバイデンだったとしても、基本的には同じなのだが、その加速の度合いがより明確化するので、他国への影響力も大きいとみられる。もちろん日本にとっても、ということになる。それによりアメリカがより強くなると表面的に考える大衆はあるだろうが、アメリカの強さは自由さにあるのは間違いないことなのだ。だから長期的には、徐々に停滞の道を歩むことにはなるだろう。それがトランプの4年で収まるのかは分からないが、これも他国に影響があることだろう。逆説的に、中国がさらに強くなるかもしれない。
 しかしながら、良い面は無いのだろうか。実際は、アメリカ大衆がいちばん望んでいるのがトランプなのである。いったんその望みが叶うのだから、そうした目先の失望よりも、さらに大きな期待の方が勝っていることには間違いない。トランプは日本の側からすると間違った人だが、アメリカ内部からすると正しいことを実行できる人だ。そういう意味では、アメリカのためになるのだから、好転するものも、それなりにたくさんある。アメリカによる世界の均衡のバランスは揺らぐかもしれないが、アメリカ国内だけは、そんなの関係ねえ、と言えるわけだ。本当にロシヤはウクライナに勝つかもしれないし、中東の衝突も激しさを増すかもしれない。アメリカは巨大な資源国だから、そういう意味ではさらに輸出を伸ばすかもしれない。その恩恵を受ける人も少なくないということだ。
 そうだとはいえ日本にしてみると、対立している米国のものより、協調しているものの方がはるかに多いのである。だから影響を受けて困ることにもなるのだが、一方でアメリカ協調が良い面も当然ある訳だ。例えばさらなるドル高は、関税を越えて日本に有利になる場合もあるかもしれない。アメリカの期待値のある株価の高騰は、他国経済も潤すかもしれない。北米に舵を切らざるを得ない国際企業の同調もあるということを考えると、日本を離れる企業の方が、多くなるかもしれないが。
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ダークサイトで買い物を

2024-06-05 | HORROR

 ウェブの買い物は、今やあまりにも一般的だが、やはり気を付けなければならないことは多い。いわゆる契約のたぐいは、簡単に契約ができるかわりに解約が難しく、違約金をとるためとしか思えない複雑な作業を強いられることあるようだ。ウェブでそのページに関する情報を、一度サーチしてから買い物に臨んだ方がいい。そのページではどのようなトラブルがあったのか、割合すぐに見つかるものである。
 いわゆるアマゾンのような大手のものであっても、そういう類にダークな設定はふんだんにあったりして、注意が必要だ。僕なんかふつうに買い物したつもりで定期購買を押してしまったことがあって、そもそもそちらの方が安いからとかの誘導であることさえも、意識していなかった。別のサイトで解約方法を学んで、印刷した手順を見ながら事なきを得た。ウェブであくどくない買い物サイトは、ほぼ無いくらいに考えてちょうどいいバランスかもしれない。とにかく相手はこちらから金を引き出すことばかり考えている連中なので(それがビジネスだ)、引っかかる方も賢くふるまわ無ければ同等にはなれないのである。
 またこれらのダークな仕掛けに関しては、心理学の手法なども取り入れられている。残り一個だとか限定商品だというのは、たとえそうでなくてもそう書きさえすれば、消費者が選択しやすいという心理実験を経てなされているものである。たまに事実もある場合もあるだろうけれど、多くの心理実験という成果を踏まえて、サイト側が仕掛けている文言なのである。誘導された方は、そのことに気づきもせず、誘導されて買い物したことに、満足さえしているかもしれない。
 しかしながら詐欺的行為というのは、長期的な関係においては、あまり上手く行かないものである。長く付き合おうという関係において、相手を騙し続けてその関係を維持するのは難しいのである。宗教だとか相手が心酔しているのならともかく、騙され続けてつらい思いをし続けられるマゾというのは、あまり一般的では無い。だからむしろ正直に商売をしようとするサイトというのは、ふつうにあって当然なのである。
 たとえそうであっても詐欺的な手法が無くならないは何故なのか。ひとえにウェブのようなほとんど一期一会であっても、限りなく騙され続ける新たな客が見つかる世界では、騙されない人しかいなくなるまで、その手口は使われ続けるということなのである。規制を掛けてもその境界線上にうろつく連中を、すべて刈り取ることができないのかもしれない。またそのようなサイトを助長させるように、サイト元にも利益が誘導されるシステムにもなっている。彼らだってクリックを稼げる広告主無しには、ウェブを運営できないのである。世の中にはタダのものなど無い。いや、厳密には商売無しに生きられる人はいない。曲がりなりにも収入を得る方法にあずかれない以上、ひとは生きられないのである。人は野生を捨てたからこそ、現代人になれたのかもしれない。信頼が無ければ連携できないが、裏切れば儲かるのかもしれない。不思議な世の中で生きていかざるを得ない宿命、ということになるのだろうか。
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ライ麦畑の子供を助けたい物語なのに

