Whip It - Official Theatrical Trailer
ローラーガールズ・ダイアリー/ドリュー・バリモア監督
結構爽快になる映画。強い女ってなんだろうな、という感じか。まあ、強いことと自立の関連の話なのかもしれない。女らしく強さに憧れると言えば、そうなのかもしれないが、実際のところ、女だからというのはやっぱりあるようにも見える。日本とは違うな、と見るか、あんがいアメリカも保守的なんだなとも見えるか。日本で流行るとも思えないし、そういう意味ではアメリカらしく特殊だが、しかしやはりこのような生き方に対しての妨害も描かれていて、それは日本とそんなに変わりはしないような気もする。自分の才能と好きなものを伸ばしてサクセスする正直さで、気持ちのいい話になっている。
美人コンテストに懸ける母親は対照的な存在として描かれているが、僕にはローラースケートで格闘する強い女というものも同根の文化であるように思う。結局は強くならなくてはならないし、勝たなくてはならないのだ。実際にその為に努力して勝ちとっていくという考え方でなければ生きにくい社会ということなのだろうけど、そういう思い込みこそが近代的合理主義の帰結であることに違いは無い。別に批判しているわけでは無くて、大変だな、と同情的なだけである。映画としてはそれでいいけど、そういう信念に染まって生きていくことを選択することになってしまうのは、あんがい危険なことなのではなかろうか。じゃあ、負け犬の道を歩むのか?という疑問を持つ人もいるかもしれないが、そういう疑問を持つということがすでにその考えから抜けられていない証明であろう。
しかしながら男を選択するという立場になってみると、断然能動的な方が気持ちはいい。どんな男が好きだろうとかまわないわけだが、敵の本性を知るには自分がなんであるかを知らなければならない。そういう意味では非常に共感できるものが無いではない。勘違いであっても、選ばれる人間の選択をするのはさらにつらいような気がする。そうして、実際に努力できるのは、自分の望んだ道だからこそ後悔が怖くないのだ。
妙にマッチョにオヤジっぽい女たちが多いのもなんだかな、とは思うものの、まあ、そんなような女が増えても別に楽しいのかもしれない。少なくともその分かりやすさは、男としては助かる側面ではなかろうか。日本では普通に女が強くなっている中で男も頑張れという言説が跋扈しているわけだが、翻弄されて困る男が増える方がちょうどバランス良い社会ではないかと心の底では感じているのである。
ローラーガールズ・ダイアリー/ドリュー・バリモア監督
結構爽快になる映画。強い女ってなんだろうな、という感じか。まあ、強いことと自立の関連の話なのかもしれない。女らしく強さに憧れると言えば、そうなのかもしれないが、実際のところ、女だからというのはやっぱりあるようにも見える。日本とは違うな、と見るか、あんがいアメリカも保守的なんだなとも見えるか。日本で流行るとも思えないし、そういう意味ではアメリカらしく特殊だが、しかしやはりこのような生き方に対しての妨害も描かれていて、それは日本とそんなに変わりはしないような気もする。自分の才能と好きなものを伸ばしてサクセスする正直さで、気持ちのいい話になっている。
美人コンテストに懸ける母親は対照的な存在として描かれているが、僕にはローラースケートで格闘する強い女というものも同根の文化であるように思う。結局は強くならなくてはならないし、勝たなくてはならないのだ。実際にその為に努力して勝ちとっていくという考え方でなければ生きにくい社会ということなのだろうけど、そういう思い込みこそが近代的合理主義の帰結であることに違いは無い。別に批判しているわけでは無くて、大変だな、と同情的なだけである。映画としてはそれでいいけど、そういう信念に染まって生きていくことを選択することになってしまうのは、あんがい危険なことなのではなかろうか。じゃあ、負け犬の道を歩むのか?という疑問を持つ人もいるかもしれないが、そういう疑問を持つということがすでにその考えから抜けられていない証明であろう。
しかしながら男を選択するという立場になってみると、断然能動的な方が気持ちはいい。どんな男が好きだろうとかまわないわけだが、敵の本性を知るには自分がなんであるかを知らなければならない。そういう意味では非常に共感できるものが無いではない。勘違いであっても、選ばれる人間の選択をするのはさらにつらいような気がする。そうして、実際に努力できるのは、自分の望んだ道だからこそ後悔が怖くないのだ。
妙にマッチョにオヤジっぽい女たちが多いのもなんだかな、とは思うものの、まあ、そんなような女が増えても別に楽しいのかもしれない。少なくともその分かりやすさは、男としては助かる側面ではなかろうか。日本では普通に女が強くなっている中で男も頑張れという言説が跋扈しているわけだが、翻弄されて困る男が増える方がちょうどバランス良い社会ではないかと心の底では感じているのである。