カワセミ側溝から(旧続・中岳龍頭望)

好きな言葉は「のこのこ」。好きなラジオ中継「相撲」。ちょっと苦手「煮た南瓜」。影響受けやすいけど、すぐ忘れます。

また、出張で居ません

2009-06-30 | 掲示板
 出張前。いろいろ済ませたいのに関係ないことから始めたりして自己嫌悪。結局仕事は残してしまうことは当たり前だが確実になった。あしからずご了承くださいって、何を後回しにしたか内容は内緒。ふふふ。
 今回の準備もしたつもりで忘れていたこともちらほら発見。結局出たとこ勝負という様相を呈してきた。まあそれもいつもながらではあるが…。一部の会議はどのような内容で行くか不透明が残っていて、ちょっと気が重い。
 振り回されたくないが更新しないのもなんとなくリズムが狂う感じで落ち着かない。だいぶん依存があるのかもしれない。何かしながらでもいつの間にかネタのことを考えたりしている。本末転倒といえばそうなのかもしれない。気楽に自己中心的にやるのが一番だと思うけれど、欲が出るとどうもいけない。
 まあしかし、出張くらいが休憩という感じもするし仕入という感じもする。行く前は気が重いところもあるのだけれど、それなりの蓄積があるだろうことも確かで、力がつく(単にネタが増える)のを感じることさえある。
 そういう出張になればいいな、と思いながら、旅のお供に何の本を、などとやはり余分なことを考えるのであった。
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むやみにもらいたくない病

2009-06-30 | 雑記

 別に金が有り余っているわけではないが、無料が嫌いである。おまけも気分が悪い。しかしプレゼントが嫌いというわけではないので、そこのところは誤解なきよう。
 ふだんからあまり行かないが「デパ地下」のようなところが好きになれない。それはたぶん試食があるから。その後買って欲しいという圧力もさることながら、タダというのが気に食わない。仕事がら出張は多いのでおみやげ屋を物色することは多いのだけど、おひとつどうぞと勧められると買おうかと思っていた気分が一気にしぼむ。くれるものなら買わない。そういうところを遠ざけて選ばなくてはならなくなる。どういう味なのか話を聞いて決める方がずっと楽しい。食べてみて決めるのはなんとなく潔くない気がするのかもしれない。だから最初から買うと決めたものであれば食ってもいいのだが、買うと決めているときはすでに試食は食いたくないのである。
 何かのキャンペーンか知らないが、付属品というか景品のようなものを配っている場面に出くわすことがある。これも恐ろしくて近づけない。時々どうしても手渡されることがあって、大変に困惑する。しかしああいうものはいらないのにどういうわけか捨てづらい。手に持ったままぶらぶらしたり、無理にポケットに突っ込んでごわごわしたり、なんとなく長時間拘束されているような気分になって落ち着かない。
 僕は外出すると鼻炎に悩まされることが多いのだが、ポケットティッシュは薬局などで買うことの方が多い。だからたいてい持っているということではある。またうっかり手渡されて引き受けると、なんだか田舎者のような気分になって挫折感を味わってしまう。今回は都会の荒波に負けてしまった、という感じ。しかしポケットティッシュ配りの人に道を聞いてもほとんど答えてくれない。外国人が多いということもあるかもしれないが、ティッシュは手にとって欲しいと近づくくせに、話しかけると迷惑がる態度も嫌いだ。
 100円ショップはそれなりに楽しいところというのは納得できる。たくさん買い物できた日は、心が豊かになったような気分になる。ところが何かのイベントなどの景品で、如何にも100円ショップの品物らしきものをもらったりしてもちっとも有り難くない。どうせ100円ということなのだろうか。むしろ軽蔑してしまったりする。自分で買うと有り難く、もらうとケチをつけるというのはどういう料簡なのだろうか。
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梅雨らしい雨が降っている

2009-06-29 | HORROR
 梅雨の季節になると出てくるので困る。何って、ムカデである。
 子供のころに寝ていたら、頭がもぞもぞするので手で掻いたら首筋にジカッと来る強烈な痛みが走った。ムカデが何故か頭を這っているときに手で触ったので咬まれたらしい。痛みもすごかったがそのあと大変に腫れて、耳たぶがわからなくなるくらいに膨らんだ。痛痒く膿みもでて、ムカデの毒の恐怖に何日も悩まされた。
 ムカデがダンボールの上とか発泡スチロールの上などを這うガサガサいう音を聞くと、とたんに血の気が引いていくのがわかる。つぶした後は驚くほど小さくなるが、なかなかしぶとくクネクネ動くのも気色が悪い。
 足が何本あるか数えようとするのだが、いつも途中で気持ちが悪くなって断念してしまう。多分百本はないと思うのだが、どうなのだろう。
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関東の人は偉い

2009-06-29 | 雑記

 どこから聞いた話だったかは失念したが、大村には活断層がないと思っていた。確かに活断層を載せてない地図もあるけれど、大似田というところにあるらしいことも知った。しかし今回は長崎県北部といわれ、結局どこのことだと思う。
 椅子がギイギイいうので、体重をかけて押して確認しているときに大きく揺れた。鉄筋コンクリートの壁がメキメキ音をたて、ブラインドカーテンがざわざわと音を立ててゆれた。あちこちから大きな悲鳴が上がって、どちらかというとその声でびっくりしてしまった。椅子を揺らす動作とタイミングが合ったのか、揺れた感覚はあんまりなかった。まあ、地震らしいなとは思う程度。誰かテレビかラジオから情報を仕入れてきたらしくマグニチュード4とかいう話だ。「なお、津波の心配はありません」と付け加えて教えてくれる人もある。もともと大村湾で津波があるものなのかなあ、などと考えてしまった。
 遅出のスタッフが「揺れましたね」といいながら出勤してきた。車が横風にあおられたように動いてヒヤっとしたそうだ。なるほど、地震は移動中こそ恐ろしい可能性がある。
 そうして談笑していると二度目の揺れが来た。今度は皆「おお」という声が上がる。程度として大きなものではないのかもしれないが、やはりなんとも気持ちの悪いものである。
 その後テレビなどで確認すると、震度3というアナウンスもあった。面白いのはそのように「震度3らしいね」というと、「ええ、4って聞きましたよ」という人が多いことだった。マグニチュードと震度というのは、本当に紛らわしいものだと思ったことだった。
 幸い被害は聞いてない。地震慣れしていない土地なので、これだけでも大変な緊張感である。関東の人たちは偉いね、という人がいて妙に可笑しかった。
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お勧め映画トップ100(切り捨て御免)51から100

2009-06-28 | なんでもランキング
51、プロジェクトA/ジャッキー・チェン 
 自転車を使ったギャグが楽しい。この時期に「ポリス・ストーリー」など安定して楽しい作品が続いた。ジャッキーは妙に堅物なのが玉にキズだが、まあ、彼の倫理観なのだろう。好きなので目をつぶります。