2024-05-08 | HORROR

 サリンジャーの「ライ麦畑でつかまえて」をめぐるドキュメンタリーを観た。以前は米国で禁書扱いを受け、よく読まれながらも迫害を受け続けている作品である。サリンジャー自身が生前メディアに露出することが少なく、謎めいたところもあって、さらにこの作品は国家などへの反抗の書として、悪い評判ばかり上るようになる。しかしながら熱狂的に支持する読者も多く、主人公のホールデンの考え方など、心に響くと感じている人も少なくなかった。
 著者のサリンジャーは、気難しいというよりも、静かに暮らすことを望んでいる人間だった。ライ麦畑が売れたことで、郊外に住んでマスコミなどから距離を取る生活が可能になった。そのことについては、本が売れたことには感謝していた。郊外のコミュニティにおいてはふつうに人付き合いもするし、子供の世話もするいい父親だったようだ。執筆は主に夜にするらしく、子供たちは父親のタイプを打つ音で目覚める。そうして子供が起きてくると朝食を作った。結局亡くなるまで、隠遁生活をしている変人のように思われていたが、そのように静かに暮らしながら、最後まで表に出ては行かなかったようだ。
 この本については、さらに不幸な事件がついて回る。ジョン・レノンが自宅前で射殺された事件では、犯人のチャップマンは警察が来るまで、ライ麦畑を読みながら待っていたとされる。あたかもこの本の影響を受けて犯行に及んだと示唆されるような、風評が広がっていった。さらにレーガン大統領を銃撃(殺人は未遂となる)したヒンクリーは、犯行に及んだ理由はこの本(ライ麦畑)に書いてある、と語ったとされる。もっともヒンクリーは、ジョディ・フォスターにストーカー行為などもしていた精神病で、彼女が出演した映画・タクシードライバ―の模倣をした、ということのようだ(※この映画では政治家を襲撃しようとする場面がある)。
 ライ麦畑がそのような反抗を呼び起こす効果のある小説なのかというと、実のところそれはあり得る話ではない。反抗的な気持ちになり、実際にそれを夢想することと犯行に及ぶこととは、大きな乖離がある。そうしてこれを読んだ絶対的な多数派は、読んだからと言って犯行には及ばない。無関係だからだ。しかしながら犯人との関係において、たまたま犯人がこれを読んで共感を覚えるというのは、あって当然である。だからこそ多くの人に読まれる本だからである。
 関係があると思いたい人々の方に問題があることで、しかし事件の影響はこれを書いた作家にはあったのだろうと思われる。本が売れ続けることで、隠遁生活をしても生活に困ることは無くなったのかもしれないが、ますます世間からは距離を置いた生活をするよりほかに、無くなってしまった可能性もある。いや、おそらくそのようなことだったのではあるまいか。
 しかしながら、そのような興味をもってこの本を手に取る人は、今後も絶えないだろう。それがこの本に付随した、第二の文学性ということになるのだろうか。作品は、その作品そのものによって評価されるべきかもしれないが、それらに付随する出来事なども含めて、作品のそのものの価値にもつながっていく。人間の精神性の持つ癖のようなものは、その周辺にいるものが傷つくことも厭わずに、うごめいているのかもしれない。
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スギ花粉を減らそう

