いぶろぐ

3割打者の凡打率は7割。そんなブログ。

失敗させてやれよ

2019-04-08 03:19:46 | せんせいとよばれて
ウチの教室でもよく議論になるんだけど、ちょっとナマイキ言わせてもらうとさ、
「厳格なルールづくり」なんてものは教育でも何でもないんだよね。
そんなの、ただの管理。先生というより「管理者」がラクしたいだけ。

「ルールに書いてある」ということで思考停止させ、
問題を起こしたらペナルティを与えるだけなんて、いかにもラクだよなあ、と思う。
その実、指導の名目で大人の側の都合や責任の一端を子供に押しつけているだけ。
「前から厳しく言ってたんですけどねえ…」なんて逃げ口上ね。

そもそも、どんなにうるさく言ったって子供は聞いてないし覚えてない。
やっちゃダメだと言われれば言われるほど、やってみたくもなる。
どうしてマズイのかがわからないから、やってみてとんでもないことになって、その痛みを知る。
この失敗の過程を「どう安全に経験させるか」が教育の本質じゃないのかな。

つまり、ルールでがんじがらめにして問題を「起こさせない」のではなく、
問題を「起こしてから」が本当の教育だろ、と思うけどね。

真に教えるべきはルールではなくマナーとモラル。
それは単に言ってわかるようなもんじゃなくて、
若いからこその恥や失敗などの経験を通じた感覚であり、美学。
ルールなんかなくたって、自分で判断できなければ意味がないわけ。

それを「失敗させない」ようにしていては、
いまは従順にしていても、いつかどこかで大きな陥穽にはまる。
挫折に極端に脆かったりもして、引きこもりとか薬物とかもそうかもね。
保障と安定を至上の価値に据え冒険しない国民性、同調圧力や懲罰感情の強い社会、
みんなここにルーツがあるような気がする。
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