52、うる星やつら2 ビュティフル・ドリーマー/押井守 
 つげ義春のネジ式的世界観が展開されて、ギャグ映画なのにいいのかなあ、などと感動した。テレビとは別モノである。

53、悪魔のような女/アンリ=ジョルジュ・クルーソー 
 サスペンスの名作。リメイクは冒涜としか言いようのない愚作なので、迷わずこれを選ぶようにしてください。

54、死刑台のエレベーター/ルイ・マル 
 これはいきなりドキドキさせられる名作。このように古くても古びない映画を見ると、確かに映画の全盛期はすでにおわったのかもしれないな、と思ったりする。

55、トレイン・スポッティング/ダニー・ボイル 
 とにかくスタイリッシュでかっこよかった。息をつかせず、たたみかける面白さはさすが。大好きかもしれない。

56、リーサル・ウェポン(シリーズ)/リチャード・ドナー 
 シリーズで全部面白いのは大変に助かる。メル・ギブソンの魅力爆発。この監督とは娯楽をよく分かっているいいコンビだと思う。

57、マッドマックス/ジョージ・ミラー 
 この世界観にみんな酔いしれた。北斗の拳はまんまマッドマックス的な亜流だろう。正直に言うと二作目の方が好きだが、敬意をこめてこちらにした。

58、スターシップ・トゥルーパーズ/ポール・バーホーベン
 これって反戦映画なんだって。「まさか」と思うだろうけど、この馬鹿らしさが理解できたら確かに戦争は無意味だってわかるということなんだろうね。見かけより奥が深い映画ではないだろうか。
「ロボコップ」、「ブラック・ブック」も娯楽として面白い。 

59、ヒッチャー/ロバート・ハーモン 
 最初からこのダークヒーローに持っていかれた。とんでもない話なんだけどね、実際は。

60、スクリーム/ウェス・クレイブン 
 僕はホラー作品は怖がりなのであまり見ないのだけど、ミステリー作品は好きなのでこのシリーズが好きなのかもしれない。謎解きはシリーズを通して面白い。

61、サウンド・オブ・ミュージック/ロバート・ワイズ 
 牧歌的な雰囲気と裏腹に、サスペンスが面白い作品ではないかと思う。内容は実は考えさせられるものが多くて、最初に観た時は衝撃を受けた。

62、スピード/ヤン・デ・ポン 
 これは一歩間違うと馬鹿映画なのだけど、アクションが素晴らしいので名作になってしまった。ジェットコースター・ムービーの金字塔だろう。

63、ダイ・ハード/ジョン・マクティアナン 
 これも「やるときゃやるよ」という男の悲哀がロマンティックなんだと思う。アクション映画の名作として後世に残るだろう。

64、サイコ/アルフレッド・ヒッチコック 
 実は興行的には失敗作だといわれる。今の時代の人が観て感心する映画という意味で、斬新すぎたということなのだろう。この映画の影響を受けたホラー作品は数知れずで、この作品を知っているだけで映画通のような気分になれる。

65、ニキータ/リュック・ベンソン
 これも出たばっかりの時は斬新だった。今は当然のように様々なアクション映画がパクリまくっている。物語も面白い。アクション映画としてハリウッド作品でないとはにわかに信じがたい。
 もちろん「レオン」もまっとうすぎるが面白い。

66、テラコッタ・ウォリア/チン・シウトン 
 アクション・コメディだけど、時空を超えて切ない。
 この作品は中国の体育館のような巨大映画館で観たのだが、会場が波打つような大反響で凄かったのが懐かしい。この主演の人が後に映画を撮るようになるとは…。

67、あの子を探して/チャン・イーモウ
 そしてその人が監督として撮った映画のひとつ。文芸作品のようなものが得意なのかとおもっていたら、このような作品まで撮るとは驚きである。
 そしてこれは名作でしょう。演技しているとは思えないが、実に見事な演技を引きだしている。可笑しくてたまらないけど、涙も止まらない。

68、グリーン・ディスティニー/アン・リー
 「もう、どうしてくれるんだ」というような切なさである。大人の恋と舞踊のような美しいアクション。素晴らしい。
 そして、「ブロークバック・マウンテン」も名作である。

69、恋する惑星/ウォン・カーウェイ
 鼻につくのは分かるが、やはりスタイリッシュだ。こういう生き方ができないことは知ってるけど、ワクワクするような気分は持続する。

70、男はつらいよ/山田洋二
 世間的には最初の数作と、リリィとの「相合傘」が名作と言われている。しかし自信を持って48作観た方が断然いいと思う。そうすることで初めて寅次郎の「つらさ」が理解できるのではないだろうか。お団子屋の座敷が、まるで自分の家のようにかけがえのない空間のように思えてくるのであった。

71、男たちの挽歌/ジョン・ウー
 まるでこれも馬鹿映画なのだが、不思議とかっこよくて見はまってしまう。古き良き日本映画のようなのだが、現代日本人の僕らには、ちょっと距離感がちょうどいいのかもしれない。

72、木村家の人びと/滝田洋二郎
 香港の映画館で観たのが懐かしい。もの凄くヒットしていて、勝手に誇らしかった。しっかり笑いながら、お金とは何かと考えさせられる、かも。

73、の・ようなもの/森田芳光
 なんで大好きなのか分からないけど、繰り返し観て楽しんだ映画。実に愛すべき映画ではないだろうか。
 「家族ゲーム」もいい。

74、砂の器/野村芳太郎
 うう、重たい。ズシーンと体に堪える映画。

75、うなぎ/今村昌平
 やたらにエッチだが、映画としてはいい映画だ。
 「復讐するは我にあり」も人間的でいい。

76、降霊/黒沢清
 これは筋が素晴らしい。そして運命が怖い。時間が巻き戻せるならなあ、と思います。

77、遠雷/根岸吉太郎
 色恋の恐ろしさを感じさせられた映画だった。最初は違った興味で観たんだけどね。アイドルの曲もこうして聴くと名曲に思えてきたりする。

78、櫻の園/中原俊
 構成が面白い映画。よくできていて感心して、そしてやはり切ない。

79、レナードの朝/ペニー・マーシャル
 情熱というものを感じさせられた。僕も何かに打ち込んでみたいと思わされたものだった。

80、恋人たちの予感/ロブ・ライナー
 メグ・ライアンのキュートさが爆発している。ラブコメの決定版だろう。
 この監督は、ホラーの「ミザリー」もいい。

81、めぐり逢えたら/ノーラ・エフロン
 この映画は、いわずと知れた大名作レオ・マッケリー「めぐり逢い」の限りなくリメイク(めぐり逢いもマッケリー自らの映画「邂逅」のリメイクだが)に近い作品。そして、僕らは現代風にこのすれ違いを楽しめるわけだ。日本だと「君の名は」になるのではないか。