2024-03-25 | HORROR

 この季節になると花粉症に苦しんでおられる方をたくさん見る。僕も年に十数回は風邪ををひくので、その苦しみは幾分かは分からないではない(ほぼ鼻風邪なので)。ひょっとすると何らかの花粉のアレルギーがある可能性はあるが、皆さんと同期性をもって発症していないので違うとは思うのだが……。ともかく、その苦しみのために、その患者の数の多さとともに、日本の生産性が低下するとも言われているほどである。他国にも花粉症は増えているのだが、日本のように杉や檜をむやみに人工的に植えている国は見当たらないので(昔の人はまじめだったのだ)、特にひどい状態であることは間違いなさそうだ。
 これをどうしたらいいのか問題は、実にたくさんの課題がある。そのほんの一つとして、そもそも飛散させている杉を伐採する必要がある。飛散を減らせば発症している人も幾分抑えることが出来る。もともと花粉症の人が増えているのは、飛散している花粉が増えているからという因果関係がある。戦後荒廃した山を早期に復旧させる国策として杉を植えたために、時を経て杉を中心とする花粉症が増えたわけだ。もちろん途中不幸なことに、その後木材価格が暴落し植え替えが進まずに、杉が成熟しすぎて、特にスギ花粉を大量に飛散させるという樹齢期になってしまっているという事もあるらしい。樹齢60年を過ぎると花粉の飛散が減るという話もあるが、それではあと何年待てば全体的な飛散量が減るのかというのはよく分からない。じつのところ樹齢60年の適齢期を迎えている杉は全国的に増えているはずなのだが、やはり価格のことがあるためか、伐採は進んでいないように思われる。材木は経済的な資産でもあるので、価格が合わないまま伐採されることは考えにくい。そうするとそれなりの金額をもって買い取るなどの施策をうたないことには、それは実現できないという事になるかもしれない。発症している患者の治療費と、それを負担する社会保険料の比較などをする必要があるのではなかろうか。
 それでも突然変異などで花粉を飛散させない、または花粉の量が少ない品種がみつかっているらしく、それらと植え替えることで、将来的には対処できる可能性が有る。そもそも山は雑木林として、杉のみに植え替えないことも必要である。杉は特に問題ではあるものの、実際の話他の花粉による花粉症もたくさん発見されている。その問題のほとんどが、人間が恣意的に単純な品種を植えるから起こることともされている。例えば街路樹などでも、実を付けないオスの品種のみ植える傾向もあって、やはり花粉を飛散させる原因になっている。人間が自然には極力かかわらず、都市計画なども極力人間の都合のみで判断しないことにより、花粉症は減らせる可能性が有るのである。そうなると極端な議論に、植物はメスのみの品種を植えるべきだという主張をしている人もいるくらいで、まったく人間というのは厄介なのである。
 という事で、この世から人間を減らすことで環境が良くなることだけは間違いがないようで、それまで花粉症の根本解決は無理なのかもしれない。
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廃屋も老朽マンションも……

2023-11-21 | HORROR

 空き家廃屋問題も深刻だが、マンションなどの老朽化というのも深刻なのだという。管理組合などで、住民で一定のお金を出し合って対応を練っているものと思うが、実際には積立金が足りてなかったり、住んでいる住民が亡くなるなどで逆に滞納金で借金状態になっていたり、そもそも住んでいる人々の高齢化で、年金生活で管理費の値上げが難しかったりなどなど、問題に対応しようにも先立つものが無く、住むのに危険な状態に陥っているところもあるのだという。行政が立ち入って、例えば取り壊しなどに至ると、いったんは安心と言えるかもしれないが、関係のない人々の多額の税金が投入されているということになり、それはそれで問題なのである。さらにそれではとても解決できないハードルが幾重にも重なりあって、動かせる人が不足しているのである。
 基本的には、これに仲介できる民間の会社やNPOなどの力を借りたうえで、住民を説得納得の上でお金を出し合ってやるしかないのだが、既にそれらの手を借りる前にコミュニティーが崩壊していると、どうにもなりそうにない。お金の問題だけでは無いのだが、家族とも関係の切れているような人が混ざっていたりすると、さらに決定できる人どころか、相談さえできないということになる。
 実を言うと、仕事の上でそういう遠い家族が問題に陥ってしまったというケースがいくつかあって、基本的には財産放棄したというのを見てきたことがある。司法書士や行政などから財産の件で、などという話が来るのだが、たいていは負債の方で、本人の判断が難しい場合があって代わりに話を聞いたりするのだけど、ちゃんとした内容を教えてくれるということは稀である。内容を聞くと断って来る、というのを知っているからである。そうしてうっかり相続などをしてしまうと、多額の借金と面倒を背負うことになる訳で、なかなかに危険なのである。だいたいの事情を第三者的に調べてみることで、やっと内情を聞き出せることができるわけだが、これだっていろいろあるのである。
 なかにはちゃんと修繕やら保全のできるものだってあるのかもしれないが、これもある程度プロというか業者が入って魅力ある形にして売買をするなどをしてくれない限り、そう簡単に素人では対応できない。これを専門にする企業もあるというが、ある程度の立地条件等が整ったところであるとか、都市であるとかでないと、それも難しいのではあるまいか。つくづくと、人間関係が切れているような核家族化というのは、先送りにするだけで問題が肥大化していくということなのかもしれない。住宅というのは、その最後の在り方を残すものなのであろう。
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イノシシとの距離が近づき過ぎている

