いぶろぐ

3割打者の凡打率は7割。そんなブログ。

母校は燃えているか

2019-04-06 21:15:45 | 超・いぶたろう日記
やっぱり、何十年経っても僕はここの桜が一番好きだ。
僕の心の原風景。自由と解放、多様性の象徴。

今日は歴代OBが一堂に会する行事「ホームカミングデー」で母校へ。
懐かしい校舎の中を歩き回ったり、恩師や旧友と話したり、愉しい一日を過ごしたのだけど。
問題はその後。危うくこの桜も灰にされるところだった(笑)。

麻布学園で火災・男子生徒が花火をしていたとの情報(ライブドアニュース・時事通信社)

いや〜、もう、笑っちゃうよ。
笑い事じゃないんだろうけど。
アホなことを…と思いつつ、この脱力感をどこかで懐かしがってる自分が。
FBなんかで見る限り、OBはみな似たような感想みたい(笑)。

「名門」「御三家」みたいなイメージしかない人には意外だろうけど、
知る人ぞ知る「自由の楽園」たる我が母校はアウトローの巣窟でもあって。
卒業生がどこか自慢げに語る武勇伝だけじゃなくて、学校が公式にまとめた「百年史」を紐解いても、
もう時代を問わずボヤも飲酒も喫煙も盗難も横領も破壊も暴力ももはや「伝統行事」。
それらがみな、細大漏らさず公の百年史にすべて記録されているというあたりがまたなんとも。

しかし何も歴代OBが集結する日にやらんでも。
容疑者無数じゃん(笑)と思ってたら、地下室で花火やった現役生がいたとか。
そういえば僕がまだ校内にいたとき、火災報知ベルがガンガン鳴ってたんだけど、
「あーまた誰かイタズラしてんなー」的な感じでみんな流してたんだよね。
あるあるだったのが、まさかのリアル展開とは。
相変わらず退屈しない学校だわー。
ともかく怪我人や近隣被害がなかったのは何より。

バイトテロやバカッターの例をひくまでもなく、
SNSの発達で昔に比べると悪事が隠しきれなくなって来てるし、何かと不寛容なご時世でもある。
僕らが現役の頃にツイッターなんかなくて本当によかったと思う(笑)。
かつては学校という箱庭、自由という名のサファリパークで野生を気取っていられたが、
なんせ社会正義を気取るお節介が増えた昨今だ、必ずしも学校内だけで完結させられなくなっている。
それで学校側も世情に配慮して色々と厳し…くはないか(笑)、わりかし「マトモ」な対応をせざるを得ない。
校長始め当事者の皆さんは本当に災難だけど、なんとか麻布らしく解決して欲しいと思う。

しかしなあ…暇なマスコミやネット民に格好のエサをまた提供してしまったなあ。
「高偏差値にひそむ低い人間性」だの、
「問われるお受験エリートたちの倫理観」だの、
「伝統にあぐらをかいた名門校の凋落」だの、
知ったかぶった連中が勝手なでっち上げた、手垢まみれのストーリーにハメこんで、
言いたい放題言うんだろうなあ。
常識はずれで協調性に乏しく、そのくせ才能豊かで楽しそうだってんで、
何かとやっかまれがちな我が母校。
アンチも多く、はやくも「やっぱ落ちぶれたな」とか上からツイートしてるヤツもいた。
てやんでえうるせーよ、こちとら落ちぶれたと言われ続けて120年だバーカバーカ!(笑)。

まあ、124年にわたる不祥事対応の歴史に鍛えられた、したたかな学校だ。
叩かれて萎縮しちゃうようなことはないと思うけれど。
いままでも本当に色々言われてきたけど、麻布は変わってないんだよね。
世の中が変わってしまっただけで。
ただ、いつの時代にも麻布の中にはこれでよしとするアウトローばかりでなく、
批判派も、冷笑派も、無関心派も、いろんな立場があり、
その存在はお互いに認め合っていたはずで、常識なんていう不定型な幻想にごまかされることなく、
安易な同調圧力も許さない、徹底した多様性や懐の広さこそが麻布の本当の伝統。
そんな環境の中で生徒たちが自主的に解決する、というのが麻布の不変の流儀。
ただ甘いというわけじゃないよ。
先生が一方的に「処分」して終わらせるようなことはしないというだけ。
カチコチに閉塞した日本社会で、多感な十代の様々な在り様を、
こんなにも懐深く包んでくれる貴重な環境、そうはないと思うぞ。

時代の趨勢で変化を余儀なくされるところが少なくないだろうけれど、
こういった麻布が麻布たる核の部分は大切に受け継がれて欲しい。
問題を「起こさせない」方策を議論しようという人たちとは話にならないね。

何より、ここからが麻布の真骨頂。
良識派一言居士の皆さんも、まあ見てなって。
Comment    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 名言botくん | TOP | 失敗させてやれよ »
最新の画像もっと見る

post a comment

Recent Entries | 超・いぶたろう日記