82、ベスト・フレンズ・ウェディング/P・J・ホーガン
 素直に楽しくいい映画じゃないですか。大好きなラブコメ。

83、ゴースト、ニューヨークの幻/ジェリー・ザッカー
 なぜコメディ監督がこのような映画を急に撮る気になったのだろう。そして奇跡的にキュートなデミ・ムーアが素晴らしいのだった。

84、メリーに首ったけ/ファレリー兄弟
 おバカ映画というジャンルの名作中の名作。この監督のコメディはしかし、人間の根源的な悪も描いているので、そういう意味でも侮れないと思っている。

85、ファイト・クラブ/デビット・フィンチャー
 素直に面白い映画だと思う。そしていい映画だ。僕のようなひねくれ者は妙に共感してしまうらしい。
「ゲーム」も評判悪いけど、いいと思っている。

86、エイジ・オブ・イノセンス/マーティン・スコセッシ
 美しい映像に切ない恋。感情の揺れ動きが手に取るようだ。
 この監督は名作ぞろい。ぜんぜん毛並みが違うが、「キング・オブ・コメディ」は力強くぶっ飛んでいるし、「タクシードライバー」は完全にブチ切れている。「ハスラー2」もかっこよくていい。

87、ロック、ストック&スモーキング・バレルズ/ガイ・リッチー
 スタイリッシュでカッコいい。かっこつけすぎてもカッコいい。

88、アメリカン・グラフィティ/ジョージ・ルーカス
 なんかゆるいのだけど、妙に面白い映画だ。当時の映画の配給会社がそろって投げ出したものを、コッポラが買い取ってまで上映させた。結果的に大ヒットするわけだが、人生というのはそういう意味でも面白い。
 「スターウォーズ」はギャグでは面白い映画だと思う。

89、シンプル・プラン/サム・ライミ
 「スパイダーマン」よりいい。まあ、原作がいいのだと思う。僕にはこのような話こそ大変に恐ろしい。

90、オープン・ユア・アイズ/アレハンドロ・アメナーバル
 けっこう怖い映画だが、リメイクされた「バニラ・スカイ」も、どちらもヒロインはべネロぺ・クルズというのは、あんがい二重におそろしい。

91、あの頃、ペニーレインと/キャメロン・クロウ
 青春の形としてはこんな感じの切なさだったかもなあ、と思ったのでした。いい映画です。

92、クロウ・飛翔伝説/アレックス・ブロヤス
 ブルース・リーの息子のブランドンはこの映画の撮影中に事故で死んだ。なんということだろう。このダークな魅力がこれ一本のみで失われたとは…。
 この監督は「ダークシティ」もいい。

93、アメリカン・ビューティ/サム・メンデス
 これは中年の性にまつわるコメディと考えた方がいい。真面目な展開に見えるが、ちゃんとコメディなんだということを知った上で観た方が断然味わいが違うと思う。

94、ユージアル・サスペクツ/ブライアン・シンガー
 やられた系の名作映画。観た人がやたらに他人に勧める典型映画だろう。

95、脱出/ジョン・ブアマン
 この映画の不条理さは、実に不快で、それでいて恐ろしい。主役のジョン・ボイトはアンジェリーナ・ジェリーのお父さん。

96、ムーラン・ルージュ/バズ・ラーマン
 夢の世界。結構歌も聞かせる。舞台的な演出で映画的な効果がある。

97、わらの犬/サム・ペキンパー
 友人阿比留君が借りてきて一緒に観て、けっこう怖くて酔いが醒める思いだった。
 一般的にこの監督は「ゲッタウェイ」とか「ワイルドパンチ」が有名。もちろん、その二つも劇画的バイオレンスが面白い。

98、シャーキーズ・マシーン/バート・レイノルズ
 日本人にはなぜか普通のおっちゃんにしか見えない風貌なのだが、西洋人には色男に見えるらしいところが可笑しい。いえ、映画の中ではちゃんとカッコいいのでありますけど。

99、風と共に去りぬ/ヴィクター・フレミング
 水野さんがあんまり名作というもんだから、僕も名作と信じ込んでしまった作品。大仰でいいとは思いますけどね。名画らしい名画。

100、オールド・ボーイ/パク・チャヌク
 よく考えてみると韓国はこういう話が多いのだけど、原作は日本の漫画。テンポよく適度にショッキングで楽しめる映画だと思う。完成度の高い娯楽作。
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お勧め映画トップ100(切り捨て御免)1から50

2009-06-28 | なんでもランキング
 ずいぶん前にブログでなくHPをやっていた時に「お勧め映画ベスト100」というリストを作ったことがある。それが縁でメールをくださった人がいたりして、個人的にはそれなりの満足のあるものだったが、いつの間にか時代の波に埋もれて、ワード原稿も紛失してしまった。そうなると再度やろうという気持ちは当然失せてしまう。しかし新村出(広辞苑の編者)みたいに闘志を燃やして再度仕事をやり遂げる人もいるわけで、まあ、そこまでの比較は流石に大げさすぎるが、ぼちぼち選び直してみようと思ったまで、である。
 100に絞るのはけっこう難しいのだけど(何日もかかってしまった)、まあ気楽に選んだのも確か。後でもっといいものを思い出す可能性もあるが、今から出てくる名画もあるわけで、こういうものはいつまでも暫定ということにすぎないだろう。また、実は順位というものもあんまり関係がない。興味のある方は参考にして、そして(裏切られたと思ったら)腹を立てたりしてください。


1、カサブランカ/マイケル・カーティス
一応一番に据えるとしたら穏当なところというスタンス。僕は基本的にロマンチストなんですよ。実生活ではこんなことしないだろうけどね。

2、ミッドナイト・クロス/ブライアン・デパルマ
 デパルマは最初に大好きになった監督かもしれない。ひとつなんてとても選びきれない気がする。何度も観たけど、この映画が何故か僕のベスト。

3、許されざる者/クイント・イーストウッド
 イーストウッドは監督として名作が多い。小品から大作まで、それぞれに大変に味のある作品群である。そしてリメイクのこの作品は特にすばらしいと僕は思う。
 他に特にお勧めするのは「恐怖のメロディ」。男には素直に怖い映画である。 

4、パルプフィクション/クエンティン・タランティーノ
 ものすごく楽しい映画。そして今や歴史に残る名作といっていいだろう。ヤクザな話がダメな人には面食らうかもしれないけれど、これ以降映画作りは確実に変わってしまった。

5、時計じかけのオレンジ/スタンリー・キューブリック
 キューブリックに愚作はない。退屈な「バリー・リンドン」や「2001年」であっても、やはり名作であることは疑いがない。その他は、退屈もしないし深く考えさせられるので、全作品を観るべきだろう。
 あえて「時計」をあげたのは、これは人間が生きるということの根源だからである。倫理的にはより良く生きることが望ましいのかもしれないが、しかし悪がない人間は生きていても面白味がない。実に恐ろしい事実に無自覚な人間で、生きていてもいいものだろうか。人類必須の名画である。