2023-11-07 | HORROR

 イノシシの被害が深刻化しているらしい。イノシシの数が増えていることによることは間違いなさそうだが、人間とイノシシの暮らしている領域があいまいになっていることに起因するものともいえる。そもそも人間はイノシシの住む領域に既に侵入しているのであり、またイノシシの方も人間の側に入り込んで危険を感じなくなってもいるという。いわゆる成功体験が重なっていき、人間の住む領域で暮らしていける個体が、増えてきているのかもしれない。
 イノシシは雑食性で、人間の住居近くに出てくるだけで、それなりに問題が多い。一般的にはコメなど農作物への被害が話題に上がるのだが、人間の防災上の、いわば命にかかわる問題とも関連してきているのだという。
 それというのも、斜面等あちこちを掘り起こすので、人間が水はけをよくするために作っている側溝などの水路が、埋まってしまっているところが増えているのだという。側溝にもいろいろあって、斜面などの水を逃がすことで、地滑りなどを防ぐ役割もあるのだそうだ。近年は大雨被害などが増えているような印象があると思うが、大量の雨が降ったり、長く雨が続いたりすると、斜面などが地滑りしやすくなる。こういうものは大災害つながることが多く、住宅地に近い場所が滑ると、多くの人命が危険にさらされる。ひとの近くの人為的な防災インフラにイノシシが影響を与えているということは、由々しき事態なのだ。
 また、ひとの近くに出没することで、公園などで過ごしている人に、マダニの感染被害をもたらすことがあるという。マダニの感染症にもいろいろあるらしいのだが、野生動物がもたらす未知のウイルスなどもある可能性もあり、個人差もあるが、感染症により重篤な状態に陥る人もいるのだという。亡くなる人はもちろん、後遺症に苦しめられる人もいる。マダニに噛まれて6日から二週間程度潜伏期間を経て発症する場合もあるらしく、その時は、噛まれてかゆいくらいに思っていても、後で恐ろしいことになったりするのかもしれない。まるでホラー映画だが、野生とのつながりを絶って生活している現代の人間には、なかなかに難しい問題なのである。
 個人的には、イノシシを敵対する考え方には疑問があるが、そのような問題を自ら招いている人間には、呆れるばかりである。ハンターが駆除したらいいという問題ではなく、地域の問題として対処していかなければならない課題だと言えよう。
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警告音で慌てさせられるらしい