6、アマデウス/ミロス・フォアマン
 モーツアルトがこんな人物だったなんて、というのが素直な驚き(実は有名?)。映画としても実にしっかりといい。
 フォアマンは名作が多い。「カッコーの巣の上で」「ラリーフリント」は、実に考えさせられるいい映画だ。 

7、ローマの休日/ビリー・ワイルダー 
 名画の代名詞的な逸品。何でもない話といえばそうかもしれないが、竜宮城にやってきた浦島さんはこんな心境ではなかったのか、なんて例えは的を得てませんね。

8、バンドワゴン/ビンセント・ミネリ
 フレッド・アステアがいかに偉大かというのがよく分かる。アメリカ人が大の大人であってもミュージカルを観るのは、このような気分のいい世界だからだと思う。 

9、黄金狂時代/チャーリー・チャップリン
 チャップリンは何を見てもいいと思うが、これは有名なパンのダンスが入っているので。「キッド」も物語としていいですね。

10、或る夜の出来事/フランク・キャプラ
 キャプラも名作揃い。流石に画質が落ちるが、映画の質が落ちるわけではない。そして実に見事な映画らしい映画ではないか。
 「素晴らしき哉人生」も大変に素晴らしい。 

11、マトリックス/ウォシャオスキー兄弟
 これも映画史に残る大名作となるだろう。この映画が面白いのは、ブルース・リーが面白いのと基本的に同じだ。圧倒的なカタルシス。素晴らしい。

12、赤ちゃん泥棒/コーエン兄弟 
 これはマイベストの映画の可能性すらある。無人島に一本の映画をもっていくとしたら、これを手に取る確率は高い。面白さが詰まっており、筋を追わなくても面白い。
 コーエンも名作が多い。しかし残酷も多いのでご注意を。

13、メン・イン・ブラック/バリー・ソネンフェルド 
 馬鹿映画の名作。こんなに馬鹿なのに、愛さずにいられない。無駄というのは必ずしも無駄というだけではないという達観を覚えるだろう。

14、ショーシャンクの空に/フランク・ダラボン 
 よく出来すぎている映画だが、それが何か。誰がこのカタルシスを嫌うものだろうか。

15、ニューシネマ・パラダイス/ジョゼッペ・トルナトーレ
 名画らしい名画。何にも文句はありません。映画の楽しみ方の教科書である。

16、レイダース・失われたアーク/S・スピルバーグ
 何を選ぶか正直に迷ったが、エンタティメントで選択。観客を楽しませるにはどうするという哲学に満ち満ちている。
 もちろん「ジョーズ」や「激突」はパスできないし、真面目な作品も流石である。そして何故か僕は評判の悪かった「宇宙戦争」も大好きだ。 

17、ソフィーの選択/アラン・J・パクラ
 この映画は衝撃的だった。なんでDVDが無いのか不思議なくらい誰もが認める名作である。

18、千と千尋の神隠し/宮崎駿 
 もはやストーリーを追うことの意味さえ解体してしまったような達観を感じさせられた。天才のことは、下ってくるものをひたすら受け止めようとする以外にない。どこから観だしたとしても面白いという凄い映画である。
 ストーリーはくさいけど、「ラピュタ」や「カリオストロの城」が僕にとっては好ましい作品だ。

19、東京物語/小津安二郎 
 ゆるさが心地よく、終わってほしくない映画。なんでこんなに素晴らしいのか、訳が分からないくらい名作だ。
 でもこの映画を見てから、他人のいびきが大きいときには、なんとなく気になるようになってしまった…。

20、用心棒/黒沢明
 せっかくだから黒沢映画。名人だから何でも面白い。用心棒はかっこいいから好きである。
 もう一つあげるなら「天国と地獄」。緊迫感が良いですね。

21、ゆれる/西川美和 
 これも名画ではないかと思う。素晴らしい演出ではないか。映画を観たなあ、とつくづくしあわせだ。

22、明日に向かって撃て/ジョージ・ロイ・ヒル
 子供の頃に熱中して何度も観た。いい映画だ。
 もちろん「スティング」も、そして「ガープの世界」も「華麗なるヒコーキ野郎」も素晴らしい。

23、遊星からの物体X/ジョン・カーペンター
 カーペンターも低予算ながら名作が多い。この映画はカルトでないファンもしっかりついている名作だ。
 個人的には「クリスティーン」もいい。 

24、悪魔のいけにえ/トビー・フーバー
 カルト映画ということになっているらしいが、そんなことはないだろう。これだけ不快で訳の分からない魅力にあふれた映画も少ない。何かが外れているのだけど、その外れ方が常人の理解を超えている。 

25、スワローテイル/岩井俊二
 日本人でもこのような世界観をつくれるんだと感動した。鼻につく部分もあるが、やはりいい映画だと思う。

26、メメント/クリストファー・ノーラン
 ストレートに傑作。アイディア勝利。
 「ダークナイト」も大傑作だが、この作品が良すぎる。しかし、だから一発屋ではないということ。今後も目が離せない。 

27、ワイルド・アット・ハート/デビット・リンチ
 リンチには傑作が多すぎる。勝手に一監督一映画で選んだので、穏当なものを選んでしまった。僕はやっぱりロマンチストなのである。だから他も観るべし。って、自然にそういう行動を取ることになりますよ、ふふふ。

28、マグノリア/ポール・トーマス・アンダーソン
 人生とは何か。僕は知らないが、この監督は知っているらしい。偉い。
 「ハードエイト」もいい作品である。 

29、エリン・ブロコビッチ/スティーブン・ソダーバーグ
 面白い映画をみたいならこれを選んでしまう。社会派らしいけど、楽しい映画である。
 「アウト・オブ・サイト」もスタイリッシュでいい。最近は自己中になってつまらない監督になっているので残念である。

30、奇跡の海/ラース・フォン・トリアー
 これは万人にお勧めではない。変な映画の代表のようなものだ。しかし名画の風格がちゃんとあるので困ってしまう。人によっては「なんじゃこりゃ」という感想を持つかもしれないのでご注意を。
 「ドグヴィル」もいいけど、さらに不快なのでご注意を。 

31、ターミネーター2/ジェームス・キャメロン 
 名画として定評のある逸品。もちろん前作の世界観を受け継ぎながら、驚くべき転換を図った成功作だからである。
「タイタニック」の監督として名前が残るのは、逆にキャメロン的でない気がするのは僕だけだろうか。

32、ブレード・ランナー/リドリー・スコット
 何故未来が中国なのかよく分からんが、実にリアルである。僕は銀河鉄道999を思い出したが、これは個人的な問題かもしれない。
 もちろん「エイリアン」も素晴らしい。
 後に職人監督として割り切って仕事をするようになったように見えるので、もう少し趣味的な作品をつくってほしいと願っている。

33、羊たちの沈黙/ジョナサン・デミ 
 これはしばらく多くの映画人に真似された作品。悪魔なのに肩入れしているおそろしい映画でもある。

34、ヒドゥン/ジャック・ショルダー 
 チープで楽しい娯楽作。普通は名作とは言わないだろうが、このような作品こそ僕は映画だと思っている。

35、レモ第一の挑戦/ガイ・ハミルトン 
 この面白さは馬鹿らしさと紙一重というところが良い。外国には漫画が発達しなかったので、このような世界でやるしかないのではないかと思ったりした。僕は単純に好きです。

36、運動靴と赤い金魚/マジット・マジディ
 これは本当に切なくなって心から笑って、そして涙してしまう。もう日本の子供には分からない世界だからこそ、多くの人が観るべき映画だと思うのであった。

37、ドラゴンへの道/ブルース・リー 
 正直に言うと、本来なら世界的に一番の名作だと思う。映画としてこれ以上のものはこれからもつくられることはできないかもしれない。なんとも言えないおかしみが滲んでいて、しかし真剣に燃える。ベスト・オブ・素晴らしい映画だ。

38、Uターン/オリバー・ストーン
 ストーン監督の中で特に評判の悪かった作品。ところがどうしてものすごく面白い。もちろん僕の方がおかしいのだとは認めるが、このキレ方というのはあんがい人間的なんじゃないかと僕は疑っているのである。
 「ナチュラル・ボーン・キラーズ」とか「ドアーズ」もいい。

39、張り込み/ジョン・バタム 
 コメディ・アクションの名作じゃないかと思う。そしてロマンス。基本的に演技がいいのかもしれませんね。

40、グッバイガール/ハーバート・ロス 
 はい、僕はリチャード・ドレイファスのファンなのかもしれない。そして最初はこれがきっかけだったかも。ロマンチック・コメディの傑作だと思う。

41、デッドゾーン/デービッド・クローネンバーグ
 クローネンバーグはたぶん好きなんだろうと思う。この小品も素晴らしい作品ではないだろうか。S・キング原作の映画でも特に出来が良いといわれている名品。
彼も名作多し、「イグジステンズ」は狂ってて良かった。 

42、12人の怒れる男/シドニールメット
 いわずと知れた大名作。法廷劇でこの作品を意識しない監督はいないだろう。どんでん返しの名作としても名高いので、観てない人はお楽しみに。
 「デス・トラップ」も楽しい。 

43、ゆきゆきて、神軍/原一男 
 最初はちょっとびっくりしましたね。こんなごつごつしたドキュメンタリーがここまで面白いとは夢にも思わなかった。マイケル・ムーアなんて、甘いお遊びみたいに見える。失礼ながら…。

44、桜桃の味/アッパス・キアロスタミ 
 これはひょっとすると映画として破綻しているのではないかとは思う。しかし不思議な魅力の詰まった変な映画だ。退屈な長まわしという人がいるが、それが良いとしか言いようがない。この映画にハマる人が、僕は好きです。たぶん。

45、浮き雲/アキ・カウリスマキ 
 面白い映画なんだけど、まあ、素直にそう受け止めて観ると違うという人がいるかもしれない。それでも僕は面白い映画だというしかない。この人たちには僕らとは違う世界観がある可能性がある。

46、エース・ベンチュラ/トム・シャドヤック 
 ジム・キャリーらしい映画。とことん馬鹿らしくて嫌になるほど可笑しい。最近は普通の演技をするようになって本当に残念な人だと思う。

47、バッファロー66/ビンセント・ギャロ 
 かっこつけているけど甘えん坊という未熟な男のための映画かもしれない。もちろんそれが面白いわけで、映像もスタイリッシュでしかも安っぽいのがかっこいい。

48、エンゼルハート/アラン・パーカー
「シックス・センス」よりずっと面白いと、僕は今になっていうが、誰も賛同してくれない。不思議だ。 

49、イヤー・オブ・ザ・ドラゴン/マイケル・チミノ 
 アジア人でもハリウッドでカッコいいという認識ができたのは、この映画が最初ではなかったか。ヤクザの世界の恐ろしさも含め、社会的な匂いもする名作ではないか。

50、ゴット・ファーザー/フランシス・フォード・コッポラ 
 みんないいというものについては少しひねてみたくなるものだが、やはりこの作品群は別格だろう。しかし娯楽作でもあるところが憎いわけで、映画人があこがれる作品なのだろう。
 「地獄の黙示録」は完全版が面白い。

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火の玉横断

2009-06-27 | 散歩

 僕は小学生のころにはサッカー少年で、最低週に三日は練習日であった。夏場は九州は日が長い(19:30くらいまで明るい)のでそんなことなかったが、冬になると平日の練習が終わるとあたりは真っ暗になっている。その当時は当たり前だったけど迎えに来る親なんていなかったから、ほとんど一人で歩いて帰ることになる(僕の家が一番遠いらしかった)。僕は基本的には怖がりだけど、サッカーの練習帰りの真っ暗闇は、不思議と怖いとは感じなかった。
 さて、暗い闇の中を歩いて帰る楽しみの一つが、流れ星を観ることだった。最初に流れ星を見つけたときはそれなりにドキドキしたものだけど、上を向いて歩いているとあんがい頻繁に星が流れていることを知った。家に帰る道すがら、根気よく上を向いて歩けば、たいてい一度は流れ星を見ることが出来た。それだけでなんとなくラッキーというか、ささやかながら幸福感を味わえる。星の流れない(見つけられない)帰りはなんとなく損したような気分にさえなっていた。
 月夜で明るかったりするのは、歩きやすいけれど星は見えづらい。しかし月夜自体は幻想的明るさともいえる夜の世界で、遠くの山の木の動きまで見えたりして、それはそれで楽しい眺めだった。
 ある晩同じように上を向いて歩いていると、ボーっと言う音とともにオレンジ色の火の玉が上空を横断するのを発見した。そのオレンジの火の玉はあっという間に隣山のかなたに消えたのだが、これは明らかに普通の流れ星ではなかった。当時はUFOが流行っていたのでその類なのかとも考えたが、やはりあれは別のものだろう。家に帰って興奮して母に話すが、さあなんだろうね、ということまでしかわからない。そういえばどこそこのばあさんが、向こうの山に火の玉がうろうろしているのを見たという話は聞いたことがある、などと怪しい話になっていくだけであった。翌朝の新聞を見ても昨夜みた火の玉に関する記事など見当たらない。あれだけ大きな火の玉が上空を横断してもニュースにすらならないのかと、子供心に大変に不思議な気がしたものだ。
 結局火の玉の正体はわからずじまいだったけれど、その後何度か同じような飛翔物体を見ることがあった。子供のころに見た軌道の立派なものではなくて、ほんの断片のような流れではあったけれど、明らかに普通の流れ星とは大きさが違う。音まで聞こえることはなかったけれど、やはりああいう飛翔物はあるんだとうれしい気持ちになった。あれは隕石とまでいえないような宇宙の塵が大気圏に突入して燃えているのではないかと、勝手に想像していた。
 実は木曜の夜に杏月ちゃんを連れて散歩していると、実に久しぶりに火の玉が上空を横断するのを発見した(色は白色だった)。一瞬花火か何かかとも思ったが、軌道が長いのと、スピードが段違いに速いという感じだった。やはり山陰のかなたに消えていってしまったが、隕石ならどこかに落ちたのだろうか。それともああいうものは地上に落ちる前に燃え尽きるのだろうか。
 今のは凄かったなあと杏月ちゃんの顔を見ると、地面のにおいを嗅ぐのをやめてじっと僕の目を見返すのだった。彼女は夜空には関心がないらしい。残念ながら今まで誰かと一緒にこのような火の玉を見たということが一度もない。確かにまれな現象だろうし、今後も個人的な体験ということになるのだろうなとは思う。せめてどこかで同じようにあれを見たという話が聞けると楽しいかもなとは思うけど、まあ、個人的な体験で終わっても仕方のないことなのかもしれない。
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午睡の誘惑