2023-11-05 | HORROR

 先日あるご年配の方から、パソコンで困ったという体験談を聞かされた。某会の事務局のパソコンでちょっとした操作をしようとしていたのだが、何もしていないのに(たぶんそんなことは無いだろうけど)サイレンのような警告音と共に、ウイルスに感染したので、セキュリティのアプリを緊急にダウンロードせよ(たぶんそんな感じのことらしい)と表示が出て、たいへんに慌ててしまったという。その画面を消そうにもなかなか消えないし、何しろ警告音が鳴りやまない。いろいろ考えたが、事務所の電話でこの会の事務局の人に電話したら、とにかく電源を消せということになって、再起動してもその画面が出るので、コンセントから電源を抜いてしばらくしたら治まったという。まあ、実際にソフトをダウンロードしたりしなければ感染しているとは考えにくいが、そもそも備わっているセキュリティソフトで感染の有無がわかるかどうかまでは、よく分からない。
 しかしまあ、対応としては間違ってなかったのではないでしょうか、などとある程度無責任に応じながらも、ほんとにこんな困った輩は、後を絶えないものなのだな、と思った。慌てさせて、平常心を失わせたうえで、誤った判断に導こうとする手口なのだろう。いわゆる「オレオレ詐欺」と似たようなものだ。
 他にもこんなメールが来るんですが、大丈夫でしょうか? という内容が「当選おめでとうございます。○○円当たりました。つきましては口座番号云々」とか「お荷物受取に関する通知」であるとか、まあ、わんさか来ておられる。危険だという噂を聞いていたので何もしてない、とは言っておられたが、迷惑メールに振り分けるべきであろう。
 でもまあ、確かにこんな危険がいっぱいの地雷原があちこちにあるような時代に、いつの間にかなってしまっている。僕らの若い頃には、統一教会とかオウム真理教とか、アムウェイとかのネットワークビジネスを騙るねずみ講くらいしかなかった。それらは確かに知り合いだけどたいした友達でもなかったひとからいきなり連絡が来て会おう、とか言われてのこのこ出ていくと勧誘されるという基本の落とし穴があったものだが、ネット時代になると、実に無差別に節操なく厚かましい。もう面倒で仕方ないが、根絶やしにするのも難しそうである。あくまで自分の身は自分で守らなければならない。妙な時代の中でサバイブしながら生きていくより仕方ないようである。皆さん、どうぞお達者で。
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侵入はピッキングなどの技術が不要になった

2023-10-24 | HORROR

 現在のカギの主流は、ディンプルシリンダー錠というものになっていて、複雑な窪みがあるのが特徴になっている。このことで、ほぼピッキングの被害を防ぐことのできる、防犯性の強いものになっているという。以前のピンシリンダーと言われるカギは、ピッキングと言われる手法で、鍵穴に二本の棒のようなものを指し込んでこじ開ける手口でこじ開けることが可能だった。熟練のカギ師のようなひとや、いわゆる泥棒さんにとっては、慣れると数秒で鍵をこじ開けることができ、実際にこれらの盗難事件は社会問題化にされて一時期騒がれていた。メーカーは対応に追われ、新たな防犯性の高いカギを開発した、という訳だ。他にもカード式だとか、車なんかでは普及しているスマートキー、なかには顔認証などもあるが、やはりアパートなど管理人のいるような部屋などはディンプルシリンダー錠を用いているところが多い、ということだろう。
 ところがこの鍵は、カギに書かれている製造番号で、簡単にメーカーに問い合わせてコピーが作れるのだという。形状が複雑なのでメーカーで作るよりほかなく、不動産屋など管理部門を飛び越えて、個人がネット注文をすることで、かんたんに作ることができる。
 それで何が問題かというと、持ち主が知らないまま鍵に書かれている番号などを盗み見られたり、スマートフォンなどで写真にとられたりすると、第三者でも安易にコピーを作れる、ということになるのである。そうして実際に部屋に入られて盗難の被害を受けるなど、実害が増えているのだという。
 さらに問題なのは、このような犯人の多くは、被害者の知人であるケースが結構あるらしい。鍵の番号を盗み見る機会のある人というのは、一緒に食事に行ったり、会社の同僚であったりするケースが多いということだ。さらにその泥棒の手口であるが、不在の時間をよく知っており、何度も部屋に入って、例えば下着を盗んだり、数万円だけ抜き取ったり、などと犯行を重ねるのだという。盗まれた本人は、自分の思い違いではないかという思いがあり、なかなか犯行が発覚しない。あまりに物や金が頻繁に無くなってしまうことを受けて、やっと泥棒が部屋に入ったと思い至る。そうしてその犯人は、知り合いなのである。そうして精神的なショックが大きくなり、単に盗難を受けただけでは済まないものが被害者にはあるという。まあ、なんというか、実にお気の毒である。
 自分の部屋に勝手に入られたというだけでもかなり気持ち悪いが、それがピッキングなどの特殊技術を必要としない、誰でもできるネット注文なのである。安全対策が進んだために新たな犯罪を簡単にさせたとも言えて、なかなかに考えさせられるものがある。やっぱり顔認証などの方向に、このようなセキュリティは進んでいくことになるのではないだろうか。
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