2009-06-26 | 雑記

 何の疲れか知らないが、日中にやたらに眠たくなる。普通に考えると寝不足なのかもしれないが、夜遊びが過ぎているわけでもなく、それなりに眠りがとれているようなのだけど、やはり日中に眠い。春眠暁を覚えずというのなら朝寝だが、朝は快調に起きることが出来て、昼に眠い。仕事がハードなのかというと実は中休み的に今は少し暇だ。肩こりなどからだの疲れを特に感じるわけでもない。しかし、パソコンの前だとか車の運転だとかちょっとした打ち合わせのような会議の席でうっかりあくびが出てしまう。席をはずせるようなときはちょっとトイレに失礼して顔を洗って出直す。それが出来ないようだといつまでも睡魔がしつこくて困ってしまう。いっそのこと横になれたらどんなに楽かと思う。
 かなり前だけど以前は僕の職場は圧倒的に男性が多かった。そのときは昼に飯を食うとほとんどの人がそれぞれ散って午睡をとったものだ。時間にすると15分とか20分程度のものかもしれないけれど、これをするとすっきりして、確かに午後の作業を仕切りなおしてやるという感じになった。業務の内容がかなり変わってきたこともあるが、今は女性が増えて半々くらい。どういうわけか昼寝の習慣は少なくなっている気がする。厨房のおばさんとか一部の男性はいまだに寝ている人もいるようなのだけど、やはりどうなのだろう。若い女性はほとんど寝ている気配がないし、若手の男性も寝ているそぶりがない。若い人が中心になってきたということがあるのか知らないが、年齢によって眠さが違うのだろうか。
 中国留学中はほとんど毎日昼寝をとっていた。何しろ昼休みが三時間くらいある。なぜだか食堂は授業が終わる三十分くらい前から開いており、小一時間程度で閉まってしまう。街中の商店は一部開いているところもあったようだが、郵便局をはじめほとんどの公共機関はすべて閉じられ、人通りもめっきり少なくなる。お弁当を持ってくる人もいたのかもしれないが、食堂を利用しない人は家に帰って食事するのが普通だそうで、昼食は家族そろって食べるという話をする先生もいた。しかしとにかくお昼やすみは休憩する時間で、僕の住んでいる寮では夜にはラジカセなどお構いなしにガンガン鳴らす奴がいるくせに、昼だと殺気立つものがあって皆静かにしている。最初のころはそういうゴーストタウン化する校内(学校内がそのまま町のようになっており、商店はもちろん民家も混在した中に校舎のがあるようなところだった)のユーカリ並木道を散歩したりしたものだけど、やっぱり飽きて僕らも昼寝をするようになった。朝鮮人やタイやフィリピン、東欧や西洋から来る人も変わりなく昼寝するようになるようで、南国の学校というものは、そういうものなのかもしれないと思ったものだ。
 ああそうか、単に暑くなったら日中がつらくなるのかもしれない。
 勤勉も僕は好きな習慣だけれど、時にはあのころのような生活習慣も捨てたもんじゃなかったなと思う。夕方になると近くの濁ったダムに泳ぎに行ったり、草ぼうぼうのグラウンドを駈けたりしていた。テニスしたりサッカーしたり子供のように運動して、売店前のベンチで瓶のままビールを飲むのだった。酒を飲むのを別にすると、なんだか健康的な毎日だったようにも思える。
 科学的根拠は知らないけれど、昼寝をする習慣は体調にもよかったのではないだろうか。昼は寝て夜に勉強しなさいという先生もいたし、合理的に生きるということだったのかもしれない。
 そうはいってもやはり環境の違いだろうか。今は昼寝がしにくいことは確かだ。もう少し暑さに慣れて落ち着いたら睡魔は消えるんだったっけ? 昨年のことさえ思い出せないが、とにかく今は眠い昼が続いているようだった。
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ETが会いたがる人、逝く

2009-06-26 | 音楽
マイケル・ジャクソン - Black Or White


 以前スピルバーグが「もし、ETが本当に地球に降りてきたら、マイケル・ジャクソンの家に行くだろう」と言ったという。それぐらい純粋でいい人だったということなのだが、今やすっかり株は下がってしまった。
 しかしこの人のビデオクリップは、金もかかってるしかっこいいのである。真似できないけどつい真似たくなる魅力があったことは確かだったと思うのであった。

Michael Jackson - Scream




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忌野清志郎 - プリプリ・ベイビー (ラフィータフィー)

2009-06-25 | 音楽
忌野清志郎 - プリプリ・ベイビー (ラフィータフィー)


 追悼番組がたくさんある中で、この曲がなんだか一番泣けた。実にロックだなあとも感じるいい曲である。
 子供の哲学の時期に、その疑問に答えるのは難しい。しかしプリプリしてかわいいのは理屈じゃないんだよ、と言いたい。こういうラブソングって、ありそうであんまりなかったのかもしれない。やっぱり歌うことは大切なんだと感じたのではあった。


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もやもやがすっきりした気持ちいい本

2009-06-25 | 読書
靖国史観―幕末維新という深淵/小島毅著(ちくま新書)

 明治維新のイメージというのは、確かに司馬遼太郎の影響力の大きいことが何よりだろう。司馬遼太郎がいなかったら、おそらく今の坂本竜馬はいなかったわけで、その竜馬という人物は、今やすっかり国民的な英雄である。なんのことはない、僕自身も十代に司馬の書いた竜馬を読んで、たいそう魅了された一人であるから、その気持ちはよく分かる。何が何でも竜馬という騒がれかたをしだすのを目の当たりにした訳で、僕自身も長らく竜馬はヒーローだった。多少不潔なところはあるようだけど、これほどの好人物として描いて紹介した司馬遼太郎の功績はすさまじいものがある。死んでなお影響力は衰えず、さらに神格化して威力を増しているようにすら感じられる。本が売れているのかどうかは知らないが、むしろ本を読んでいない人にとっても、司馬の影響下に置かれているものが国民の多数を占めている可能性は高くなっているのではないだろうか。
 そうした幕末維新の若者たちが新しい近代日本を立ち上げて、暴走した後に大正・昭和がやってくる。しかし、その流れが一連であるかのごとく理解しているものは必ずしも多数でないような気がする。そのことだけが、なんとなく僕にも不審であったということはあった。幕末はよくて昭和(の初め)はよくない。漠然とした言い方だが、これは一定の日本人には共有されている価値観のようにも思える(それで良いか悪いかは別の問題だ)。
 確かにちょんまげの時代は遅かれ早かれ終わったのかもしれない。維新は革命的な国づくりでがらっと日本の国を変えた出来事ではなかったのか。しかしその革命は何故維新といわれるのだろう。
 この本を読んでいちばんそういう価値観が揺らいだのは、維新というのは革命ではなく単なるテロだったという事実であった。言われてみればその通りなのだが、幕府が無能化して崩壊したように感じていたようなところがあって、なんともピンとこなかった。今だに人気の高い新撰組などは、幕府を守ろうとして敗れてしまった組であるが、彼らはテロに屈して一方的に断罪され、処罰された。だから近藤勇は当然靖国神社の英霊ではない。
 ここで引っかかった人はまだまだ健全である。近藤勇は当時の日本である幕府のために戦った人だが、靖国神社にまつられるべき人物ではない。それが靖国神社という反政府の人たちが建立した神社の成り立ちなのだということなのだ。
 ここでもさらに付け加えておくと、江戸時代において朝廷というのは、今の関西地区ならそれなりに意識下にあったかもしれないのだが、一般の庶民感覚として知っているものは少数だったということだ。大政奉還という理屈についても、もともとそのようなものが返されるという意識が一般的にあったものかというのは、はなはだ疑わしいものがあるらしい。もちろん水戸学派の国学においてはそのような考え方があったのかもしれないが、これが江戸時代の主流思想であったということではないわけで、吉田松陰などの倒幕思想をもっている人間にとって、都合のよい材料だった可能性は高い。そのように伝統的日本を崩壊させるテロを画策した松陰は当然ながら靖国の英霊なのであって、勝てば官軍の言葉通り、彼らは伝統的に日本のために命を落としたから靖国にまつられているのではなく、勝者だから祀られることになったのである。それが靖国神社という新しい神社の性格なのであり、日本のために命を落とした人のための神社であるというのは誤りのようである。だから西郷隆盛は靖国には入れない。これは結果的に理解できる人もいるだろうが…。
 結果的に天皇という神(その一体となった国が日本であった。それを国体というのだ)のために戦って死んだ者の多くは先の戦争が最大であったということで、靖国神社に祀られている多くの英霊は、結果的にその時の人たちが占めるようになった。A級戦犯の合祀がどうだという問題は、だからなんかの言いがかりのような根拠を理解していないものの理屈にしかなりはしないのかもしれない。そもそも東京裁判が、この神社にとってなんの関係があるのだろう。
 しかし、元をただすと神の戦争は負けるという理屈がないので困ったことになったわけで、今の日本の国のために戦った人たちであるという連続性はそこで切れているようにも思われる。神の国は正しいので勝つのであって、戦争をするから勝つのでは論理的にはあり得ない。今の僕らにはむちゃな論理には違いないが、天皇個人が自由意思として神なのではなくて、神であるから天皇はそうあるべきなのである。しかし戦争に負けてしまった時点で、靖国は本来の存在意義を失ったようにも思えるのだが、まさか官軍の米国の神社になるわけにもいかない。国体と切り離して当時の日本という国はないにしても、官軍のための英霊を祀る機能しかない神社で、国体のために犠牲になったのは事実にせよ、負けた兵士を受け入れざるを得ないという事実が生まれたことに、今の靖国の自己矛盾があるように思える。
 靖国史観というのは、その言葉だけを捉えて感じる語感とは大きく違った歴史の事実であり、むしろ靖国神社にとっては大きな不都合である可能性のある歴史観である。そして多くの人が今となってはなかなか捉えづらい概念でもあり、戦後世代の多くの人にも誤解を生みやすい問題のように思える。
 僕自身にとってはなかなか痛快な読み物であったけれど、この面白さを理解できる人も残念ながら多数ではないだろう。しかしながら、僕にとっての靖国問題はこれでひとまず解決することになって、かなり精神衛生的にすっきりした。靖国問題でくどくどいろいろ議論しているけれど、その成り立ちを本当に理解している人というのはあんがい少ないものなのかもしれない。この本は、自分は日本人と思っている多くの人にこそ手に取ってほしい本である。まあ、中には怒り出す人もいるかもしれないけれど、それも含めていい本を書いてくれたものだと、大変にありがたい気持ちになったのだった。人間にとって歴史観というものがこれほど大切なものなのかと、大いに開眼させられたのである。
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簡単なセールス電話撃退法

2009-06-24 | 雑記
簡単なセールス電話撃退法


 しつこいセールスどうしてますか?
 僕はたいてい留守になっている。職場でもほとんど留守。はっきり言って逃げてるだけです。
 一度「電話での勧誘は一切お断りです」と言って電話切ったら、すぐまた電話がきて、それなら知り合いの方を紹介してくれないかという。何で紹介しなければないのだというと、その人を介して再度あなたを紹介してもらいます、という内容のことをいわれた。変な理屈には感心するものがあったけれど、まあ、呆れて無言で電話を切った。迷惑には違いないが、相手も必死というか、大変な仕事であるらしい。
 聞くところによると、たとえ断ったとしても三十秒以上話をするようなところは再度電話するマニュアルになっているのだともいう。一分以上話を聞いてくれる人は、さらに何度も電話するように名簿に書き加えられるともいう。それだけでも大変に恐ろしい。
 電話ではないが、玄関にNHKのシールが貼ってあるようなお宅もセールスマンは狙うのだという。それだけお人よしの家だという証明になるのだろう。世の中というのは確かに何かが狂っているようだ。

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知らなかったが紛らわしい

2009-06-24 | ことば

 中学校の先生達の紹介記事を楽しく拝見。自己紹介にマイブームというのがあって、そういう感じというのはなるほど学校的な感じはする。今度職場の内報紙の参考にさせていただこう。
 さて、ある先生のマイブームだったか好きなものだったか忘れたが、「アフォガート」というのがあった。僕は「アボカド」は大好きだから、それの派生ものかとも思い目がとまった。しかし調べてみるとアイスにエスプレッソコーヒーなどをかけたデザートなんだという。熱いままかけるとアイスが溶けるだけのような気がするから、冷めたエスプレッソをかけるというのだろうか。ますます謎だが、特に食べたくなったわけではない。
 他にも知らない単語がいくつかあったが、今は忘れた。しかしつれあいなどの協力によりほぼ謎は解けた。解けたのだが忘れたわけで、勉強になったわけではない。いや、単に知らないブームがそれなりにあるらしいことが面白くはあったのでした。自己主張というものに、このマイブームは関係あるらしいことも分かり、それは勉強にはなった。

 さて、新聞記事で東国原知事に自民党の古賀さんが国会議員として出馬要請をした記事や、民主党の鳩山さんが橋下知事に秋波を送るという記事にも目がとまる。正確には「秋波を送る」というものに?という感じ。シュウハとは色目を送るという意味らしい。色目を送ったというとオカマっぽくなるという配慮だろうか。意味が一緒なので、そんな配慮はいらないとは思うが…。何で急にこんな漢語を引っ張り出してきたのかとも思ったのだが、僕の気付かないだけで政治の世界では一般的な言い方なんだろうか。
 お二人ともその気がないらしいことは理解できるのだが、なんだかなあと思うのも確か。お安くなった自民党と、愛想を振りまく民主党という意味か。少なくともこの二人が人気があるのは、中でごちゃごちゃして分からなくなることが少ないということ、つまり、政党政治的でないということなんじゃなかろうか、などと思う。
 聞くところによると、このやり取り(特に東国原知事)の対応に怒る自民党議員(まあ、馬鹿にされているというのは正確だとは思うが)がいたりしたということでもあるようで、それはそのままこのような行動を取る政治家に対する僕らの怒りというものではないかとも思う訳で「いい加減理解しなさいよ」と、上から目線でものを言いたい気分になるのだった。
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これからはコンビニに行くかもしれないが

2009-06-23 | 時事

 セブンイレブンに対する公正取引委員会の排除措置命令がでた。この運動をやっているフランチャイズの店長らの動きは報道されていたことで、特に目新しいことではない。ほう、実際に踏み込んで判断が出たんだな、ということだ。何でセブンイレブンだけなのか(他のコンビニも似たような事をやっているのに)ということが気になるにしろ、定価販売をやっているのに買いに行く客がいる現実を考えると、よくもまあやったもんだな、とは思う。セブンイレブンの名前は使用したいが、方針には従いたくないということで、先行きも必ずしも明るい話ではないだろう。
 しかし報道で気になるのは、今だに大企業が悪だという図式でしかものを考えない姿勢である。なかには弁当など廃棄することがもったいないという視点で批判しているところも多い。だが食品廃棄問題はコンビニに限った話ではない。むしろコンビニ業界こそ弁当などの食品リサイクルなどで、他の業界や家庭などより進んでいるのではなかったか。報道は価格競争をやりたくて仕掛けているフランチャイズの店長側の意見を鵜呑みにしすぎであろう。単に大企業を成敗して喜んでいる悪趣味に思えてくる。
 僕はセブンイレブンのような会社をかばいたくて言っているのではない。おそらくフランチャイズの多数は、反乱をおこしている側と比べると、圧倒的に定価販売を続けたい側の方であろうと思うのである。どう考えてもその方が甘い汁という奴で、下手に競争を仕掛けて地域で負けていく(それも同じセブンイレブンのフランチャイズが敵である)より、横並びで持ちこたえる方がずっと楽であるはずだ。幸い他社のコンビニであっても、定価販売をほぼ維持しているではないか。だから僕はコンビニにはそっぽを向いてきたわけではあるけれど、業界を支えてきた多くの利用者がいたことは確かなことで、それはそれで別にかまわないという態度にすぎない。政治的にゆがめようとする側にとっては、先手を打って利益を得ようという考えであるにすぎないのではないか。
 しかしこのような流れは、すでに止められないところに来ていたというのは確かなことであろう。多かれ少なかれ、低価格競争を取り入れるコンビニは出てくることにはなったはずである。それで利益を減らしてまでコンビニが生き残れるのかということも含めて、時期をうかがっていたということが実情ではないか。これからはコンビニエンスストアの廃業が激化することは必至で、今までのような利便性の高いコンビニは、田舎では姿を消すのかもしれない。
 まあ、それでも僕はもともとあまりコンビニを利用しない人間なので、一向にかまわないわけではあるけれど、結局利益を出せないブランドは自ら崩壊していくことになるのではあるまいか。最大手からこの流れが出てくるということに、将来が見えてくるようにも思えるニュースではあるようだ。間違いなく言えることは、これで日本の食材はさらに輸入のものにならざるを得なくなったということなのだろう。
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これが否決理由になることが問題だ

2009-06-23 | 時事

 ちょっとネタ的には古いのだが、「自ら給与半減、提案否決」というニュース。
 実はこれに限らず、いくつかの首長がこのように自らの給与を減らすことを公言したり、実際に議会に提出したりしていることは稀ではない。そして、ほとんどは否決されていることも報道されているとおりだ。今回のニュースも、新聞での記事では実に小さな見出しにすぎなかった。その地方ではそれなりにインパクトがあるはずなのだが、ありふれていることと、否決されるという情けない状況が、ニュースとして生きないためかもしれない。
 しかし、この否決理由を読んで欲しいと思う。
「それなら町議も、と町民に要請される恐れがある」とか、
「他の自治体の住民が、わがまちの首長も、と言い出しかねない」
ということなのらしい。
 これが議員の意見なら、情けないにもほどがある。それってほんとうに理由として通ることなのだろうか。言われたからってどうでもいいことであるばかりか、他の自治体がどうなのかというのは、たとえそれがきっかけだからといって無関係だ。
 確かに他の地自体でやっているからやるべきだ、みたいな意見が説得力を持つのは分からないではないが、それでいいのかというのは議員がよく考えるべき問題だろう。なぜ住民がこの首長を支持したか。民意を反映できない議会は、選挙に選ばれた人の出る必要のない議会ではないのか。
 実は首長の給与カット自体が良い案だとは必ずしも僕自身は考えていない。ちゃんとした人が実権を取るのなら、ある程度の給与を保証した方が、たとえ選挙資金がないような個人でも選挙に打って出るようなこともあるかもしれないと思うからだ。
 しかしそのことと選挙を打って出るときの、公約というものは別である。結局首長に力がないということにすぎないのかもしれないけれど、この結果については、もう少し深いところで考えてみなければならないような気がしている。
 少なくとも財源の苦しい地自体が何をすべきかという意識づけには、なりふりかまわず何か手を打つような行動力が必要だろう。無責任に放置したつけが溜まっているところほど、このような抵抗をいつまでもやり続けるつもりなのではないか。
 こんな情けないところに住まなくてはならない佐賀県上峰町の人々が哀れでならないばかりか、わがまちも似たようなところだとは思いたくないものである。
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